龍ケ崎コロッケとは
2014年に開催された「ご当地メシ決定戦!」で日本一の栄光を手にしたのが、茨城県のご当地B級グルメ「龍ヶ崎コロッケ」です。
発祥地は茨城県、龍ケ崎
その発祥には、龍ケ崎商工会女性部のお母さん方が関わっています。「地域の子どもたちが大人になっても、思い出に残るものを食べてもらいたい」。そんな想いから、地元の特産物を盛り込んだオリジナルコロッケづくりが始まったそうです。
コロッケとは、ゆでたじゃがいも、炒めたひき肉などを入れ、衣をつけて油で揚げます。その具材はアレンジがしやすく、一度にたっぷり作れるうえ、食べればお腹がいっぱいになります。いわばなんでも受け入れてしまう懐の広さがある食べ物です。
そこに目をつけ、試行錯誤を繰り返したその味はたちまち評判を呼び、街おこしの中心として採用されるまでに拡大。行政による積極的な後押しもあり、2003年には「コロッケクラブ龍ケ崎」が発足しました。
これには地域の肉屋、中華飯店、そば屋、レストランなどの店舗が加盟し、それぞれのアイデアが盛り込まれた新しいコロッケがたくさん誕生したそうです。
ご当地メシ決定戦への参加
「コロッケ」を合言葉に街が一丸となったその活動はその後、全国規模の「ご当地メシ決定戦」への参戦によって、日本一の称号を与えられるまでに成長したのです。
今でも、龍ケ崎コロッケはご当地メニューとして愛されているそうです。
コロッケフェスティバル
同じくコロッケを合言葉にして街おこしに取り組む、静岡県三島市、富山県高岡市と共同で祭典が開催されました。その名も「全国コロッケフェスティバル」。全国のご当地コロッケが集結するコロッケの祭典です。
開催地は3か所で持ち回りしながら毎年継続しましたが、コロナ禍により活動は一旦お休み。今後の活動が注目されます。
龍ケ崎コロッケの特徴
「龍ケ崎コロッケ」といっても、決まった味や形があるわけではありません。各々のお家、お店によってさまざまな味を楽しめます。これにより、あちこちで食べ比べをする楽しみも生まれました。
発祥となった【まいんコロッケ】
「まいん」とは、「市街地活性化センターまいん」からとられた名称。開発の中心となった場所ですね。
種類は豊富で、定番のひき肉とじゃがいもをはじめ、茨城県産の野菜たっぷりのコロッケ、りんごやレーズンを入れたおやつ感覚のコロッケなど、お母さん方の知恵と工夫が詰まっています。
「チャレンジ工房どらすて(龍ケ崎コロッケ会館)」では、注文を受けてから揚げてくれるため、できたてのまいんコロッケを食べることができますよ。
「まいんコロッケ」の通販
「チャレンジ工房どらすて」のコロッケは、龍ケ崎市のふるさと納税返礼品にも選ばれています。5種類のコロッケを4個ずつ、冷凍でのお届けです。
精肉店、居酒屋などの有名店
数多くのお店が関わったことから精肉店だけでなく、和食、そば屋、居酒屋など、多くのお店のメニューにコロッケが並びました。
精肉店はお肉のジューシーな味が楽しめますし、和食店では味わい深さが、居酒屋ではお酒のお供にぴったりの味と、それぞれ個性があり、さまざまなシーンによって使い分けることができます。
龍ケ崎コロッケ&龍ケ崎漬け(秘伝の豚肉みそ漬け)セット
こちらも同じく、ふるさと納税の返礼品です。地元の精肉店が工夫を凝らして作ったコロッケで、多くの人に愛される味。米粉のクリームコロッケと、昔ながらの懐かしいコロッケ、そして豚ロースの甘辛みそ煮込みがセットになっています。
お家で作る龍ケ崎コロッケ
龍ケ崎コロッケのラインナップを見ていると、ご家庭で参考になるアイデアが盛りだくさん。その一部をご紹介します。
基本の「レンコン入りコロッケ」
茨城県の特産物であるレンコンを入れた、基本的なコロッケをご紹介します。
・材料
(2人分)
合いびき肉 100g
レンコン 50g
じゃがいも 2個(200g)
しょうゆ 大さじ1
ウスターソース 大さじ2
塩こしょう 少々
サラダ油 適量
【バッター液】
卵 1個
小麦粉 大さじ4
水 大さじ2
塩こしょう 少々
・作り方
【1】じゃがいもをゆでて、皮をむき、潰します。
【2】レンコンは皮をむき、粗みじん切りにカットします。食感が残る大きさが、ポイント。ハンドカッターを使うと簡単です。
【3】ボウルにしょうゆとウスターソースを混ぜ、ソースを作ります。
【4】フライパンに油を入れ、レンコンを炒めてください。途中、ひき肉を加えて炒めます。火が通ったら【3】のソース大さじ2を加えて、よく混ぜ合わせてください。
【5】【4】に潰したじゃがいもを加え、ソースの残りと一緒に混ぜ合わせます。塩コショウで味を整えてください。小判型に成形します。
【6】バッター液につけ、パン粉をまぶして180℃の油で5分ほど揚げます。
【7】衣がキツネ色になったら取り出し、油を切ります。
お家コロッケのヒントに。変わり種のコロッケ
・りんごコロッケ
アップルパイがコロッケになったような、スイーツ風のコロッケです。
材料はじゃがいもの他に、りんご、干しぶどう、マヨネーズ。
・おさつコロッケ、かぼちゃコロッケ
じゃがいもの代わりにさつまいも(おすすめは茨城県産、紅あずま)や、かぼちゃで作ると、甘みが強く仕上がります。
・黒豆コロッケ
炒り黒豆を加えると香ばしく、大豆イソフラボンが豊富なヘルシーコロッケに。
・カレーコロッケ
具材にひき肉、じゃがいも、にんじん、玉ねぎを使い、カレー粉で風味をつけるとカレーコロッケです。
・ライスコロッケ
米粉、ご飯粒を入れて食感に変化をつけます。レンコンでアクセントをつけると、食感がよくなります。
お母さん達の思いと町おこしから生まれたコロッケ
「龍ヶ崎コロッケ」には、子育て世代のお母さん達の想いや、温かさが込められていました。揚げたてのコロッケにはお腹も心も温めるようなパワーがありますよね。笑顔がつながるその味を、ぜひ一度口にしてみてはいかがでしょうか。
あなたにはこちらもおすすめ
構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)