かけ算九九を覚えるのは大変!!
2年生の算数と言えば「かけ算」と言っても過言ではないくらい、かけ算は大切な単元と言われています。
多くの小学校が10月~12月の2,3か月の授業で暗記・習得を目指します。
中でも、かけ算九九の暗記には多くの時間を費やします。
しかし、ややこしいところも多く学校の授業だけではなかなか覚えられないお子さんも多いのが実情です。
そこで今回は、2の段・5の段・9の段の九九を覚えるための裏ワザを、元小学校教員の視点で紹介します。
ポイントは特別な道具を使わずに、教室でできること! かけ算の計算練習のときはもちろん、これならテストの時でも、何年生になっても活用できますよ。
2の段の裏ワザ
2のだんの答えは、2,4,6,8,10…と2ずつ増えていきますよね。このきまりを使った裏ワザです。
「に、し、ろ、は、とう」
「2,4,6,8,10…」と数えるとき、「に、し、ろ、は、とう」と声にしながら数え慣れていきましょう。
2の段の答えは、1の位が「2,4,6,8,0」の順になっています。
「に、し、ろ、は、とう」の数え方に慣れていれば、答えのヒントになります。
2つずつのものをヒントに!
「に、し、ろ、は、とう」の数え方に慣れていなければ、「2つずつあるもの」を見つけましょう。
例えば教室の中なら、教室の机の数、学校でつける名札の入れ物、ノートのマス目などがあります。それを見ながら、「2×1=2、2×2=4…」と数えていきます。
5の段の裏ワザ
5の段の答えは、5,10,15,20,25…と5ずつ増えていきますよね。このきまりを使った裏ワザです。
指が使えるのは「5×4」まで
たし算やひき算なら、両手を使って計算をすることも多かったはず。かけ算となると、答えの数字が大きくなるので、両手でできるのは「5×2=10」、足の指まで使っても5の段なら「5×4=20」までです。
しかし実は、どの学校の教室にもある、あのアイテムが5の段のかけ算のお助けアイテムになるのです!
アナログ時計が大ヒントに!
学校の教室にある時計は、時針と分針のあるアナログ時計です。時計を読むことも算数の学習の1つですよね。
実際に、アナログ時計を見て「何時何分」と読むことは、小学1年生算数の学習内容となっています。
そんなアナログ時計が、5の段のヒントアイテムになっているのです。「5×2=10」を例にしてみましょう。
時針(短い針)が「2」を指しているとします。「2」と書かれたところは、“分”でいうと「10分」のところ。そのため、「5×2=10」と分かるのです。
時計を読むことに慣れているお子さんなら、教室のアナログ時計が、5の段のヒントアイテムになってくれるはずです。
9の段の裏ワザ
9の段の答えは、9,18,27,36, 45…と9ずつ増えていきますよね。このきまりを使った裏ワザです。
9の段のひみつ
9の段は、写真のようになっています。答えに注目すると、答えの一の位は9,8,7,6…と1つずつ減っており、答えの十の位は1,2,3,4…と1つずつ増えているのです。
この決まりを知っていると、かけ算九九を暗記していなくても、9の段の九九をすべて書き出すことができます。学校でプリントやテストに取り組むとき、欄外には空いているスペースがあります。そこに、問題に取り組む前に9の段を書き出してしまえば、迷うことはありません。
「暗記するには期間が足りなかった!」という場合には、ぜひ使ってみてくださいね。
何も見ないで九九を言えるように練習するのは、冬休みにまたチャレンジしましょう。
両手を使うと9の段の答えは一目瞭然!
手の指は、両手で10本。この10本を使うと、9の段の答えがあっという間にわかっちゃう裏ワザです。
まず、両手をパーに開きます。そして、左から数えて、かける数のところだけ指を折ります。
例えば「9×3」なら、かける数は「3」ですから、左から3番目の指だけを曲げるのです。そうすると、折り曲げた指より左には2本の指があります。折り曲げた指より右には7本の指があります。「2」と「7」、これで「9×3=27」ということが分かります。
9の段を他にも見てみましょう。
「9×1=9(くいちがく)」
「9×2=18(くにじゅうはち)」
「9×7=63(くしちろくじゅうさん)」
「9×8=72(くはしちじゅうに)」
「9×9=81(くくはちじゅういち)」
このように、9の段の全てを、両手で表すことができるのです。
お子さんのペースで、無理なく覚えていこう
かけ算は、今後の様々な学習で使うスキルですから、確実に身につけておきたいものです。
しかし、学校の授業でかけ算九九をやるのはたった2~3か月程度。かけ算九九の全てを覚えるのに、これだけの日数では足りないお子さんもいますよね。
そんなときは、裏ワザを使ってまずはかけ算のしくみを理解し、冬休みに改めて暗記に挑戦してみてはいかがでしょうか。
あなたにはこちらもおすすめ
文・構成/yurinako