11歳の天才アーティストConocaちゃん、『つぶつぶアート』の才能はどう開花した?きっかけは小さな成功体験の積み重ね(密着レポ①)

独自の技法「つぶつぶアート」で描く、スーパーキッズアーティストConocaちゃん。子どもの絵を早い段階で開花させるには、どのように育てたら良いのでしょうか。Conocaちゃんのママにお話を伺いました。

個展も大盛況だったConocaちゃん。幼少期から絵が上手だった?

2022年夏、Conocaちゃんは10歳で初の個展を開きました。展示会でひときわ目立っていたのが、この「カメレオン」。

こちらの絵は、ママがどうしても入れたい額におさめるために、3枚にカットされたとか!

ママは「こういうときは、絵を切らずに絵の上に白い枠を置けばいいんだよ」と芸術仲間に教わったんですよね」と苦笑。
ママは「こういうときは、絵を切らずに絵の上に白い枠を置けばいいんだよ」と芸術仲間に教わったんですよね」と苦笑

こんなに素晴らしい子どもの絵を切断するママの勇気にも脱帽です。そこで、Conocaちゃんママにお話を伺いました。

―Conocaちゃんは、幼児の時、どんな絵を描いていたのですか? その絵を見て、すでにビビッときたのですか?

Conocaちゃんママ:Conocaが描いた絵を見て、うちの子は天才だ!なんて、思っていませんよ。ほら、インスタの最初の投稿の絵を見てください。いたって子どもらしい絵ですよね(笑)?

Conocaちゃんが7歳のときに描いた絵
Conocaちゃんが7歳のときに描いた絵

Conocaちゃんママ:この頃は、Conoca(7歳)が、弟と空想のお話しを作って遊んでいて。この絵は、そのお話に出てくるメインキャラクター“パパピトラ”だそう。

Conocaに「絵日記を書いて!」と言ったら嫌がったので、インスタに投稿することにしたのです。なので、娘が絵が好きだからインスタを始めたとか、狙ってインスタをやっている、というわけではないんです。

社会体験になるかな、という気持ちで、作品をマルシェで販売

その後、“パパピトラ”シリーズのキャラクターの絵がどんどん増えていったので、はがきやTシャツを作って、それをマルシェで販売したこともあります。

当時は社会体験をさせられるかなくらいの気持ちで。たしか、はがきが100枚くらい売れたかなぁという感じでしたが、子どもたちは嬉しかったようです。

Conocaちゃんの絵をはがきやTシャツにしてマルシェで出品した様子
Conocaちゃんの絵をはがきやTシャツにしてマルシェで出品した様子

Conocaちゃんママ:そんなある日、フォローさせてもらっている、@mandala_art111 がConocaにって、オリジナルの曼荼羅(まんだら)アートを描いて下さいました。

のちに、今、Conocaが行きついたオリジナルの『つぶつぶアート』の原点になるほど、感銘を受けたようです。

Conocaちゃんママ:また、アメリカ在住の私の姉がConocaの絵を見て、「アメリカにアキアナちゃん(@akianeart』)というすごい子がいるのだけど、その子みたいに、 Conocaも展覧会に出品したり、Webサイトを作って、PRしていったら。すごい才能だよ!」というのです。

インタビュー中も絵を描き続けるConocaちゃん
インタビュー中も絵を描き続けるConocaちゃん

当時は、『つぶつぶアート』を確立していたわけではなかったので、姉の助言は半信半疑のまま、試しに「わたしたちの戦争画展」 や東京ビッグサイトで行われる「ハンドメイドジャパンフェス2019 」などさまざまなグループ展に出品しました。

Conocaも、どんどん絵にハマっていき時間を忘れて没頭するようになり、今の『つぶつぶアート』の手法が誕生しました。たくさんの作品を描いたので、2022夏に『つぶつぶアート』を披露する個展を開いてみることに。

また、2022年10月に大阪で開催された、UNKNOWN ASIAにも出品してみました。すると、スポンサー賞(Buckskin beer賞、@buckskinbeer.jp)やレビュワー賞3つ(皆黒嘉幸賞・山内俊徳賞・中川悠賞)と合計4つの賞をいただけたのです。

UNKNOWN ASIAでは、スポンサー賞を受賞
UNKNOWN ASIAでは、スポンサー賞を受賞

子どもの作品が日動画廊に初出展の快挙!

洋画商の日動画廊の専務は普段からさまざまな新人作家の個展を見て回るそう。その中の一つとして、Conocaちゃんの個展にも足を運ばれたよう。それをきっかけに日動画廊主催の「ミニヨン展」に、Conocaちゃんの出品が決まったとか!

2022.12.8 (木)-12.26 (月)開催、日動画廊第61回「ミニヨン展」

子どもの作品は日動画廊の展覧会では初!

日動画廊第61回「ミニヨン展」には、大御所の文化勲章を受章している絹谷幸二さんや奥谷 博さん、世界の名だたる芸術家の作品が並びます。その中に、期待の新人として、11歳のConocaちゃんの作品も並んでいました。

ミニヨン展とは、4号(長辺33.4cm)以下のミニサイズの珠玉の名品を集めた、日動画廊主催の展覧会です。

「素敵な作品の中に、自分の作品が置いてあるだなんて、すごく嬉しい!」と感動を噛みしめるConocaちゃん

会期中には、BS朝日「コドモミライ あすを創るひらめき」のテレビ取材も受けました。

BS朝日の取材を受けるConocaちゃん
BS朝日の取材を受けるConocaちゃん

BS朝日「コドモミライ あすを創るひらめき」のYouTubeバックナンバーから、番組の内容がみられます。

芸術のプロから見て、Conocaちゃんの今後は?

日動画廊、長谷川暁子専務取締役に、Conocaちゃんの作品についてどう思われているのか伺いました。

長谷川暁子専務取締役:Conocaちゃんの絵は、『ミニヨン展』に展示するや否や売れてしまって、反響も大きかったですよ。大阪のアートフェアでも見たよね、などと言う声も聞こえてきて、すでに知っている人もいました。

型にはまっていないところがむしろ魅力

また、日本画は花鳥風月などの部分もあるのですが、洋画には全く基礎はいりません!芸大を出ていなければいけないということもありません。むしろ、オリジナリティを出さないといけないので、変に習って形にはまらないでほしいとすら思っています。

重要なのは、色彩。色のセンスって、あとから習得できないと言われているのです。なので、自分の色を大事にして、Conocaちゃんらしい作品を今後も出して行ってほしいと思います。

『小学生だろうと、プロの作家として私は扱います』と語る、日動画廊、長谷川暁子専務取締役

子どもの才能は未知数!

Conocaちゃんは、2022.11月に放送された日本テレビ、歌のお兄さん・横山だいすけさんがインタビュアーの『every.#ハッケン!バズりキッズ』や、2022.12月に放送された日本テレビ『news zero#未来のタネ』、2022.9/21に掲載された日経新聞『日経MJ』などでも取り上げられるほど、今、注目のスーパーキッズとしてメディア露出も増えています。

Conocaちゃんのママは、親子で活動するには限界があるなぁと感じていたときに「インスタを見て」と声をかけてもらった『ダイヤモンドキッズプロジェクト』に所属したことで、メディアで取り上げてもらう機会が増えたとも語っていました。

我が子の才能を見極めるのは、親ではなく、社会にゆだねるのも手なのかもしれません。

密着レポ②はこちら

Conocaちゃんのつぶつぶアートの醍醐味である色使いや鮮やかなグラデーションはどのように生まれたのか、その秘密を取材しました。

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プロフィール

Conoca Chiba|キッズアーティスト

2011年東京生まれ。6歳の時に幼稚園で描いた絵が『世界児童画展』にて佳作に選ばれる。7歳のころからインスタにて作品を投稿。都内中心に名古屋・関西にてフェスやグループ展に参加。9歳のころに現在のスタイル『つぶつぶアート』を確立。
Conocaちゃんの【公式】サイトはこちら>>

文・構成/HugKum編集部

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