赤ちゃん自身が順番や量を決めるイギリス式離乳食【BLW】が画期的!やり方とメリット・デメリットを紹介

赤ちゃん主導の離乳食「BLW(Baby-Led Weaning)」って聞いたことありますか?BLWは、イギリスの保健師で助産師のGill Rapley氏によって提唱され、現在では20か国以上の国で親しまれている手づかみ食べ離乳食法のことです。日本ではGill Rapley氏が執筆した『“自分で食べる”が食べる力を育てる 赤ちゃん主導の離乳(BLW)入門』(原書房)の日本語版が2019年に発売され、注目されるように!今回はBLWのやり方、メリットとデメリット、注意点をご紹介します。

BLWってなに?

BLWとは、赤ちゃん自身が順番や量、ペースを考えて食べる離乳食の進め方です。赤ちゃんの意思を尊重し、赤ちゃんが主導的になることで食べる意欲を引き出したり、自尊心を高めることができると言われています。

BLWのやり方、進め方は?

いつから始める?

支えをつけて安定して座れるようになったら、BLW開始可能の合図です。赤ちゃんを家族にの食事に迎え入れましょう!

やり方のポイント

1. ハイチェアに座らせましょう。支えが必要な場合はクッションなどを使用し、体勢を整えてあげましょう。赤ちゃんの機嫌や手が自由に動かせるかを確認してくださいね。

2. 掴みやすい太めで長いスティック状のものから始めるのが◎。徐々に新しい形や手触りのものを与えていきます。

3. 可能であれば、家族も一緒に食べましょう。赤ちゃんは家族を見て、食べ方を学ぶことができるんですよ。

4. 赤ちゃんが元気で、空腹でもないときに実施しましょう。この段階では、遊びと学びの延長線上です。必要な栄養は母乳まはたミルクから摂れていれば大丈夫です。

5. 1歳になるまでは、今まで通り母乳またはミルクをあげてOKです。赤ちゃんが必要ないと感じれば、徐々に摂る量が減ってくるでしょう。

6. 赤ちゃんが食べているときは、食べることに集中させてあげましょう。急かしたり邪魔をするのはやめましょう。

BLWのメリット

自尊心や自信が高められる

赤ちゃん自身が量や順番を考え食べ進めるのがBLWのポイントです。赤ちゃんが主導的になることで自信や自尊心を育める言われています。

調理が楽

一般的な離乳食の様にペースト状にする必要がなく、基本はカットし加熱するだけなので調理が楽なんです。

心理的負担が少ない

BLW初期は「食べる」ことではなく、「遊び」と「学び」が目的です。食べてくれなくても落ち込む必要ありませんよ。

家族との時間が増える

ママパパの食事は後回しになりがちですが、BLWは家族みんなで食べることが基本です。家族で過ごす時間が増えるのは嬉しいですね。

からだの発達を促してくれる

自分で選択する、目で見る、手先を動かす、お口を動かすなど様々な動作が赤ちゃんの成長発達を促してくれるそう。

BLWのデメリット

片付けが大変

食材をうまく掴めず落としたり、遊んで投げたりなど散らかることは想定した方がよいでしょう。事前に椅子の周りに新聞紙やマットを敷くことをおすすめします。

周囲から理解されないことも

日本ではペーストから始める離乳食が一般的です。BLWにおいて食材で遊ぶことは赤ちゃんにとって重要な体験だとされていますが、周囲からは“行儀が悪い”、“汚い”など否定的に思われることも。

BLWの注意点

窒息に注意しましょう

一般的な離乳食と同様ですが、BLWを行うときは必ず近くで見守りながら行ってください。また、下記のことにも注意しましょう。

・ナッツ類は避けましょう

・ブドウやミニトマトなどの小さな果実や野菜も半分にカットし、種があれば取り除きましょう

・繊維が多く、食べにくい食材は避けましょう

アレルギーの出やすい食材は注意が必要

BLW初期に赤ちゃんが食べられる量は、わずかではありますがアレルギーが出やすいとされる「卵・乳製品・小麦」はよく加熱したり、少量づつから始めるなど注意が必要でしょう。

※食べた直後~数日以内に発赤、発疹などアレルギー症状が出た場合は、速やかに病院受診しましょう。

正しい知識を持ってパパママが納得して実践

メリットの多いBLWですが、新しい方法をお子さんに取り入れるのは少し不安もあるかもしれません。大切なのは、正しい知識を持ってパパママが納得して実践することです。まだ日本では、情報も少ないので日本BLW協会のサイトや提唱者Gill Rapley氏の書籍を参考にしてみるもよいでしょう。

【参考サイト】一般社団法人 日本BLW協会

 

文・構成/山本央奈

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