海に浮かぶ鳥居「厳島神社」の歴史・見どころは? 子どもを連れて行く際の注意点も確認

広島県廿日市市にある厳島神社は、どのような施設なのでしょうか。厳島神社の歴史はもちろん、世界遺産・国宝に指定されたエリアや見どころも紹介します。親子で厳島神社を訪れる際の注意点や周辺スポットも確認し、楽しい観光に役立てましょう。

厳島神社の歴史・特徴

1400年以上の歴史を持つ「厳島神社(いつくしまじんじゃ)」には、他の神社とは違った魅力があります。まずは、厳島神社の歴史・特徴をチェックしましょう。

広島県宮島に立つ歴史ある神社

厳島神社は、593(推古元)年に、安芸(あき)国(現在の広島県)宮島(みやじま)の有力者・佐伯鞍職(さえきくらもと)によって建てられたといわれています。厳島神社は、瀬戸内海(せとないかい)の入り江に建てられており、社殿の背後に見える島の美しい景観も特徴的です。

厳島神社のシンボルともいえる「大鳥居(おおとりい)」は、「平家物語(へいけものがたり)」で有名な平清盛(たいらのきよもり)の援助を受け、1168(仁安3)年に造られました。平清盛が厳島神社を愛したことから、平家の勢力拡大とともに、厳島神社の名も全国へと広まったというわけです。

世界遺産に登録されている

厳島神社の日本的な建築や、宮島全体の景観に対する世界からの評価は高く、1996(平成8)年には世界遺産に登録されています。世界遺産の登録エリアは、社殿を含めた厳島神社と、前に広がる海、背後の林「弥山原始林(みせんげんしりん)」など、厳島の約14%を占める範囲です。

その中でも、厳島神社の本社社殿や大鳥居、五重塔、多宝塔などの一部は、国の重要文化財にも指定されています。日本をはじめ、世界にも認められた芸術的な建物は、国内外の観光客からも人気です。

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厳島神社の見どころ

世界遺産にも登録されている厳島神社は、魅力的な場所がたくさんあります。厳島神社の見どころをピックアップして解説します。

海中に立つ朱塗りの大鳥居

厳島神社の見どころは、境内前に広がる瀬戸内海に立つ朱塗りの大鳥居です。潮の満ち引きで景観が変わり、干潮時には境内から大鳥居まで歩いて移動できます。一方で、満潮時には大鳥居はもちろん、境内の周辺が海水に包まれます。

厳島神社「大鳥居」(広島県廿日市市)。干潮時は沖合い約200mの鳥居まで歩いていける。現在の鳥居は1875(明治8)年に再建されたもので、清盛の造営時から8代目という。奈良の春日(かすが)大社、敦賀の気比(けひ)神宮とともに日本三大鳥居に数えられる。
厳島神社「大鳥居」(広島県廿日市市)。干潮時は沖合い約200mの鳥居まで歩いていける。現在の鳥居は1875(明治8)年に再建されたもので、清盛の造営時から8代目。奈良の春日(かすが)大社、敦賀の気比(けひ)神宮とともに日本三大鳥居に数えられる。

夜になると、厳島神社全体がライトアップされ、日中とは違った景色を楽しめるのもポイントです。満潮時に、遊覧船の上から暗闇を明るく照らす大鳥居や社殿を鑑賞する手もあります。

2019(令和元)年6月から始まった修理工事も2022(令和4)年12月に完了していますので、改修後の美しい大鳥居を眺(なが)められます。

国宝に指定された客神社・廻廊・高舞台

入り口を進んだ先にある客(まろうど)神社・廻廊(かいろう)・高舞台(たかぶたい)なども、厳島神社の美しい景色を楽しめるスポットです。平安時代に造られたとされる朱色の客神社には、本殿・幣殿(へいでん)・拝殿・祓殿(はらいでん)があります。

満潮時の厳島神社境内は、海に浮かぶ竜宮城と化す。
満潮時の厳島神社境内は、ご覧の通り、海に浮かぶ竜宮城と化す。

社殿の東廻廊では、潮が引くと同時に海中にある「鏡の池(かがみのいけ)」という丸い池が出現します。鏡の池は厳島八景にも指定されているので、写真撮影にもおすすめです。

干潮時に、忽然と現れる「鏡の池」。上の写真と同じ場所、東回廊から撮影したもの。左側の社殿は客神社、左奥には五重塔が見える。また境内には、ここのほかにも同じような湧水池があり、計3か所が「鏡の池」と呼ばれる。
干潮時に、忽然と現れる「鏡の池」。上の写真と同じ場所、東回廊から撮影したもの。左側の社殿は客神社、左奥には五重塔が見える。また境内には、ここのほかにも同じような湧水池があり、計3か所が「鏡の池」と呼ばれる。

高舞台とは、インド・中国・朝鮮半島などから伝わった雅楽(ががく)と舞いを合わせた「舞楽(ぶがく)」用の舞台です。厳島神社の高舞台は、四天王寺(してんのうじ)・住吉大社(すみよしたいしゃ)の「石舞台」と並ぶ日本三舞台に数えられています。

年中行事も魅力

歴史ある厳島神社では、オリジナリティあふれる年中行事も豊富です。毎月1日に「月旦祭(げったんさい)」、17日には「月次祭(つきなみさい)」が開催されます。特に、旧暦の6月17日に実施される三大船祭の「管絃祭(かんげんさい)」は、参拝客からも人気です。海上に集まった船の上から、管弦が演奏される神事です。

毎年実施日が異なりますが、2023年は8月3日の午後4時からの開催が予定されています。夏に厳島神社を訪れるなら、予定を合わせて管絃祭を鑑賞してみてはいかがでしょうか。

子連れで厳島神社を観光するポイント

厳島神社の社殿全景 by Saigen Jiro, wikimedia commonsより(PD)

子どもを連れて厳島神社を観光する場合には、事前の準備が大切です。厳島神社の観光を楽しむためのポイントを確認しておきましょう。

アクセス方法と参拝ルートを確認

厳島神社のある宮島には、電車が通っていないため、最寄駅のJR西日本「宮島駅」からはフェリーで移動する必要があります。また、厳島神社の敷地は広いため、あらかじめ参拝ルートを確認しておくことも大切です。

入り口から出口、大鳥居までの基本的なルートは、以下の通りです。

1.入り口・昇殿受付
2.客神社
3.東廻廊
4.御本社
5.高舞台
6.大国神社
7.天神社
8.西廻廊
9.反橋・能舞台
10.出口
11.大鳥居

高潮対策のために、厳島神社の廻廊は隙間(すきま)が空いた構造をしています。ヒールが抜けなくなる恐れもあるので、サンダルなどでの移動は控えましょう。歩く距離も長いため、子どもの疲れを考えて、抱っこ紐(ひも)やベビーキャリーを持参しておくのがおすすめです。

周辺のレジャー・グルメスポットもチェック

厳島神社内には、レストランやカフェなどの飲食施設はありません。授乳室や子どもを遊ばせられる場所もないので、近隣のレジャー施設を確認しておくとよいでしょう。

観光客も多く訪れる厳島神社の周辺には、水族館や公園、商店街などもあります。屋内施設の水族館は天候に左右されず、暑さ・寒さを感じにくいのがメリットです。

子どもが遊び足りない様子なら、公園に連れて行くのもおすすめです。厳島神社を観光した後には、商店街で食べ歩きやお土産選びを楽しむ手もあります。

宮島の新名物「揚げもみじ」

歴史ある厳島神社で思い出を作ろう

1400年以上もの歴史を持つ厳島神社は、世界遺産に指定された建築物と景観が特徴的な施設です。海の中にそびえ立つ大鳥居は、訪れる季節や時間帯によっても見え方が変わります。

ほかにも、国宝に選ばれた本殿や客神社・廻廊、重要文化財に指定されている高舞台や五重塔だけでなく、伝統的な年中行事など厳島神社ならではの見どころも充実しています。

家族で厳島神社を訪れる際には、アクセス方法や参拝ルートを確認し、子どもの負担を軽くする配慮も大切です。厳島神社周辺の飲食店やレジャースポットも活用し、親子の思い出を作りましょう。

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構成・文/HugKum編集部

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