自宅でつくる柏餅レシピ、今と昔で比べてみました! 何がちがう? どちらで作る?

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新緑が美しい季節の和菓子、柏餅をお家で作る方法を紹介。レシピは2種類。電子レンジで調理する時短レシピと、昔ながらの蒸し器を使う方法です。それぞれに長所や利点があり、キッチンの環境によっても、使い分けることもできますよ。どちらの柏餅がお好みでしょうか?

端午の節句にちなんで作られる柏餅は、柏の葉っぱに包まれた、あんこ入りのお餅です。調理器具、粉の種類を変えてふたつの作り方をご紹介します。どちらの柏餅がお好みでしょうか?

柏餅の作り方、現代派? 昔ながら派?

現代的な作り方、昔ながらの作り方、それぞれの特徴をまとめました。

レンジで時短、現代のレシピ

電子レンジを使ったレシピは現代的な時短調理です。蒸し器をお持ちでないご家庭なら、こちらのほうが手軽でおすすめ。白玉粉を入れて、お餅が固くならない工夫をします。柏の葉は通販で購入できますよ。

昔ながらの作り方とは

対して、蒸し器を用い、上新粉を蒸した皮で餡を包むのが、昔ながらの作り方です。ご近所で柏の葉が摘むことができれば、より香りのよいお餅を楽しむことができます。季節感や風土も、強く感じられますよ。

この記事では、新旧、両方のレシピを作ってご紹介していきます。お好みの方法で作ってみてくださいね。

柏の葉について

そもそも柏餅は、どうして柏の葉が用いられるようになったのでしょうか?

縁起が良い、柏の木

柏の葉は秋に茶色くなった後、落葉せず木に残ったままで冬を越します。春になり、新しい葉が生えそろうまで、昨年の葉は落ちません。このような特徴は「代が途切れない」ことを表し、家族の反映を象徴する木とされました。つまり、端午の節句に用いられるようになった理由は、縁起の良さからだったのです。

柏の木材は堅牢で、造船や家具材としても使われる他、酒樽やシイタケ栽培の原木にも利用され、生活のあちこちに役立てられてきましたよ。

柏の葉

柏の葉

古来、食べ物を盛るお皿として用いられたり、食品を蒸す際の包みに使われたりしてきたことから、炊葉(かしきは)とも呼ばた柏の葉。シナモンやローリエも持つ抗菌物質、オイゲノールが含まれています。

柏の葉を収穫した場合は、まずきれいに水洗いをしてください。その後、蒸し器の下段に水と共に入れ、葉を湯がきながら蒸気を上げます。こうすることで香りを含んだ蒸気となり、上段で蒸すお餅にいい香りがつきます。

湯がいた葉は、その後お餅を包むためにも使われます。

柏の葉を通販で購入

柏の葉は通販で購入することができます。これは、前年の初夏に収穫し、乾燥保存したもの。または海外からの輸入した葉を柔らかく煮たものです。場合によっては、塩抜きが必要なので、表示されている扱い方を確かめてください。

・柏の葉(真空・緑)/ 20枚 富澤商店

封を開け、サッと水洗いした後、水気を拭きとって使います。

・手作り和菓子セット 柏もち/ 富澤商店

生地、餡、柏の葉がセットになった便利な商品もあります。

電子レンジで作る柏餅

電子レンジで作る柏餅の工程をみていきます。もちもちした食感のお餅になりますよ。電子レンジでの加熱はムラができやすいため、数回に分けて加熱するのがポイントです。

材料

白玉粉 60g
上新粉 140g
砂糖 15g
水 180g
こしあん 200g
柏の葉 10枚

作り方

【1】こしあんを10等分しておきます。

ラップでくるむと手が汚れません。
ラップを使うと手が汚れません。

【2】耐熱ボウルに白玉粉を入れて、水で溶かします。上新粉と砂糖を加え、混ぜ合わせてください。

【3】ラップをかけて電子レンジ600wで1分加熱して混ぜ合わせます。

【4】もう一度ラップをして600wで2分加熱し、しっかりと捏ねてください。

ところどころ、加熱ムラがあるので、よく混ぜてください。
この時はまだ、ところどころに加熱ムラがあるので、よく混ぜてください。

【5】最後に600wで4分加熱します。

均一な固さのお餅になりました。
均一な固さのお餅になりました。

【6】取り出したら、水にさらしてください。手で触れるまで冷まします。

中心部まで冷ましてください。
中心部まで冷ましてください。

【6】生地を10等分し、麺棒で楕円形に伸ばします。

麺棒は常にぬらしておくと、くっつきません。
麺棒は常にぬらしておくと、くっつきません。

【7】あんこを包み、茹でた柏の葉で包めば完成です。

餡を包み、最後に葉で巻いてください。
餡を包み、最後に葉で巻いてください。

昔ながらの蒸し器で柏餅

蒸した生地で餡を包み、葉で包んだ後、もう一度蒸す工程があります。蒸し器が主役の調理方法。手でしっかり捏ねるため、なめらかで柔らかいお餅に仕上がります。

材料

上新粉 200g
砂糖 240g
熱湯 170cc
あんこ 250g
柏の葉 8枚

作り方

【1】蒸し器の下段に水を入れて、お湯を沸かしておきす。

【2】ボウルに上新粉、砂糖、熱湯を入れて、しっかりと混ぜ合わせます。

この段階ではまだポソポソです。
この段階ではまだポソポソです。

【3】手で触ることができるまで生地が冷めたら、ひとまとめにできるまで手で捏ねます。

手に水をつけながら捏ねると、くっつきません。
手に水をつけながら捏ねると、くっつきません。

【4】蒸し器の上段に布巾かクッキングシートを敷き、ちぎった生地を並べます。下段のお湯には収穫した葉を入れてください。

平らにして、均一に熱を加えます。大きさはバラバラでかまいません。
平らにして、均一に熱を加えます。大きさはバラバラでかまいません。

【5】フタにぬれた布巾を巻いてください。しっかりと蒸気をたてている蒸し器で、7分加熱します。

【6】蒸している間にあんこの用意をします。25gずつ小分けにします。

【7】火をとめ、中から布巾ごと生地を取り出します。そのまま冷水を張ったボウルに入れてください。手で触ることができる温度になるまで冷まします。

葉は取り出して、冷ましましょう。

とても熱いので、気をつけてくださいね。
とても熱いので、気をつけてくださいね。

【8】中身を取り出してひとまとめにし、5分程度よく捏ねます。サラリとした感触になったらOK。

しばらく捏ねていると、ひと固まりになり、サラリとしたお餅になってきます。
しばらく捏ねていると、ひと固まりになり、サラリとしたお餅になってきます。

【9】生地を8等分にして、麺棒を使い伸ばします。

【10】あんこをのせ、口を閉じてから柏の葉で包みます。

【11】蒸し器に水を追加して、もう一度蒸気をたててから、包んだお餅を蒸します。

作りたいのは、どっち?

柏餅は、子孫繁栄の縁起を担ぐ意味が込められていました。

昔ながらの作り方で蒸し器を使うと、収穫した葉で香り良いお餅に仕上げることができます。また、電子レンジを用いて簡単に作れるレシピも魅力的。どちらも作りやすいので、お好みの方法を選んで作ってみてくださいね。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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