イギリス生まれのプログラミングおもちゃ【キュベット】に親子で挑戦してみた!

プログラミング的思考を育むプログラミング・トイ

2020年の教育改革目前、新しく学校教育でも必須化される「プログラミング」については、習い事としても注目されています。「プログラミング」と聞くとコンピューターでの学習を思い浮かべる方も多いと思いますが、プログラミング学習の狙いのひとつには、プログラミング的思考を身につけることと言われています。

そこで今回は、コンピューターでのプログラミング学習をする前段階に良いとされるプログラミング•トイに注目。手を使ってプログラミング的思考が学べる「キュベット」というプログラミング•トイを、太田さん親子が初体験。どんな風に遊びながら学べるのか、その試行錯誤の様子をレポートします!

イギリスの木製ロボット 「キュベット」に挑戦!

木製ロボット キュベット

イギリスでは学校教材に使われているキュベット

今回、使ったのは、イギリスの多くの学校で取り入れられているという木製ロボット「キュベット」。手を使って遊ぶ木のおもちゃで、デジタル画面(スクリーン)を使わずに、「キュベット」と一緒に冒険しながらプログラミング的思考の基礎を身につけるものだそうです。特に、「キュベット」に指示を出すボードが子どもにもわかりやすくできているのが特徴です。

ボード

ファンクションスペースを備えるこのボードに、コーディング用ブロックを組み合わせることで、「キュベット」を操作することができます。デジタル画面こそ使いませんが、動きの指示をひとつひとつ指定していくなど、やっていることは、スクリーンでのプログラミングそのもの、という印象です。

イギリスの教育機関では、どんな風に取り入れられているの?

プログラミング•トイ「キュベット」を多数取り入れているというイギリスの教育。実施には、どんな風に取り入れられているのでしょう?

先生によっては、『みんな、今日はこれで遊ぼう!』と「キュベット」の入った箱だけを渡すのだそうです。子どもたちは、箱の中に何が入っているのか、それをどうやって遊ぶのか、ましてや、プログラミング的発想でどのように動かすのかなど、一切の情報を与えられません。

全く白紙の状態で、子どもたちは「キュベット」の遊び方を見出し、動かし方を発見し、一つ一つやりたいことを実現していくのだそうです。

プログラミングの基本概念には、Tinkering(ティンカリング)という考え方があります。さまざまな素材や道具、機械を「いじくりまわして」問題解決の力を高めることです。先生が必要以上に介入せず、子どもたち自らがTinkeringを通じて遊びを発見していく、そんなプロセスが取り入れられているようですね。

『キュベットは、子どもが初めてコーディングを知る素材としてこれ以上ないものです。キュベットで基礎的なプログラミングの知識を身につけることはその後の基盤となり、子どもたちの能力は大いに上達していくでしょう。』スーザン・ウェルズ (キャンプ・テック・テラ創設者)

「キュベット」で、イースターエッグハンティング!

キュベットはイースターエッグまでたどり着ける?

それでは、さっそく娘のあいちゃんが、ボードにコーディング用ブロックを組み合わせてロボットの「キュベット」を動かし、黄色のイースターエッグをとることに挑戦!

コーディング用ブロックをあれこれ組み合わせて、試行錯誤のスタートです。

コーディング用ブロックをボードにはめると動くことがわかってきたみたい。

「あれ??なんか、違うところに行ってる…?」

思ったようにすんなりは動いてくれません。指示が違ったようです。

見事にアウト。コースを外れてしまいました。

もう一度、挑戦!

ボードのコーディング用ブロックを見直して、動きを確認します。

何度か失敗を繰り返しながら、コーディング用ブロックが、少しづつどんな指示を出しているかわかってきたみたいです。

しかし!!

途中、ついに「キュベット」やイースターエッグを手で動かしてしまう場面も …

最後まで諦めずにできるかな?!

「もう一度やってみようか」とママが声をかけ、再度チャレンジ!

うまくコーディング用ブロックを修正できたようで、今度は「キュベット」が近づいてきました。

あ!いいタイミングでイースターエッグの方を向きましたよ!

「やったー!」

ついにキュベットがイースターエッグに到着しました!

答えはひとつではない、それもプログラミング的思考の特徴

「プログラミング的思考は、“やりたいこと”があって、“そのためにどうしたらいいのか”を自ら考えていく発想。娘も失敗を繰り返しながら、どう操作すべきかを繰り返し考え、自分なりにキュベットを動かしてゴールにたどり着きました。ゴールへの行き方は千差万別なんですよね。答えがひとつではないということも、プログラミング的思考の特徴なんだということを、この遊びを通して実感しました」(太田さんママ)

春からやってみよう!「キュベット」とプログラミング ワークショップ

今回、太田さん親子が体験したイギリスのプログラミング・トイ「キュベット」と一緒に、イースターハンティングに出かけるワークショップが開催されます。プログラミングを楽しめる、子ども向けの楽しい内容なので、ぜひ気軽に参加してみませんか。

<キュベット君とイースターハンティング 〜春からやってみよう!自然とプログラミング発想〜>
■日時:4月21日(日)10:30~12:00
■場所:My little daysアトリエ(品川区東五反田)
https://www.mylittledays.info/ateliers/

「キュベット」プレイセット

「キュベット」は、子どもたちのためのコーディングセット。3歳から楽しく遊びながら学べるプログラミングトイです。手で触れることのできるプログラミング言語とブロックを使ってロボットを動かします。子どもの自発的な発見と学びを尊重するモンテッソーリ教育の理念に沿った教具。

キュベット プレイセット

 

◆今回キュベットを体験した親子のママは、

「芸術教育士」太田さちか

パリ サンジェルマン・デ・プレで過ごし、慶應義塾大学、エコール・ド・リッツ・エスコフィエ、京都造形芸術大学大学院など日本とフランスで製菓、芸術を学ぶ。修士(芸術)。芸術教育士として、キッズクリエイティビティを軸にしたアトリエアプローチを実現し、10年以上に渡り子どもを対象にしたワークショップ「My little days」を主宰。子供たちの興味や不思議、好き!といった感性に寄り添いながら、独自の世界観あふれるワークショップ、レシピが好評を呼び、企業サイトや多数メディアで活躍。ケーキデザイナーとしての著書「メレンゲのお菓子 パブロバ」(立東舎)は国内外で好評を博し、台湾版をこの春出版。

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