ミズノが開発する運動あそびプログラム
様々なスポーツ用品を手掛けているミズノ。子どものサッカー用品や野球用品など日常からミズノ製を使っているご家庭も多いのではないでしょうか?
そんなミズノでは、未就学児と保護者を対象とした「プレイサーカス」や、4~9 歳の子どもたちを対象とした「ミズノ流忍者学校」など、“子どものうちに身につけておきたい36の動き”をもとにした運動プログラムを多く開発しており、全国の商業施設や自社で管理や運営をしているスポーツ施設などで実施しています。こうした様々な運動プログラムを、各施設の中で開催をしているそう!
そんななか、今年で50回目の開催となった「全国消防救助技術大会」にて、 “消防”の動きを東京消防庁の協力で運動プログラムにした「めざせ!キッズレスキュー」が開催されました!
ミズノが開催する「めざせ!キッズレスキュー」とは?
今回初めて開催された「めざせ!キッズレスキュー」は、4歳~9歳の子どもたちを対象に、子どもたちが消防士からレスキュー隊になるために様々な訓練をクリアしていく運動あそびプログラム。東京消防庁協力のもと、「走る」「投げる」「跳ぶ」など“子どものうちに身につけておきたい36の動き”をベースにミズノが開発し、子どもたちが様々な動きを身につけられることはもちろん、そこに防災の要素を加えることで子どもたちやその家族に、防災意識を持ってもらうことを目的とした楽しいプログラムとなっています。
プログラムの内容は?
いよいよプログラムスタート!さっそくレスキュー隊の衣装をモチーフにしたコスチュームに身を包み、自分でペイントしたヘルメット型のお面を装着した子どもたち。この日はすでに朝から数回開催されており、男の子だけでなく、女の子の参加者もたくさんいました!
約1時間ほどとなるプログラムでは、「プレイリーダー」というミズノの社内資格を持ったエキスパートたちが子どもたちの指導にあたります。まずは、レスキュー隊員としての基本的な心得をプレイリーダーから学んでいく子どもたち。そしていよいよ消防隊員になりきって、町へと出発!身体を動かしながら、パトロールに向かいます。
鬼ごっこをしながら仲間を助けたり、ボール投げを使って消火活動をしたりと、さまざまな任務をこなしていき、最後には要救助者を守るロープを引っ張り合って、任務終了!
参加した子どもたちは、任務が進むにつれて徐々に打ち解けていき、笑顔も増えてチームワークがどんどん深まっているのが伝わってきました!
ミズノ独自の“プレイリーダー”の存在
プログラムの中で子どもたちを指導し、その能力や可能性を次々と引き出していっていたのがミズノのプレイリーダーたち。5年ほど前に発足したミズノグループの社内資格で、プレイリーダーの階級は3級からスタートして一番レベルの高い1級(1級は全国で3人)までとなっており、今回のようなイベントを指導できるのは2級以上となります。
そんな1級保持者の1人である、スポーツ施設サービス事業部 事業企画管理部の堂森勝利さんは、5年程前にプレイリーダーができた後と前では社員たちの意識も少し変わったと語ります。「スポーツを教えるというのは比較的トップダウンで、自分たちの考えを押しつけがちなのですが、そうすると子どもたちが枠からはみ出さなくなってしまうんです。例えばもしこちらの言うことを聞かない子どもがいたとしたら、それに対して自分たちがどう楽しませてあげられるか。それも個性というのを認めて、子どもたちそれぞれの可能性を理解した上で、様々なことに取り組むようになってきました」と、その変化について話します。
今回初開催となった「めざせ!キッズレスキュー」については、「子どもたちがとても惹きつけられるプログラムだと感じたので、これからもっとたくさんの方に知っていただきたいです」と想いを吐露。
子どもたちが楽しみながら身体の動きを学び、考える力や周囲とのコミュニケーション能力も育めるミズノのプログラムは、筆者もぜひ自分の子どもに体験させてあげたいなと感じました。また近年増えている自然災害のなか、今回の「めざせ!キッズレスキュー」のようなプログラムは、子どもたちの防災意識を高めるためにも非常に重要だとミズノの堂森さんも話します。「いざとなった時にどうすればいいのか?それを教えてしまうと楽しくないので、こういったプログラムの中で『しゃがんで走れるかな?』『それが大事なんだよ』とか、『この煙はどこから来ているかな?』とか問いかけながら、それを自分の中でインプットしてもらって、いざという時に行動してもらえれば」。
また、本プログラムを企画したミズノのスポーツ施設サービス事業部の岩本直樹さんも、本プログラムに参加する子どもたちを見て、「コロナ禍の影響もあり、身体が成長する大切な時期に身体を動かすこと自体が制限されていた子どもたちも多いと思うので、やはりこうした場で動き出すととても楽しそうにしているのがいいですね」と笑顔で語ります。「このプログラムを通して、将来の夢が『消防士』と言ってもらえたりしたら、私たちとしては嬉しい限りです」とも。
こうしたミズノの取り組みを通して、子どもたちが将来いろいろなことにチャレンジする土台をどんどん作っていけるといいですね!機会がある際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
取材・文/富塚沙羅