【助産師監修】男の子?女の子? エコーで性別がわかる時期や見分け方を説明

妊娠中の超音波(エコー)検査で、男の子か女の子かわかることがあります。赤ちゃんの性別はいつ決まり、超音波(エコー)検査でわかるのはいつなのでしょうか。また、そもそも超音波(エコー)検査で、どうやって男の子と女の子の性別判断を行っているのか、性別判断に誤りは起きないのか、判断ミスの理由などについて、助産師監修のもとご紹介します。

男の子か女の子、超音波(エコー)検査で性別がわかるのはいつ?

お腹の中にいる赤ちゃんが男の子なのか女の子なのか、気になりますよね。事前に知っておきたい方も少なくないでしょう。そんな方は、超音波(エコー)検査でワクワク・そわそわしているかもしれません。

超音波(エコー)検査で赤ちゃんの性別がわかるのはいつ頃なのでしょうか? 詳しく見ていきましょう。

赤ちゃんの性別はいつ決まる?

そもそも、赤ちゃんの性別はいつ決まるのでしょうか。それは、卵子と精子が受精するタイミングです。

卵子はX染色体を、精子にはX染色体とY染色体のどちらかを持っています。卵子がX染色体を持っている精子と受精すると、赤ちゃんの性染色体は「XX」となり、女の子となります。卵子がY染色体を持っている精子と受精する場合は、性染色体は「XY」となり、男の子が生まれることになります。

つまり受精した後に、何かをしたからといって、赤ちゃんの性別が変わるようなことはないのです。そして、性別は受精した精子が持っている染色体で決まります。

赤ちゃんの性別が超音波(エコー)検査でわかるのはいつ?

男の子、女の子、超音波(エコー)検査
超音波(エコー)検査で赤ちゃんの性別がわかるのは、いつ頃でしょうか?

超音波(エコー)検査を行って赤ちゃんの様子を確認して、実際に赤ちゃんの性別がわかるのはいつ頃でしょうか。

男の子は14週~15週頃

性別がわかるのは、女の子より男の子のほうが比較的早め。だいたい妊娠14週から15週頃になると、超音波(エコー)検査のモニターでわかるようになっていきます。

女の子は17週~18週頃

女の子とわかるのは、男の子より少し遅めでだいたい妊娠17週から18週あたり。ただ超音波(エコー)検査を行うときの赤ちゃんの姿勢によって、判断が難しい場合もあります。

男の子の超音波(エコー)検査の見分け方

具体的に、超音波(エコー)検査のどんな部分を見て、赤ちゃんの性別が男の子と判断されるのでしょうか。

脚の間の突起物

赤ちゃんの性別を見分けるときにわかりやすいのが、外性器です。男の子は、両脚の間に陰茎(いんけい、ペニスのこと)があるので、超音波(エコー)検査を行ったときに突起状のものが確認できるようになります。

新生児の陰茎の大きさは、伸びた状態で2.5cm~4cmほど。妊娠中期や後期でも超音波(エコー)検査のモニターでは、ごく小さく見えますし、赤ちゃんの向きで隠れて見えないこともあります。

男の子の体に陰茎と一緒にあるのが陰嚢(いんのう)です。陰茎の根本部分に、2つの楕円形の袋状のものが見えるようになります。妊娠30週頃になれば、睾丸が下がってくるので、陰茎より陰嚢が大きく見えてきます。

精巣

袋(陰嚢)の中に精巣がありますが、赤ちゃんが成長してくると、この精巣を確認できる場合もあります。

女の子の超音波(エコー)検査の見分け方

次に女の子の場合です。女の子なら、どんな特徴があるでしょうか。

外陰部

女の子の場合、外性器ができてくると、股間部分に外陰部が見えるときがあります。超音波(エコー)検査のモニター画面では、葉っぱや若葉マーク、コーヒー豆、割れ目のように見えたりします。

男の子の場合は股間部分に映るのは突起物でとてもわかりやすいのですが、女の子の場合はそれよりわかりにくいと言えます。

子宮

赤ちゃんが成長していけば、体の中のさまざまな臓器も確認できるようになります。赤ちゃんの体勢次第では、膀胱や胃などが確認できるようになり、子宮も見えることがあります。

ただそれぞれの臓器は黒い点のように小さく映るので、妊婦さんが自分で判断するのは難しいもの。気になるときは、ぜひ医師に聞いてみましょう。

超音波(エコー)検査での性別判断に誤りはないの?

超音波(エコー)検査での性別判断に誤りはないの?
超音波(エコー)検査での性別判断に誤りはないの?

超音波(エコー)検査で赤ちゃんの性別がわかるとは言っても、どのくらい正確にわかるものなのでしょうか?  性別判断に誤りがあることはないのでしょうか?

ほぼ間違いはない

妊娠中の超音波(エコー)検査でわかる赤ちゃんの性別。先ほどご紹介したような、男の子・女の子のそれぞれの特徴をもとに、どちらの性別か判断されることになりますが、技術的に見てその正確性はほぼ間違いはないと思っていいでしょう。しかし、生まれるまでは確実ではありません。

必ず判定できるとは限らない

性別判定はほぼ間違いはないとは言え、性別を判断しやすいのは、赤ちゃんが股間部分を広げている姿勢でいるときです。

もし超音波(エコー)検査中に赤ちゃんが両脚を閉じてしまうなど、姿勢や向きによっては、性別の判断が難しい場合もあります。また超音波(エコー)検査を行う時期に、赤ちゃんがまだ十分に成長していなければ、性別を判断できる時期が少し遅れることも考えられるでしょう。

超音波(エコー)検査での性別判断ミスの理由

まれに、妊娠中の超音波(エコー)検査で赤ちゃんの性別を聞いていたけれど、「実際に生まれてみたらそれが違った!」というケースもあります。

男の子ではなく女の子だった

男の子の判別は、股間に突起物が見えて判断します。しかし陰茎を別のものと見間違えることが考えられます。よくあるのは、へその緒や赤ちゃんの指。それらを陰茎と判断されることが考えられます。

別の超音波(エコー)検査のときに、その間違いがわかれば正しい性別がわかることになりますが、出産までわからない場合もあるでしょう。

女の子ではなく男の子だった

男の子でも陰茎が脚やへその緒で隠れてしまうことがあり得ます。すると、股間の突起物が隠れてしまい、女の子と判断されることがあります。

超音波(エコー)検査で男の子か女の子かを知るメリット

出産前にわかる、超音波(エコー)検査での赤ちゃんの性別。先に性別を知るメリットとして、赤ちゃんの洋服など出産前から用意するときに、男の子用、女の子用とそれぞれにピッタリのデザインを選べることがあるでしょう。

性別を聞かないメリット

「赤ちゃんの性別を絶対に聞きたい!」と思う方がいる一方で、「出産するまで聞かない」と考える方もいるでしょう。

出産前に赤ちゃんの性別を聞かないメリットとして、出産時の楽しみやワクワクが挙げられるでしょう。赤ちゃんの洋服などは、男の子でも女の子であっても着せられるものを用意しておき、名前は両方のパターンで考えておくなどできますね。

「男の子or女の子」性別を知るのはママ・パパが決めよう

赤ちゃんの性別を妊娠中に聞く・聞かないかは、ママとパパが決められること。早い段階から知っておきたいと思う方も、聞かないでおきたいと考える方も、それぞれの夫婦で話し合って決めていくといいですね。

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記事監修

河井恵美|助産師・看護師

看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。

文・構成/HugKum編集部

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