サンマーメンとは?
サンマーメンとは、神奈川県発祥の麺料理です。どんな麺料理なのか、詳しく由来や歴史などについてもみていきましょう。
サンマーメンとはどんな食べ物?
サンマーメンは、とろみをつけた醤油ベースのスープに、キャベツや白菜、もやし、人参、豚肉、キクラゲなどを炒めたものが入ったラーメンです。
野菜がたっぷり入っていて、栄養もボリュームも満点。そして、とろみのついたスープは体を温めてくれ、肌寒い日などに食べたくなる一品です。
サンマーメンは横浜中華街発祥
サンマーメンは横浜中華街が発祥。戦前の横浜で、まかない料理として調理人や店員たちが食べていたのが始まりだとされています。
それより以前は、「肉そば」という肉入りの麺料理があったそうです。しかし肉は高価だったため、まかない料理として食べられるようになったのが、野菜がメインのサンマーメン。
野菜の入った餡掛けスープは、冷めにくく、お腹も満たせることから人気となり、横浜だけにとどまらず、神奈川県内に広まっていったのです。
現在では、サンマーメンは、まかない料理ではなく、店の看板メニューにしている中華料理店やラーメン屋も多いそう。神奈川県民にとっては、日頃より慣れ親しんだ麺料理になっているようです。
サンマーメンの名前の由来は?
サンマーメンの名前の由来や漢字表記ついては、明確なものはありません。しかし一説によるとサンマーメンの漢字表記は「生馬麺」。「シャキシャキした新鮮な食材をのせた麺」という意味を持ちます。また「生碼麺」と書かれることもあるようです。
サンマーメンとタンメンの違いは?
サンマーメンは醤油ベースのものが多いですが、塩味のスープもあるようです。そうなると、塩味のスープのタンメンと一見、同じようにもみえますが、どのような違いがあるのでしょうか?
サンマーメンとタンメンの違いを明らかにするような、それぞれの定義があるわけではありません。しかし、タンメンは野菜炒めに塩味の鶏がらスープが一般的。それに対して、サンマーメンはとろみのついた醤油ベースのスープが主流です。野菜の具は共通しているものが多いようですが、スープにとろみがついているのがサンマーメンの特徴といえるでしょう。
サンマーメンのおすすめレシピ
サンマーメンの材料は、どこでも比較的揃えやすいものです。ぜひご家庭でサンマーメンを作ってみてください。
サンマーメンを美味しく作るポイントは、野菜はサッと炒め、シャキシャキ感を残すことです。
材料(2杯分)
・中華麺… 2玉
・豚肉細切れ… 100g
・もやし… 1袋
・ニラ… 4本
・キャベツ… 2~3枚
・人参… 1/4本
・乾燥キクラゲ… 適量
・サラダ油… 適量
<スープの調味料>
・水… 500ml
・醤油… 大さじ1.5
・酒… 大さじ2
・鶏がらスープの素… 大さじ1
・オイスターソース… 大さじ2
・コショウ… 少々
・片栗粉… 大さじ2強
・水… 大さじ2
作り方
<下ごしらえ>
人参は薄切り、キャベツやニラは食べやすい大きさにカット。キクラゲは50℃くらいのお湯に20分浸けて戻し、食べやす大きさに切っておきましょう。中華麺は湯がいておきます。
<作り方>
1、フライパンにサラダ油を入れ、豚肉の細切れを炒めます。火が通ったら、取り出しておきます。
2、1のフライパンに切ったキャベツ、人参、ニラ、もやし、キクラゲを入れ、さっと炒めます。
3、2に水、酒、醤油、鶏がらスープの素、オイスターソースを入れ、ひと煮立ちさせます。
4、3に豚肉を戻し、水で溶いた片栗粉を入れて沸騰させたら、スープの完成です。
5、器に茹でた中華麺を入れ、上からスープをかけたら、できあがりです。
お好みでごま油を回しかけて食べてください。
時短! インスタントの醤油ラーメンとカット野菜を使うと簡単
時間がなくてサッとサンマーメンを作りたいときにおすすめなのが、スーパーやコンビニで売られているカット野菜とインスタントの醤油ラーメンを使う方法です。
カット野菜は、洗う必要も切る必要もなく、そのまま鍋に入れて炒めることができます。そして、スープはインスタントラーメンについている粉末スープなどを使うとすごく簡単。カット野菜とインスタントラーメンを使って、サンマーメンを作る方法をチェックしていきましょう。
材料(1杯分)
・袋タイプのインスタントラーメン(醤油味)… 1袋
・豚肉細切れ… 50g
・カット野菜… 1袋
・サラダ油… 大さじ1
・塩コショウ… 少々
・水溶き片栗粉… 片栗大さじ1、水大さじ1
作り方
1、フライパンに油をひき、豚肉を炒め、火が通ったら取り出します。
2、1にカット野菜を入れ、塩コショウしてサッと炒めます。
3、2にインスタントラーメンのスープと、表記してある量よりも少し少ない量の水を入れ、ひと煮立ちさせます。
4、鍋に豚肉を戻して混ぜます。
5、水溶き片栗粉でとろみをつけます。
6、5を麺の上にかけて完成です。
スープジャーに入れるとお弁当にもおすすめ
保温効果があるスープジャーに、サンマーメンのとろみスープだけ入れると、持ち歩きすることができ、お弁当におすすめです。麺は茹でた後のものを持ち歩くと、伸びてしまうため、おこげや揚げてある麺と食べるのがおすすめです。
スープをスープジャーに長時間入れておくと、シャキシャキに炒めた野菜は、しんなりとしてしまう場合もありますが、一度に肉や野菜が摂れるので、栄養面でもバランスの取れたお弁当になります。特に寒い時期に温かいサンマーメンは、嬉しいお弁当になるでしょう。
横浜発祥のサンマーメン
サンマーメンは、酸っぱいラーメンやさんまが入ったラーメンではありません。もやしやキャベツなどの野菜と、とろみのついた醤油ベースのスープが特徴の麺料理のことです。自宅にあるもので比較的サッと作ることができ、野菜もたくさん摂取できます。「時間はないけど、野菜をたくさん食べたい!」というときに、おすすめの麺料理です。具材をお好みでアレンジしたりして作ってみてはいかがでしょうか。
また神奈川県を訪れた際は、本場のサンマーメンを食べてみたいですね。
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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)