高知名物「ドロメ」とは? 美味しい食べ方やお取り寄せ、「土佐ぬた」レシピまでご紹介!

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「ドロメ」とは、一般的に「生しらす」と呼ばれる海産物のこと。ドロメは、ほのかな苦味とツルツルとした喉越しで、日本酒などのお酒と相性抜群。高知の居酒屋では、お通しとしてよく出てくるようです。本記事では、そんな高知の名物、ドロメについて紹介していきたいと思います。

高知はお酒が好きな人が多いことで知られています。そんなお酒好きが集まる居酒屋で、人気のお通し「ドロメ」。「ドロメって何?」と思う方も多いかもしれませんが、ほとんどの人が知っている魚のことなんです。

高知名物「ドロメ」について見ていきましょう。

ドロメとは?

ドロメは、水揚げされた直後の生のイワシの稚魚のこといいます。体長は約3cm、半透明の小さな魚。一般的に「生しらす」と呼ばれているもので、高知では「ドロメ」と言われています。

なぜドロメという名前なのかといと、それは「海中の泥から目だけを出している」や「多く漁獲される時化後、水が濁っているとき透明な魚体は見えにくいけれど、目だけ目立っている」ということに由来するそうです。

高知は土佐湾に面し、日本近海に生息するイワシの主な産卵場となっています。そのため、高知は日本でも有数のドロメやしらす、ちりめんじゃこの名産地なのです。

旬の時期は?

ドロメは一年を通して水揚げされます。しかし、土佐湾沿岸でイワシの産卵期を迎える4~5月がドロメの旬だとされていて、身がしまって甘いドロメを味わうことができるでしょう。

ドロメの種類は?

マイワシやウルメイワシなど、多くのイワシの稚魚がドロメとして流通します。その中でも最も質が良いとされているのが、カタクチイワシの稚魚です。脂が少なく、あっさりとした味わいと、ほのかな苦味が特徴。辛口の地酒にもよく合います。また釜揚げちりめんにしても絶品です。

「ドロメ」と「しらす」との違いは?

生のイワシの稚魚を「ドロメ」といいます。これは高知だけの呼び方です。一方で「しらす」は、基本的にはカタクチイワシの稚魚のことを指しますが、アユやウナギなどの、白っぽい半透明なものや、透明な稚魚を総称していう場合もあります。

「のれそれ」との違いは?

ドロメと並んで、土佐の2大珍味といわれている「のれそれ」。姿形がドロメと似ていますが、 のれそれは穴子類の幼生の総称です。大きさは平均5~6cmのものが多く、透き通った体に、扁平した特殊な形をしていて、味はドロメより淡白でクセがないのが特徴。

高知の珍味「のれそれ」

高知の、のれそれは2~5月にかけて旬を迎えます。高知では、のれそれが食卓に並び始めると、春の訪れを感じるのだとか。

土佐赤岡ドロメ祭りとは

高知県赤岡町で毎年4月に「土佐赤岡ドロメ祭り」という祭りが開催されます。ドロメの大漁を願って行われる祭りで、この祭りのメインイベントが、「大杯飲み干し大会」。日本各地、世界各国から酒豪が集まり、地引網でとれた新鮮なドロメを酒の肴にして、大杯になみなみと注がれたお酒を一気に飲み干し、そのタイムと飲みっぷりを競う大会です。

高知でドロメはどうやって食べられている?

高知ではドロメは、生で「土佐ぬた」と一緒に食されます。また、汁物に入れたり、かき揚げにして食べられることも。高知の人はドロメをどのようにして食べるのか見ていきましょう。

土佐ぬた

「土佐ぬた」とは、高知の伝統的な野菜である葉にんにくをすりつぶして、酢や味噌と混ぜて作る調味料です。

葉にんにくとは、にんにくになる前のもの。にんにくに成長する前に収穫した若い葉の部分です。葉は柔らかく、にんにくよりも匂いや味がマイルドなのが特徴。高知では昔から栽培されている冬の野菜です。

葉にんにくで作った土佐ぬたは、高知ではドロメ意外にも、ブリやハマチなどの刺身や、豆腐やこんにゃくなどと一緒に食べられています。

土佐ぬたの作り方

【材料】

・葉にんにく… 30g
・白味噌… 大さじ2
・米酢… 大さじ2
・砂糖… 大さじ2
・柚子果汁… 適量
・白ごま… お好みで

【作り方】

1、葉にんにくを細かくカットし、すり鉢、もしくはフードプロセッサーで滑らかになるまですりつぶします。

2、1に白味噌、砂糖を入れて混ぜ合わせます。

3、2に米酢、柚子果汁、白ごまを入れて、よく混ぜたら完成です。

上で紹介の【土佐のぬた(ギノー味噌】のAmazonページより。白身魚の刺身にも合う。
画像は、上で紹介の【土佐のぬた(ギノー味噌】Amazonページより。白身魚の刺身にも合う。

どろめ汁

どろめ汁とは、獲れたてのドロメやちりめんじゃこを使って作る汁物。高知の郷土料理です。すまし汁や味噌汁にして食べられており、具にはドロメの他に、豆腐やわかめなどが入っています。

ドロメやちりめんじゃこの旨味がギュッと詰まった出汁に、卵を掻き入れ、三つ葉やネギをふりかると美味しいです。

しらすで作ったどろめ汁の一例

どろめ汁の作り方

【材料(2~3人分)】

・ドロメ(ない場合はじゃこやしらすでも代用可)… 40g
・わかめ… 5g
・豆腐… 1/2丁
・卵… 1個
・味噌… 大さじ2
・出汁… 600cc

【作り方】

1、乾燥わかめは水で戻しておき、豆腐は食べやすい大きさにカットしておきましょう。

2、鍋に出汁を入れ、沸騰したらドロメを入れます。

3、2にわかめと豆腐を入れます。

4、味噌を入れ溶かします。

5、4をひと煮立ちさせたら、溶き卵を回し入れ、卵がふんわりしたら火を止め完成です。

お好みで、ネギや三つ葉をかけても美味しいです。

ドロメを食べる方法は?

高知のドロメを食べるには、実際に高知へ行くことと、お取り寄せすることです。

高知へ足を運ぶ

まず新鮮で美味しい高知のドロメを食べるには、やはり高知に足を運ぶことでしょう。中でも高知の安芸市や香南市、赤岡町がドロメの産地として有名です。

産地直送の冷凍ドロメを購入する

高知で獲れたドロメをすぐに、冷凍したものを購入することができます。高知からドロメを直送してくれる通販サイトを利用すると良いでしょう。

・どろめ祭りセット

★土佐の地物「どろめ」「のれそれ」セット(100g×各1パック)★

土佐の地酒とドロメ、のれそれで「どろめ祭り」を体験できるセットです。

・生のドロメと土佐ぬたのセット

活冷ドロメ(100g×2袋入り)タレ付きセット

高知ではドロメは、土佐ぬたで食べられるのが一般的。そんな地元の味を体験できるセットです。

高知名物ドロメを食べよう

高知名物「ドロメ」を紹介してきました。以前は、高知でしか新鮮で美味しいドロメは食べられませんでした。しかし最近では冷凍技術や流通が発達したため、多くの場所で美味しいドロメを楽しむことができます。ぜひ高知から新鮮なドロメを取り寄せてみてください。また、高知を訪問した際は、ぜひとも獲れたてのドロメを食べたいものですね。

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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)

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