十和田バラ焼きを食べてみたことはありますか? ご家庭で作る時はお好きな野菜を加えたり、牛肉の代わりに豚肉を使ったりできるので、ぜひ試してみてください。その発祥の経緯から詳しくみていきます。
十和田バラ焼きってどんな食べ物?
青森県十和田市は、南部地方の内陸部に位置する街です。そこから、十和田バラ焼きは生まれました。
十和田のバラ焼きは青森県発祥
ご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」出場を目標に、新メニューの開発に頭を悩ませていた十和田市。イベントのアドバイザーから、もともと地元に根付いている料理を育てて生かすことへの提案を受けたことから、バラ焼きに視線が注がれました。
バラ焼きとは、どこのご家庭でも日常的に作られる料理。おいしいけどありきたり過ぎて、かえって日の当たらない料理だったのです。灯台下暗し、とはこのことですね。
その後、2014年の第9回B-1グランプリ、郡山大会で見事優勝を果たしています。
特徴は
甘辛いしょうゆベースの牛バラ肉と、大量の玉ねぎ。2つの材料を鉄板で焼きしめたのが十和田のバラ焼き。
味の決め手となるタレは、各飲食店、家庭ごとに工夫が施され、それぞれの個性が発揮されています。同じものがふたつとないといわれるほど、それぞれに特色があるそうですよ。
今では、地元の委員会による監修、公認を受けているタレが存在します。
十和田バラ焼きのタレと材料
遠方からでも手軽に取り寄せることができるタレを集めました。地元の味を、ご家庭で味わうことができます。
源タレ
青森県民なら知らない人はいないといわれるほどの、定番かつ万能の調味料といえば、「スタミナ源」の焼き肉のたれです。牛バラ肉と玉ねぎ、そして「源たれ」があれば、基本のバラ焼きは完成します。
スタミナ源たれセレクトB 3本入
バリエーションが豊富で、お好みに合わせて甘口、中辛、辛口が選べます。塩ベースや韓国風もあるので、試してみたいですね。こちらの商品は、スタンダード、塩焼きのタレ、中辛の組み合わせ。
十和田バラ焼きゼミナール公認
十和田市で食のブランド化活動を盛り上げ、活躍するのが「十和田バラ焼きゼミナール」、略して「バラゼミ」です。市民ボランティア団体で、漫画「ベルサイユのばら」をイメージしたタキシードに身をつつみ、愉快な活動を続けておられます。
【B-1グランプリ公認】ラビアンローズ ベルサイユの薔華ったれ(5本)
バラゼミ公認のタレは、スーパーや通販などで手に入ります。
エバラ 十和田バラ焼きのたれ 220g×3個
エバラ食品によるバラ焼きのタレ。こちらも公認のタレです。
十和田バラ焼き 内容量250g 3~4人前 冷蔵品
バラ焼き用に味付けされた牛肉も通販で手に入ります。バラゼミの監修を受けて開発された公認商品で、くし切りにした玉ねぎ2個と合わせて作れば、本場の味を楽しめます。
十和田バラ焼きのお家レシピ
ここまで既製品のタレや材料をみてきましたが、本来はご家庭で作られてきた気軽な料理です。ごく基本のレシピをご紹介しますので、どうぞお好みに合わせて工夫してみてください。
自家製バラ焼きのタレ
りんごジュースとはちみつを加え、ほのかな酸味と甘みを感じるタレに仕上げます。お子さん向けなら、コチジャンの量を控えめにしてください。
材料
にんにく 1片
しょうが 1欠け
しょうゆ 大さじ2
りんごジュース 大さじ1
みりん 大さじ1
酒 大さじ1
はちみつ 小さじ1
コチュジャン 小さじ1
作り方
【1】にんにくとしょうがを、すりおろします。
【2】その他の材料と【1】を混ぜ合わせれば完成です。
ポイント
りんごジュースは、すりおろしたりんご1/4個で代用できます。
お家で作るバラ焼きのレシピ
次に、手作りのタレを使ってバラ焼きに仕上げていきます。
材料
(3〜4人分)
牛バラ切り落とし肉 250g
たまねぎ 中2個
バラ焼きのタレ 大さじ5〜6
油 適量
作り方
【1】牛肉とバラ焼きのタレを合わせて、よくもみ込みます。冷蔵庫に入れて1時間程度寝かせてください。
【2】玉ねぎをカットします。繊維を断ち切る向きで、1cm幅で。
【3】フライパンに油を熱し、玉ねぎがしんなりするまでいためます。牛肉をタレごと加え、よくいためてください。
【3】最後に強火にして、余分な水分をとばします。焦げないように気をつけて。最後はお皿に盛り付けてください。
バラ焼きのアレンジ
地元ではどんな風に食べられているのでしょうか。アレンジの方法をみながら、参考になるものを採用してみてください。
・うどん
白ご飯と一緒に食べるとお箸がすすむバラ焼きですが、フライパンにうどんを一緒に入れ、焼きうどんにすると趣向が変わります。
・すき焼き風
出来上がったバラ焼きを、溶き卵につけて食べると、すき焼き風に。
・卵とじ
バラ焼きが少量余った時は、卵でとじてから丼にするのも人気のアレンジ。次の日のランチなどに、ピッタリです。
・お好きな野菜を加える
野菜を入れてヘルシーに食べるのも、人気のアレンジです。野菜はもやし、キャベツならクセがなく、サッパリと食べられます。苦味のあるピーマンなどでも、甘辛いタレがまとめてくれます。要するに、入れる野菜はご家族のお好みでOK。
・ホットプレートでパーティに
人が集まる機会なら、ホットプレートでたくさん作ると、パーティメニューとしてピッタリです。
地元愛が生んだスタミナメニュー
青森県の地元で愛されていた料理が、B−1グランプリをきっかけにして注目を集め、街全体に活気を与えた料理が、十和田バラ焼きです。その材料は牛肉と、玉ねぎと、特性のタレ。材料はシンプルですが、タレにこだわりが込められています。訪れた際はその味を食べ歩き、地元の皆さんの活動を目にしたいものですね。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)