Q:塾や習い事、ママ友の話に心が揺らぎます。
娘の友だちが英語教室とピアノ教室、学習塾に通うようになり、放課後は娘と一緒に遊べなくなってしまいました。まだ1年生なのに、そんなに習わせているのかと驚いたものの、娘にも何か習い事をさせたほうがいいのではないかと思うようになりました。
先日、幼稚園時代のママ友に会った際も、「○○ちゃんは中学受験とか考えてる? うちは受験させようかと思うんだ」などと、会話の中心はもっぱら習い事や受験の話題ばかり。
こうしたことは、やはり1年生のうちからしっかりと考えたほうがよいのでしょうか。また、習い事をさせるとしたら、注意することはありますか?
(A・S さん)
A:軽く受けながしてOK。それよりわが子の本質を踏まえて考えましょう。
親同士が集まると、塾や受験のこと、習い事の話題が出るのは、みなさんの関心がそれだけ強いということなのでしょう。けれど、子どもは一人一人違います。そして親の考えも人それぞれ。こうした話題は、「そういったことがあるのだ」と軽く受け流す程度にとどめましょう。
それよりも、まずはわが子の特性や性格、どんなことに興味があるのか、といったことを踏まえ、子どもの身の丈にあった形で考えることが大事。
習い事をさせる前に、子どもの気持ちを確認すると思いますが、その際「やりたくない」という子もいるでしょう。それはそれで子どもの気持ちを尊重し、無理にやらせないことも大切です。
また、習い事を長く続けていると、途中で「やめたい」と言い出すこともありますよね。長く続ける、あるいは我慢して何かをする、といったことは、昔なら「よいこと」とされてきました。けれど、今はそういった時代ではないのです。
子どもがいつでも「やめたい」と言える雰囲気を作ること。親は子どもの気持ちを受け止め、一度立ち止まって一緒に考えるゆとりをもつことが大切です。
中学受験も同じです。子どもから「受験したい」と言われたら考えてもいいのかなと思います。もし親御さんの希望がおありなら、3、4年生になってから、お子さんとよく話し合って決めても遅くはないでしょう。
これからは、親の敷いたレールを行くのではなく、自分で考える力、それを実行する力が求められる時代になります。わが子の力を信じ、力を伸ばせるようにサポートできるといいですね。
私がお答えしました
あなたにはこちらもおすすめ
1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
『小学一年生』2023年2月号別冊『HugKum』
イラスト/かまたいくよ
構成/天辰陽子