Q:息子が口ごたえしてくるようになりショックです。
最近、息子が私に口ごたえしてくるようになりました。「テレビばかり見てないで、そろそろ宿題をしなさい」と声をかけると「わかってるよ! うるさいな」などと言うのです。また、私が小言を言うと、真似をしてきます。私がムキになっていくのを楽しんでいるようです。
ママ友によると、蹴ったりしてくる子もいると聞きました。このままエスカレートしてくると、わが家の息子たちも私を蹴ったりするようになるのではないかと心配です。(M・O さん)
A:自分で考え行動できるようになった証です。対等に話し合いを。
子どもが口ごたえをするようになったということは、自分の意思をきちんと表明できるようになったということ。これはとても素晴らしいことです。わが子がそれだけ成長したのだと、むしろ親としては喜んでもいいのではないかと思いますよ。
子どもが親に反抗的な態度を取るのには、何らかの理由があるはず。そこで振り返ってもらいたいのが、お母さん自身の行動です。
小学生になれば、自分の行動は自分で決めることができるようになります。赤ちゃんの頃と同じように、「こうしなさい」などと、自分の思い通りに子どもを動かそうとすると、反発を受けることになるのです。
「テレビばかり見ていないで宿題をしなさい」と声かけしたら、子どもに反発されたということですが、お子さんは、ひょっとしたら見ている番組が終わったら宿題をしようと思っていたのかもしれませんよね。それなのに、お母さんに言われてしまったことがすごくいやだったのかもしれません。
そこで、あらためてお子さんと一緒に「宿題はいつやるのか」を決めておきましょう。
ここで大切なのは、子ども自身に「どうするか」を決めさせることです。子どもが「ゲームを15分やってから宿題をする」と決めたとしたら、お母さんはそれに賛同しましょう。併せて、約束事を守らなかったらどうするか、ということも子どもに決めさせるのがポイントです。本人が「ゲームを1週間やらない」と決めたのであれば、子どもは納得してその約束を守ると思いますよ。
これからは、子どもと対等に話し合い、子どもが納得する形で物事を決めていくことが大切です。自分で決めることができる子どもは、自分の人生にも責任をもつようになります。親はわが子の成長を楽しく見守ることができるようになるでしょう。
私がお答えしました
1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
『小学一年生』2022年10月号別冊『HugKum』
イラスト/かまたいくよ 構成/天辰陽子