持ち物が軽い!?イギリス式小学校【ハラユキの 「発見!子育てダイバーシティ in バルセロナ」2】

 

持ち物が軽い!イギリス式小学校

こんにちは!

最近、バルセロナが春めいてきて毎日嬉しいハラユキです。

さてさて、前回は「スペイン・バルセロナに住んでいるのに息子がブリティッシュスクールに通うことになったワケ」について書いたのですが、今回は、そのイギリス式小学校(イギリス本国の公立校と同じようなシステム)が具体的にどんなものかを書こうと思います。

まず最初に驚いたのは、通学のときの持ち物について。息子ぽっちんは小1の途中から編入したので、小学校1年生の持ち物についてなのですが、これがですね……

 

少なっ!軽っ!

 

驚きました。いやだって、我が家は1年半前までは日本に住んでいたから、日本にいるママ友たちの「小1には重すぎる」「日によって持っていくものが違うから、忘れ物チェックが大変」「準備させるのに毎日イライラ」「入学準備の名前つけが地獄」みたいな声をよく聞いててブルブル震えていたからです。

でも、イギリス式小学生の通学の持ち物はこんなかんじでした。

 

 

イラストを見て気づきましたか?

そう、教科書と筆記用具がないのです。

教科書と筆記用具を持っていかない小学校

イギリスでは、日本のような教科書検定制度がなくて、教科書が配布されることがないのです。教科書的なテキストを使うことはあるものの、すべて学校からの貸し出しで、基本持ち帰りません。つまり、日本のような「生徒個人で所有するという定義の教科書」はないのです。筆記用具や文房具や学習用具もすべて学校で貸してくれる(!)ので用意する必要も持っていく必要もありません。なので入学前に購入するのは、制服、体操着、リュックだけ(すべて学校のサイトから一括注文。デパートでも購入できる)。

持ち物をもう少し詳しく説明すると、

 

  1. 学校オリジナルリュック…普通のリュックなので軽い。
  2. 宿題用ノート…これ1冊にすべての宿題を書く、貼る。このほかに科目ごとのノートもあるが、基本は学校に置いていくので持ち帰るのはこれだけ。このノート含め、全てのノートが学校から支給される。
  3. 水筒…中は水を入れる(麦茶より楽!)
  4. おやつ用のフルーツ…金曜はお菓子でもいい。アフタースクールクラス(放課後の、学童&習い事みたいなクラス)に参加する場合は、夕方のおやつも持参。
  5. リーディング宿題用の絵本とその記録ノート…どちらもペラペラに薄くて軽い。その子の語学レベルに合ったものを貸し出してくれて、数日~1週間くらいで次のレベルの本に替えてくれる。この絵本は英語の副教材みたいなポジション。

 

以上で、毎日いっしょ。学校の中も土足なので上履きの必要なし。給食はあるけど、給食着の必要なし(たぶん給食当番がない)。さらに、体育(PE)がある日は、朝から体操服で登校して一日体操服で過ごすので、持参しないし、体操袋もない。荷物が減って、なおかつ学校で着替えなくていいって合理的!

ちなみに、アフタースクールクラスに参加すると、その内容によっては荷物が増えることもあるのですが、授業のためには基本これだけ。(あ、夏のみ、スペインは日射しが強いので、サングラスを持ってきてもいいと学校から言われました。わはは、小学校でサングラス!さすがスペイン、太陽の国!!)

 

それにしたって、文房具や学習用具を個人で買わなくていいって驚愕…。それって公立より学費が高い私立インターだから?と思ったら、イギリスの公立校は基本このシステムだそうで。イギリス、小学生に優しいな~!!

……いや、でも、待てよ。よく考えたら、日本が全員に無料で教科書を配布していることを考えたら、イギリスが全員に無料で文房具や学習用具を貸し出しているのだって特別贅沢でもない気もするな。要はどっちが優しいというわけじゃなくて、お金の使いどころが違うという話だよね。どっちがいいのかな?

そういえば、私の小学校時代は、教科書やノートにアホほどラクガキをしまくり、それがあとから考えたらかなりイラストの練習になったので、子ども目線で考えると、個人所有の教科書やノートがある日本のシステムも悪くなかった気もする。というか今の私を作ったのはあの教科書とノートたち…。え、それ、本来の教科書とノートの使い方と違う?うん、そのとおりですね!!!(自爆)

とにかく、このイギリス式の教育的善し悪しはおいておいて(いつか書きますが、授業の進め方が違うという理由もあるので)、生活目線で見ると、持ち物がシンプルなのは便利このうえない。もし日本がこのシステムになったら、ママパパのストレスはかなり減りそうだよなあ…なんてことはやっぱり考えてしまうよね。

ちなみに、持ち物が基本毎日いっしょで、中身を入れ替えるものといえば水筒とかおやつなので、朝の準備は、基本私がやっています。シンプルなので楽。ああ、忘れ物が病的に多い私向きの学校やないの…!  とか思ってたら、

 

このシステムでこれなのに、日本にいたら私はどうなってたんだ!!(すいません反省…)

小学生でも親が送迎

ちなみに、通っている学校のスタートは日本より遅くて9時15分から。

そんなに遅いと、困る会社員のママパパもいるんじゃ?と思う方もいるかもですが、そういう家庭用には、ちょっと早く預かってくれて朝食も提供してくれる「ブレックファストクラブ」なる別料金サービスがあります。これはイギリス本国の小学校でもよくあるシステムらしい。おお、さすがは「地球の歩き方」のオススメごはんに「フル・ブレックファスト(英国の伝統的な朝食。品数が多くてボリューミー)」が紹介されてた国、イギリス!(まあ英国料理は朝食とフィッシュ&チップスしか有名なものはない、なんて意見を何度か聞いたこともあるけどね…おっと、もごもご)。

うちは朝食サービスは利用してないので、9時ちょい前に家を出発。そして、イギリス式でもスペイン式でも、小学校低学年は親が送迎するのが基本ルール。ただ、遠方の子のためのスクールバスはあるようですが、うちは学校が近所なので徒歩で通学、私か夫が送っています。これは日本よりも時間がとられるシステムなわけだけど、まだふわふわしたうちの男子をスペインでひとりで歩かせるのは怖いのでむしろ安心。

 

というわけで、今回は、小学生の毎日の持ち物と登校について紹介してみました。やっぱり日本とはいろいろ違うものだねえ…。個人的には、楽ちんを何よりも愛しているので、持ち物に関しては、ひゃっほー!!と思っています。ちなみに、スペイン式の小学校もリュック使用だし、持ち物は日本よりかなり軽いみたいです。

さて次回は、学校と親との連絡システムについて紹介する予定です。これまた私には衝撃でいろいろ考えてしまいました…。お楽しみに!

 


ハラユキ
イラストレーター&コミックエッセイスト。夫の駐在赴任により、2017年6月よりスペイン・バルセロナ在住。雑誌やWEBなどでイラストやマンガを描いたり、コミックエッセイ書籍を出版。「東京くらし防災」(東京都)のイラストも担当。スペインに住んでからは、「世界の家族の家事育児分担事情から知る、つかれない家族を作るヒント」や現地ごはん情報なども発信中。おいしいごはんと宴会と祭りとお風呂屋さんが大好き。6歳男児の母。家族をテーマにしたオンラインサロン「バル・ハラユキ」も主宰中。Twitterでは日々の生活や考えたこと、instagramでは主に食いしん坊メモを英語とスペイン語つきで発信中。

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