残った炊き込みご飯の保存
突然ですが、炊込みご飯の具は何が好きですか? きのこ類や鶏肉、油揚げなど、炊込みご飯は具だくさんなのもいいところ。多めに炊いて上手に保存しておくと便利です。
とはいえ、炊いたご飯は、そのままだと硬くなってポソポソに…。これは、放置によってお米の離水が起こり、部分的にでんぷん分子同士がくっついてしまうから。これをでんぷんの老化(β化)と呼びます。逆にいえば、β化を起こさせずに保存すれば美味しさをキープできるんです。
では、さっそく正しい保存方法を確認していきましょう♪
翌日の炊き込みご飯も、保冷より冷凍が◎
β化を起こさせないためには、「冷凍」がベストです。
でんぷん質は1度、β化をしてしまったら元に戻すことはできません。そのため硬くなる前に冷凍保存するのが保存のコツなのです。翌日に食べる場合でも、冷蔵庫より冷凍保存がおすすめです。
こんにゃく入りの炊き込みご飯は冷凍NG
すぐに食べる場合は問題ありませんが、冷凍保存する場合は、食感が変わりやすい具材の「こんにゃく」などは避けたほうが無難。冷凍保存する時は、こんにゃくを除いてからにしましょう。
炊き込みご飯の保存方法
炊き込みご飯の保存といえば、さまざまな方法が浮かびますよね。どれが正しいのか、1つずつチェックしていきましょう。
常温で保存
鍋や釜に入れたまま、常温で保存するのは避けましょう。
穀類には「セレウス菌」という土壌細菌が存在し、28~35℃くらいになると繁殖し始めるという性質があります。食中毒の原因になるため鍋や釜のまま放置は危険です。
炊飯器で保温
炊飯器に入れたまま保温の場合は、気がつくと黄色く変色してしまい、見た目的にもイマイチです。なるべく早めに食べ切るようにしましょう。
おひつで保存
昔ながらの「おひつ」での保存は、乾燥しにくく冷めてもふっくらと美味しいのが特徴です。それでも、あまり日持ちはしないため、冷蔵庫で保存するのが正解です。
冷蔵で保存
冷蔵庫で保存の場合には、小分けにしてタッパーなどに入れておきましょう。電子レンジですぐに温めることができて便利です。
冷凍で保存
炊込みご飯を美味しく保存する方法は、「冷凍」が断トツ1位!
詳しい保存方法は、下の記事から確認してください。
炊き込みご飯の保存期間
炊き込みご飯の保存期間は、次の通りです。
常温で保存した場合の保存期間
食中毒の観点から、常温での保存はおすすめできません。
炊飯器で保温した場合の保存期間
炊飯器で保温した状態で半日~1日程度。
おひつで保存した場合の保存期間
おひつに入れて常温保存した状態で半日程度。冷蔵庫に入れれば2~3日ほど。
冷蔵で保存した場合の保存期間
冷蔵庫で保存した状態で、2~3日ほど。
冷凍で保存した場合の保存期間
冷凍保存は、約1ヶ月ほどです。
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炊込みご飯の冷凍保存があれば、おかずが少ない日にも安心ですよね。旬の野菜をたっぷり入れて、ぜひ季節の味を楽しんでくださいね。
撮影・文/川越光笑(たべごとライター・栄養士)
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