焼酎を使い切るアイデア7選|煮る、漬ける、殺菌、防カビ、おしゃれカクテルまで、目からウロコ!

蒸留酒の中でも比較的安価で手に入り、種類が豊富な焼酎ですが、ずいぶん前から開けたままなくならない… なんてことはありませんか? とても多くの種類があるぶん、好みに合わないものもあることでしょう。今回はそんな飲みきれない焼酎の活用術をご紹介します。

焼酎とは

焼酎には米、麦、芋など、様々種類がありますが、どんな特徴を持つお酒なのでしょうか。

蒸留酒

穀類、芋類、糖蜜などを発酵させた後、蒸留したものが焼酎です。

クセがなく、軽やかでキレのある麦焼酎、甘味と芳醇な香りが持ち味の芋焼酎、繊細なあじわいの米焼酎の他、蕎麦、黒糖など、多くの種類があります。

比較的安価で手に入り、幅広い楽しみ方ができるお酒といえます。

高いアルコール度数

一般的な日本酒のアルコール度数は15度前後ですが、本格焼酎(焼酎甲類とも呼ばれる)は45度以下。製造方法を代えたものでも36度未満(焼酎乙類と呼ばれる)です。

味や香りがお好みには合わず飲みにくい場合は、この高いアルコール度数を活かすと、様々な場所で活用ができます。

あまった焼酎の使い道

お酒として愉しむ他にも、焼酎の使い道をご紹介します。

焼酎を料理酒に使う

一般的に料理酒として使うのは、日本酒ですが、調理に使う目的は次の点が挙げられます。

・コクや旨味を引き出し、臭みを消す
・食材を柔らかく仕上げ、味を染み込みやすくする

日本酒の他にも、同じ醸造酒のワイン、紹興酒なども同様の効果を得ることができます。

アサリの酒蒸しは、日本酒や白ワインを使います。

一方の焼酎は、蒸留によって糖分や旨味成分が取り除かれており、料理酒に使うと物足りなく感じてしまいますが、調理に使う効果を挙げてみます。

・「漬け液」「煮汁」として使うと、肉を柔らかくできる
・「フランベ」に使い、仕上げの風味や香りをつける

「煮汁」として使い、加熱時間を長くとればアルコールも飛ぶので、お子さんでも問題なく口にできる一品になります。

注意点

焼酎は高いアルコール度数を持つため、フライパンで調理する際に、火柱が立ってしまう可能性があります。

火加減を弱めにして加熱時間を長くとる方法で調理すると、心配ありません。また、フライパンを強く揺すらないように調理することでも、防ぐことができます。

ご家庭での「フランベ」には、注意が必要です。

飲用、料理用以外の使い道

焼酎の高いアルコール度数は、食材の殺菌臭み消しに役立てると効果抜群。魚や肉を水洗いする場合、代わりに焼酎で洗うと殺菌効果によって、すっきりとします。

また、唐辛子を漬けておけば、アルコールによって成分を抽出できます。辛味調味料として活用する他、家庭菜園の際にスプレーすると、防虫剤としても有効です。

沖縄の「コーレーグース」は、唐辛子を泡盛に漬けた調味料です。

さらに、アルコールの揮発性を利用して、カビ防止剤として使うこともできます。口の広い容器に焼酎を入れ、冷蔵庫や靴箱の隅などにおいておくと、効き目がありますよ。梅雨時は3〜4日で取り替えてください。

食品にも安心して使えるので、お餅や、食パンの袋にスプレーでひと吹きする使い道もあります。こまめにスプレーすると、1週間程度なら常温でおいしく食べることができます。

シュッとひと吹きした後、口を縛ってください。アルコールを染み込ませたペーパーを同封するのも◎。

ちなみに、手指の消毒剤として使う場合の有効なアルコール度数は60〜80%ですから、焼酎で代用することはできません。

焼酎を大量消費できちゃうレシピ

飲みきれない焼酎でも、甘みを足してカクテルにしたり、煮物の煮汁として活用したりして、口にしやすくする工夫ができます。

焼酎モヒート

モヒートはラムをベースに、ライムとミントを加えた清涼感のあるカクテルですが、焼酎でつくった「和風モヒート」が女性を中心に注目を集めています。

◆材料

焼酎 40ml
フレッシュミント グラス1杯
炭酸水 3/4カップ
ガムシロップ 8ml

使ったのは紫蘇焼酎です。もともと清涼感がある焼酎です。

◆作り方

【1】グラスにミントとガムシロップを入れて、スプーンなどで軽く潰し、香りを立てます。

スプーンでギュッと押すと、香りがはじけます。

【2】氷を入れ、焼酎を注ぎます。炭酸水で割って、軽く混ぜれば完成。

ミントをレモンバウムなどに変更したり、いちごやマスカット、りんごなどを加えるフルーツカクテルにしたり、アレンジはアイデア次第です。

市田柿の焼酎漬け

ドライフルーツを焼酎に漬ける方法は、オリジナルの大人のおつまみに仕上がります。お好きなチーズを添えれば、お客様にも。

◆材料

市田柿 5個
焼酎 300㏄

カマンベールチーズ 少量
オリーブオイル 小さじ1
黒胡椒 ひとつまみ

◆作り方

【1】容器に市田柿を入れ、かぶるまで焼酎を注ぎます。

甘みのある芋焼酎が合う場合があります。柿の甘さに複雑な香りが絡み合い、贅沢な味に。

【2】冷蔵庫で2~3日保存します。

ふっくらと膨らみました。中心部まで焼酎が染みています。

【3】アルコール度数が高いので、漬け汁ごと鍋で煮立てるか、電子レンジの80℃設定で温めて飛ばすと、食べやすくなります。

ただし、アルコールは完全には飛びませんから、食べた後の車の運転などは、控えてください。

【4】カットして、カマンベールチーズ、オリーブオイル、黒胡椒をかけていただきます。

豚肉の焼酎煮

焼酎漬けの肉は繊維が柔らかくなり、トロトロに仕上がります。

お好みから外れた焼酎だとしても、ねぎや生姜の香りによって変化しますから、臭み消しの材料を多めに入れてみてください。シナモンやスターアニス、クローブなども、相性が良いスパイスです。

◆材料(2人分)

豚バラ、もしくは肩ロース 400g
焼酎 350cc
砂糖(黒砂糖、きびさとう) 大さじ1と1/2
醤油 大さじ1と1/2

ねぎの青い部分 1本分
生姜の皮 適量
レモン 1/6

ゆで卵 2個

◆作り方

【1】鍋に豚肉、焼酎、砂糖を入れ、ねぎ、生姜の皮、レモンを加えます。肉がかぶるくらいまで水を入れて、弱火で40分コトコト炊いてください。

材料を入れて、焼酎を加えます。簡単です。

【2】醬油とゆで卵を加え、さらに15分ほど煮ます。

【3】煮汁に浸したまま冷ましてください。

最後まで使い切れる工夫を

せっかく購入した焼酎なのに、好みに合わないと、次に新しい試みをする時に躊躇してしまいますよね。でもあの手この手で最後まで使いきって次のチャレンジに備えましょう。活用する手段はたくさんあります。特に、家族が喜ぶ料理に仕上げれば、みんなの満足感も高まりますよ。冒険心を損なわないためにも、活用術をご活用ください。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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