左脳と右脳の違いとは? 性格との関係、子どもにおすすめの脳トレも紹介

「左脳と右脳を鍛えるとよい」と聞いたら、子育て世代は黙っていられません。ただ、左脳と右脳の働きとは、そもそもどのようなものなのでしょうか? 利き手や性格への影響、子どもの教育によいとされる脳トレーニングについても紹介します。

左脳と右脳の働きに違いはある?

左脳と右脳は連携して機能していますが、働きに関しては役割分担があるといわれています。まずは左脳と右脳、それぞれの働きの得意分野を確認しましょう。

左脳の主な働き

左脳は論理的思考を司るとされています。会話や読み書きなど、言葉を理解し筋道立てて考えるときには、左脳が働いているのです。

例えば、本を読んで感想文を書くのも、食べたいものを聞かれて「私はりんごが食べたい」と答えるのも、左脳がインプットした言語を処理し、言葉を操って自分の気持ちを表現しています。

計算したり、時間という概念を理解したりするのも左脳の仕事です。「そろそろ15時だからおやつの時間だね」と子どもが言い出したら、左脳が活発に働いているのかもしれません。

右脳の主な働き

右脳はひらめき直感的理解を司るとされています。図形・音楽・表情など言語のない情報を、視覚や聴覚から入ってきたイメージとして捉えているのです。

例えば、満面の笑顔を見て「ご機嫌なんだな」と相手の気持ちを読み取ったり、音楽や絵画のような芸術作品に触れて感動したりするのも、右脳が感覚的に判断しています。

空間の把握も担っていて、3次元の構造や位置関係を全体的に見極められるそうです。描いたイメージに操作を加えられるため、立方体とその展開図をイコールで結びつけるといったこともできます。

利き手と左脳・右脳の関係性

今のところ有力とされている説は、「優位になっている脳により利き手が決まる」というものです。「優位になる」とは、言語を司る機能が左脳と右脳のどちらにあるかで決まります。

体の右半身は左脳、左半身は右脳が動かしています。言語中枢が左脳にある場合は、左脳が優位となるので右利きとなり、右脳にあれば左利きになるそうです。

ただ、脳は未解明な部分が多く、利き手に関してはっきりとしたことは分かっていません。個人差もあるので、諸説あるうちの一つとして覚えておくとよいでしょう。

左脳派・右脳派で性格が違うって本当?

左手の親指が上、は左利きで右脳派
指を組んでみて判断。画像は「左親指が上」の状態。

右脳派か左脳派か調べたいときに便利な、とても簡単な診断方法があります。まずは両手を組み合わせ、次に腕組みをしてみましょう。

その際、どちら側の指/腕が上になるかによって、次のような可能性が高いといわれています。

・右親指、右腕が上:右利きで左脳派
・左親指、左腕が上:左利きで右脳派

左脳派は論理的思考が得意な学者タイプで、右脳派はひらめきや直感力に優れた芸術家タイプだそうです。

面白い診断ではありますが、実際に多くの人にやってもらうと、タイプに当てはまらないこともあります。今はまだ話のタネくらいに捉えておき、今後の解明を楽しみに待ちましょう。

幼児向け 脳を刺激する遊び(脳トレ)2選

子どもの脳は速いスピードで発達していきます。刺激を与えてより発達を促すために、いかにも勉強といったものだけではなく、脳のトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。

お絵かき

お絵かきは自由な発想力を鍛えるのにもってこいの遊びです。絵を描くときには思った通りの線を引くために、手指を細かく動かさなければいけません。大人には簡単でも、幼児にとっては単純な絵ですら、全神経を集中させる作業になります。この緻密な動きが、脳の発達によい影響を与えるとされているのです。

頭の中のイメージを表現することは、自己表現力や構成力を培う基礎となります。親は子どもの描いた絵に違和感を覚えたとしても、絵の内容や色使いには口を出さず、何を表現したいのかを見守るようにしましょう。

ボードゲーム

幼児でも挑戦しやすいボードゲームは、オセロや将棋です。小さな駒をつまんで操るという動作は、手先を使うことで脳に刺激を与えるとされています。

さらに、ボードゲームでは先の展開を読む力が必要です。経験を積むごとに、どのように動けば勝てるか考えるようになり、思考力が身に付いていきます。

また、勝ち負けのはっきりしたゲームなので、負けず嫌いな子どもの集中力が磨かれます。対戦することにより、親子やきょうだいの絆も深まるので、家族の愛着形成も期待できるでしょう。

小学生向け 夢中になる脳トレ2選

小学生になったら、少し難しい脳トレにも挑戦できます。大人もつい一緒になって考えてしまう、面白い遊びを二つ紹介します。

漢字クイズ

漢字クイズとはいっても、ただ「○○はどういう漢字?」のようなお勉強クイズではありません。例えば、漢字なぞなぞなら、木の絵を三つ描いて「木がたくさんあるのは、どんな漢字?」と聞きます。

「木が集まっているから森なんだ」と絵から想像することで、ただ漢字の形を覚えるのではなく、漢字の成り立ちにまで思考を膨らませていけます。発想力を養いつつ、漢字の形も記憶に定着しやすくなるでしょう。

高学年になって覚えた漢字が増えたら、二字熟語クイズも刺激的です。「反○・修○・○刻・○習の、○に入る文字は?」といった出題方法だと、ひらめいたときの快感が勉強への興味につながるかもしれません。

漢字クイズの例。上の四角に共通して入る漢字は・・・・・・  答えは「

間違い探し

間違い探しは、いったん見た絵を覚えて、次に見た絵との違いを探します。つまり一時的に記憶をとどめておく、ワーキングメモリを酷使するゲームといえます。

ワーキングメモリとは、短期記憶とそれに応じた処理能力のことです。例えば、「今日はハンバーグを作るから、ひき肉とパン粉を買おう」と、その日だけ覚えておくのがワーキングメモリを使う作業です。

単純なゲームですが、間違い探しにもさまざまな難易度のものがあります。子どもが飽きないよう、簡単すぎず難しすぎないものをチョイスしてあげましょう。

間違いさがしの例。左右の図で違う点が3つ。わかりますか?

脳へ刺激を与えるのにおすすめの習い事2選

脳によい刺激を与えるとされるトレーニングのなかには、家庭で教えてあげられないものもあります。親が適切に指導するのが難しいものは、プロの力を借りてみてはいかがでしょうか。

スイミング

スポーツ系で人気の習い事はスイミングです。水の抵抗を受けて力強く手足を使ううちに、体幹が鍛えられて正しいフォームで泳げるようになります。

また、水に浮いた状態で体を動かすことで、陸上では感知できない上下の動きも体で覚えられます。水中のように普段と違う環境で体を動かすことは、図形問題を解くのに必要な空間認知力を高めるといわれているのです。

ある程度泳ぎ方を覚えてからは、コースに出て一定の距離を泳ぎ切ることを目指すようになります。全身の動きに神経をとがらせながら、集中力も養われていくでしょう。

ピアノ

文化系でおすすめの習い事はピアノです。ピアノは左右の指をバラバラに動かさなければいけないため、自然に思考力と集中力が鍛えられます。

また、曲を弾きこなすには、楽譜を理解するとともに情緒的な表現力が必要です。暗譜することで、記憶力の向上も期待できます。ピアノを弾く姿は優雅に見えても、脳はアスリート並に働いているのかもしれません。

簡単にできるようになる習い事ではないため、はじめのうちは積極的でない子どももいるでしょう。しかし、その分うまく弾けるようになったときは、大きな達成感を得られるはずです。

左脳右脳をバランスよく鍛えよう

個性が尊重される時代になり、子どものひらめきや想像力を伸ばしたいと思う人も増えています。「右脳を鍛えよう」といったフレーズもよく聞かれますが、脳の機能は全てが解明されているわけではありません。

ただ、確かなことは分からなくても、「子どもによいことは全部やってやりたい」と考えるのが親心です。脳トレブームに乗ってさまざまな経験をさせることは、きっと子どもの成長につながります。

ひとまず子どもの挑戦を見守って、興味の向く方向を探ってみてはいかがでしょうか。遊びや習い事を通して、光る才能の片鱗を見つけ出せるかもしれません。

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構成/Hugkum編集部

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