子どもの筆入れ「壊れやすい」「汚れがち」「ランドセルに入らない」を解決する名品発見!【子ども文具お悩み相談室】

HugKum読者の方を対象2022年12月に実施した、お子さんの文房具に関するお悩みについてのアンケート。その結果から特に多いお悩みや、少数でも重要なお悩みを、文房具に詳しい2人「たこなお文具情報室」の他故壁氏とふじいなおみが文房具を紹介しながら解決していきます。

【連載第一回】今回のテーマは「筆入」です

なお連載第1回のテーマは小学生には必須の道具である「筆入」にします。小学校に入学するとまずは箱型のものを用意することが多いので、今回は箱型の筆入を対象として、特に多かった3つのお悩みを解決していきましょう。

お悩み1:筆入が壊れやすい

なお保護者の方から寄せられた悩みで一番気になったのは「筆箱が壊れやすい」だったんです。なので、最初のテーマはこれにしましょう。

他故壊れやすい、ですか。通常の使い方をしていて筆入が壊れる理由を考えると、授業中や教室の移動中に落としてしまうことではないかなと思ってます。

その対策としては

  1. 落としづらくする
  2. 落とした時の衝撃に耐える

の2つのアプローチで考えられますよね?

なおそうですね。2つのアプローチから解消できる、お悩み解決筆入を3点ピックアップしてみました!

両面筆入 ショックガード/デビカ

筆入の短辺から四つの角に耐衝撃材が付けられています。

 

耐衝撃材が、落としてしまった場合には衝撃を吸収するのはもちろん、滑り止めの役割も果たしていて、机から滑り落ちにくく作られています。

耐衝撃材は筆入本体と同系色になっているものと、デザイン面で差し色として付けられているものがあるので、お子さんの好みにも合わせられますね。

【たこなおのプラスアルファ情報】

衝撃吸収をするラバー素材(上の写真の赤い部分)は触ると弾力があり、とても硬くしっかりしています。メーカーの方からも「保護者の方に好評な商品です」と教えていただきました。

すべりにくい片開筆入 くるグリップ/レイメイ藤井

最近の授業ではタブレット学習やプリントを使用した学習が多く取り入れられていて、授業中の机の上はものでいっぱいになっています。特にそんな時に筆入を落としてしまいがちではないでしょうか?

「すべりにくい片開筆入 くるグリップ」はフタが大きく開き、

フタの内側が底に変身!トレーのように使える筆入です。

フタを真下に格納できる分だけ筆入に使う机の面積が減るので、机の上の省スペースにもなります。

それだけではなくフタの内部(開いた時には机と接する部分になります)にはすべり止めの効果があるデザイン性にも優れたプリントがあり、授業中に教科書などがぶつかって落ちるのを防ぐことができます。

【たこなおのプラスアルファ情報】

すべり止めは本体カラーによって色も模様も違います。五線譜や星柄は大人から見ても可愛いですし、かっこいいものももちろん用意されています。

「クラリーノ®️」製スーパー軽量筆入/クツワ

6年の保証がついている品質にこだわった筆入

クラリーノ®️は株式会社クラレの登録商標で、天然皮革の構造と性能を再現した高機能な人工皮革です。よくランドセルの素材に使われ耳にする素材で、特殊な極細繊維からなる不織布がベースになっているので軽くて丈夫。汚れに強い素材でもあります。

この製品は筆入向けに作られたクラリーノ®️を使用し作られています。

製造を行っているのは奈良県の筆入工場。熟練の技術を持つ方たちが仕上げた確かな品質の製品がお手元に届きます。

六年間の保証も付いていて、アフターケアにも対応しているのが心強いです。

【たこなおのプラスアルファ情報】

蓋の部分は触るとフッカフカ。クラリーノがブックカバーのように本体を覆っていて、しかも側面よりも大きいため、筆入を落下させてもプラスチック部分や鉛筆をしっかりと守ってくれますよ。

お悩み2:筆入が汚れる

なおこれもすごくわかりました。子どもたちの筆入って、私の時もそうだったんですが、なぜか黒ずんでいるんですよね。なので次のお悩みは「筆入が汚れる」です。

他故筆入が汚れる原因は大きく2つんですね。どちらも筆入には必ず入れる道具、鉛筆によるものと消しゴムによるものです。鉛筆ならば、芯が折れて筆入の中を転がったり、消しゴムであればクズが筆入の中に溜まってしまうことで筆入が汚れてしまうのです。

なおそうだとしたら、筆入メーカーだけでなく、消しゴムメーカーや鉛筆メーカーにも聞いてみたほうがいいかもしれませんね!

うかサポ両面筆入 スリムタイプ ひと目でえんぴつチェック/ソニック

先ほどの話の中にありましたが、鉛筆の芯が折れてそれが筆入の中で転がるのが汚れてしまう原因の一つです。ではなぜ、鉛筆の芯は折れてしまうのでしょうか? 鉛筆はメーカーにより太さが少しずつ異なるのです。そのため、鉛筆ホルダーに挿していても筆入の中で鉛筆が動いてしまうことがあるのです。

そこでしっかりと鉛筆をホールドしてくれる「シリコンえんぴつホルダー」が付けられた、うかサポ両面筆入はおすすめです。従来の鉛筆ホルダーに加えて付けられているシリコン製の鉛筆ホルダーが太さや形の違いを吸収ししっかりホールドしてくれるので、鉛筆の無駄な動きを抑えます。結果、鉛筆の折れを防ぐことができ、折れた芯で筆入の中の汚れを防ぐことができます。

【たこなおのプラスアルファ情報】

外国製の鉛筆は比較的細く、国産のものと1mmほど太さが異なるのだそうです。このようなしっかりと鉛筆を支えてくれる仕組みがあると、登下校などの振動で芯が折れてしまう心配も減りますね。

マ磁ケシ/クツワ

筆入の中を汚さない消しゴムとしておすすめできるのが、磁石の力で消しクズを吸着する「磁ケシ」シリーズの「マ磁ケシ」です。「マ磁ケシ」は消しゴムケースと強力磁石、消しクズを集める容器がついた消しゴムです。

専用の消しゴムには磁石につく鉄粉が混ぜ込んであります。

マ磁ケシ本体には強力磁石が用意されていて、磁力の力で消しクズを集めます。

集めたクズは専用の容器にはめると磁石が外れて、容器内に貯めることができます。つまり、筆入の中に散らばった消しクズを磁石の力で集めて貯めて、楽しくキレイにすることができます。

初回はケース付きの「マ磁ケシ」を購入する必要がありますが、2回目以降は替えの消しゴムのみを購入して使うことができますよ。

お掃除をするなら「ねり消し」が強い味方

消しゴムや鉛筆メーカー、そして学童文具メーカーの方々に質問をしてみたところ、予防や対策をした上で筆入が汚れてしまった場合の対応方法として挙げられたのは「ねり消し」によるお掃除でした。

鉛筆の芯が粉状になったものは筆入の素材であるプラスチックには染み込みません。あくまで表面に付いているだけなのです。なので、表面についている汚れをきれいに取り除けば良いのです。ねり消しならば汚れを吸着した消しクズも共に吸着してキレイにすることができます。

お悩み3:筆入が大きすぎる

なお筆入に求められる一番大切なことは、授業に必要な道具をすべて入れて登校できることですよね。今は、どのメーカーを見ても「ランドセルに教科書の入れて、その上のスペースに横置きする」ことを提唱していて一つのサイズの基準となっているのですが……。

他故が?

なお例えば、洗濯した給食の白衣を学校に持ち帰る日を見ていると、娘はそのスペースは給食の白衣に譲っていることがあります……。

他故となると、別のところに入れられるもの。ランドセルの前側のポケットに入るものを集めてみましょうか。

アルロック筆入 両面スリムシリーズ/ソニック

ランドセルの前ポケットにも入る、厚さは29mmの筆入です。

デザインの方向性の違いでかわいらしい「リアナティアラシリーズ」、かっこいい「ブレイブシリーズ」が販売されていますので、お子さんのお好きな色や模様からも選べます。

 

薄い筆入でも必要な道具をしっかり入れることができます。

【たこなおのプラスアルファ情報】

加えて、この筆入にはフタの開閉をロックする機構が付けられています。お子さんの中には「ランドセルの中で筆入が勝手に開いてしまい中身が飛び出してしまう」という悩みを持つこともあるようです。このお悩みをお持ちの方にもおすすめしたい一品です。

タフクリア/クツワ

タフクリアはフタ両面と、鉛筆や定規を収納する部分(中皿)にメーカー比2.5倍の強さを持つ強化プラスチックを使用している壊れにくい筆入。かつフタにクッション素材がないため、25mmという薄さです。

【たこなおのプラスアルファ情報】

2021〜2023年シーズンからクツワの筆入れに取り入れられた鉛筆ホルダーが7本分ある仕様(赤青鉛筆1本と、6時間授業で各1本鉛筆を使用すると仮定)のため、中高学年のお子さんでも過不足なく道具を持って通学ができます。

もちろん裏面には定規類をすべて入れられます。

ヨコピタ クルット/サンスター文具

フタが二つ折りになり、側面と磁石でくっつけることで開けたままにできる筆入です。厚さは27mmですが、毎日の通学に必要な道具はすべて入ります。

【たこなおのプラスアルファ情報】

ヨコピタシリーズにはクルット以外にも数種類販売されていますが、シリーズ累計販売数が7年間で173万本を突破(2022年10月時点)しているという、たくさんの方に愛用されている筆入です。

おわりに

「子ども文具お悩み相談室」今回は「筆入」に関するお悩み3つについて解決する文房具をご紹介しました。

筆入の形は保護者の方々が子どもだった頃から変わってないように見えるかもしれません。ですが、メーカーによっては時代に合わせたアイディアを組み込んだり(最近ではタブレットスタンドになるものなど!)、使いやすくする機能を加えたりと進化が激しいジャンルでもあります。

今回ご紹介した商品や解決法がお役に立てることを願っています。

たこなお文具情報室 Instagram

他故壁氏(たこかべうじ)

静岡県浜松市生まれ。【ブンボーグA(エース)】としてもSNSで活動中。

きだてたく氏、文具王・高畑正幸氏とともに、文房具のことを話し始めると止まらないトークライブユニット「ブング・ジャム」を結成。定期的にトークライブを行うほか、雑誌連載、ムック本での文具情報コーナーへの参加など活動。文具三賢人の一人である。筆記具やノート、その他持ち運ぶことのできる文房具全般に興味を持っている。文房具について語りだすと止まらなくなる。

ふじい なおみ

北海道札幌市生まれ。

ラジオパーソナリティを軸として、動画出演&編集、Webマガジンへの執筆など広範囲で「文房具」情報をご紹介する【文房具プレゼンター】として活動。社会人になったときに両親から贈られた万年筆に、黒以外の様々な色のインクをいれて使えることを知り、一気にインクコレクター(インク沼)になる。ご当地インクが特に大好物。一人ムスメ(2015年生まれ)の母親としての視点から文房具を観察し、レビュー記事を執筆している。

 

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文・構成/たこなお文具情報室(他故壁氏・ふじいなおみ)

 

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