2023年「山形花笠まつり」に行こう!花笠の花は何の花?「花笠音頭」についても解説

「ヤッショ、マカショ」の掛け声と『花笠音頭』に合わせて、紅花をあしらった笠をかぶった1万人を超える群舞があでやかな「山形花笠まつり」。東北の夏の風物詩のひとつです。
今年はどんなおまつりになるのか、その歴史・見どころとともに見ていきましょう。

2023年・山形花笠まつり

2023年も山形花笠まつりがにぎやかに開催されることが予定されています。祭りの基本情報はもちろん、早めに到着したときの有効な時間利用についても紹介しましょう。

3日間にわたり山形市内をパレード

山形花笠まつりの日程および開催場所は以下のようになります。

●日時 8月5~7日 各日18:00~21:45頃
●場所 十日町・本町・七日町通り~文翔館前(山形市中心部の直線コースのパレード)

By farewell , CC BY-SA 2.0, wikimedia.commonsより

有料観覧席は用意されていないので、沿道から自由に観覧することになります。旅館に宿泊すれば、旅館宿泊者用の観覧席も利用可能です。時間が近づくにつれて込み合うので、早めに見やすい場所を見つけましょう。

詳しくは公式ホームページを参照ください。

山形花笠まつり

早めに到着した際のおすすめ観光スポット

余裕を持って山形駅に到着した場合は、山形花笠まつりのパレードを逆向きコースで観覧するのもおすすめです。先にパレードの終点である文翔館へ行き、「やまがた花笠食フェスタ」の地元グルメで腹ごしらえしてからパレードを観覧します。

パレードを見ながらスタート地点まで戻って来たら、山形駅までは徒歩約15分なので帰りも便利です。さらに時間があれば、文翔館で山形の歴史を見学するのもよいでしょう。

また、「ベニちゃんバス」で市内を車窓観光するのも楽しい過ごし方の一つです。「東くるりん」と「西くるりん」の2コースあり、元日以外は運行しています。料金は大人100円で、家族で乗っても負担にならない金額です。

ベニちゃんバス 西くるりん専用車 by Mutimaro , CC 表示-継承 4.0, wikimedia.commonsより

山形花笠まつりはどのようなお祭?

山形花笠まつりのメインといえる花笠踊りは、いかに花笠をうまく使うかがポイントです。踊りの種類やお祭の起源、花笠音頭についても見ていきましょう。

紅花の「花笠」が共通アイテム

山形花笠まつりでは、山車を先頭に1万人以上の踊り手が100を超える団体に分かれてパレードします。踊り手が持っているのは、山形の花・紅花を飾った「花笠」です。被ってもよし、背負ったり、回したり、花笠をうまくあしらうと踊りがきれいに見えます。

花笠の「花」は山形の花・紅花(ベニバナ)
花笠の「花」は山形の花・紅花(ベニバナ)

正調花笠踊りとしては通称女踊り「薫風最上川(くんぷうもがみがわ)」と通称男踊り「蔵王暁光(ざおうぎょうこう)」の二つが、その他に尾花沢(おばなざわ)地方の「笠回し系」や「創作」などがあります。パレードでは団体ごとにさまざまな「創作踊り」が見られるので、目が離せません。

起源は蔵王開山1,250年のパレード

蔵王開山1,250年目にあたる1963(昭和38)年に、蔵王夏まつりで行われた「花笠音頭大パレード」が山形花笠まつりの起源です。1965(昭和40)年からは、単独の山形花笠まつりとして開催されるようになりました。このことから、山形花笠まつりの祭神は蔵王大権現です。

1970(昭和45)年に、大阪万国博覧会で日本の民俗芸能として花笠踊りを披露したことで、全国的に知られるお祭りになりました。

地域によって歌詞が異なる「花笠音頭」

花笠音頭のもとの歌は「花笠踊り歌」といって、明治・大正の頃に山形県村山地方で唄われていた「土突き唄(どんつきうた)」が元唄です。土方工事で土を固める作業をする際に、調子を合わせるために唄われました。「やっしょ!まかしょ!」の掛け声も土突きの調子を合わせるためといわれています。

花笠音頭の歌詞は、第1回のパレードの際に公募で決まりました。既存の2歌詞に応募作品から選ばれた13歌詞を加えて、山形花笠まつり公認の歌詞となっています。母なる川・最上川の情景を詠み込んだ山形らしい音頭です。

花笠音頭の歌詞は地方によって異なり、150以上存在するといわれています。「めでた めでたの 若松さまよ~」という有名な唄い出しは、昭和の歌手・三橋美智也が歌ってヒットしたものです。

花笠音頭のメロディーにのせて  wikimedia.commonsより(PD)

山形花笠まつりは誰でも参加できる

山形花笠まつりは観光客でも気軽に踊って参加できるお祭です。初心者でも教えてもらえるイベントもあるので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

初心者でもOK!ミス花笠と踊ろう

山形花笠まつりには予約も料金も不要で、誰でも参加できます。パレードの最後尾「飛び入りコーナー」のプラカードがやってきたら、自由に参加しましょう。祭のシンボル・ミス花笠と一緒に踊りを楽しめます。

初めてでちょっと自信がない人は、パレードに参加する前に「オープニング花笠輪踊りコーナー」で踊りを習うことも可能です。「オープニング花笠輪踊りコーナー」は、市役所前の広場で18:10~18:30に開催されます。

先生の踊りを見ながら、身振り・手振りを真似して踊ってみましょう。参加者は簡易花笠を貰えるのも嬉しいポイントです。

グッズ販売と「やまがた花笠食フェスタ」

山形花笠まつりでは、何といっても花笠が必須のアイテムです。普通サイズ(33cm)が3,300円(税込)、42cmの男花笠は3,960円(税込)で購入できます※。

※2023年6月末日時点の公式サイト情報より

浴衣や花笠は現地で購入できる他、花笠ファンや花笠踊りの解説DVD/ビデオ、花笠音頭のCDも通信販売されているので、あらかじめ勉強することも可能です。

山形名物「玉こんにゃく」の屋台

また、パレードの終点・文翔館前の広場では「やまがた花笠食フェスタ」が開催されます。いも煮や玉こんにゃく、サクランボなど、山形のご当地グルメを堪能しましょう。

参考:山形花笠まつり[公式グッズのご紹介]

「花笠」片手に夏の山形へ家族で行こう!

蔵王夏まつりから生まれた山形花笠まつりは、1965(昭和40)年から単独のお祭として開催されるようになりました。花笠を使って鮮やかに踊る女踊り・男踊り・笠回しなど、1万人以上の踊り手が参加する華麗なパレードを楽しみましょう。

また、山形花笠まつりは、誰でも飛び入り参加ができます。見るだけでなく実際に踊りに参加することで、よりお祭りを満喫し、旅行やお出かけのよい思い出にしましょう。

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構成・文/HugKum編集部

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