JPIC読書アドバイザーの児玉ひろ美さんと編集部が、読み聞かせにおすすめな「ピクニック」の絵本をご紹介!人気絵本「おべんとうバス」「おべんとうなあに」など、「ピクニック」絵本のおすすめポイント&読み聞かせのコツを一挙に解説します。
「ピクニック」のおすすめ絵本
【1】『あめのひえんそく』
まつおりかこ/作・絵 岩崎書店
◆こんな本
遠足を楽しみに準備万端で眠ったクマのモンタ。「雨天中止」の電話に、ショックで涙が止まらない! 布団から出られないモンタに、「遠足に行くわよ!」とお母さん。雨なのに?と不思議な気持ちのモンタですが、お母さんについて行くと、家の中で楽しい冒険が待っていました。待ちに待った遠足や行事が雨で延期や中止になったとき、がっかりしている子どもにこんな絵本で遊びへの導入をしてはいかがでしょう?絵本のなかのお母さんのようには十分な準備ができなくでも、大丈夫。子どもたちは見立て遊びの天才です。
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2015年8・9月号
【2】『おにぎり ぎゅっぎゅっ』
きむらゆういち/作 西内としお/絵 世界文化社
◆こんな本
今日は遠足。くまくんは、お弁当に大好きな鮭の入ったおにぎりを作りました。仲よしのさるくんとぶたさんもおにぎりを作りました。自分の作ったおにぎりがいちばん! というみんな。ところがみんなのおにぎりが混ざってしまって大げんか……。さて、仲直りできるかな?子どもたちが大好きなおにぎり。定番のロングセラー絵本もありますが、ときにはこんなしかけ絵本もいいですね。
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2015年8・9月号
【3】『えんそく くろくま』
たかいよしかず/作・絵 くもん出版
◆こんな本
遠足に出かけたくろくまくん。迎えに来たししさんたちと、だいぶ遠くまでやってきました。耳をすますと、いろいろな音が聞こえます。「シュクワ シュクワ シュクワ」「チュピリ クック チュピリ ピチー」、なんの音でしょう。いろいろ体験ができた遠足でした。くろくまシリーズ9冊目。
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2015年8・9月号
【4】『ピクニック』
ジョン・バーニンガム/作 谷川俊太郎/訳 BL出版
◆こんな本
丘の上に住む男の子と女の子がピクニックに出かけます。途中でひつじとぶたとあひるに出会って、「一緒に行こう!」と誘いました。ピクニックの場所を探していると、雄牛に追いかけられてみんなで隠れたり、飛ばされた帽子を探したり……ハプニング続出。シンプルで大らかな絵に詩のような素直な文章が添えられています。
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2015年8・9月号
【5】『ごあいさつ ごあいさつ』
渡辺有一/作・絵 あかね書房
◆こんな本
かえるの家族のピクニックを描いています。出会ったみなさんに家族で元気にごあいさつ。そして海に着いたら、シートを広げて「いただきまーす」とお弁当を楽しみます。すると、くじらがやってきて、あいさつのお礼に背中で潮吹き遊びをさせてくれるのでした。「おはようございまーす」「こんにちは!」「いただきまーす」などのごあいさつをくり返しながら読みましょう。
『新幼児と保育』2016年4・5月号
教えてくれたのは
JPIC読書アドバイザー 台東区立中央図書館非常勤司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活躍。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
編集部おすすめ「ピクニック」絵本
【1】『おべんとうバス』
真珠まりこ/著者, 編集 ひさかたチャイルド
◆おすすめポイント
かわいいおかずたちがバスに乗り込んで遠足に行くお話。ハンバーグくんやエビフライちゃん、たまごやきさんなど、子どもたちの大好きなおかずたちが、「はーい!」と手をあげて返事をしながらバスに乗り込見ます。リズミカルなやりとりは、赤ちゃんも思わず真似する楽しさ!
お弁当の楽しさや遠足を楽しみにする気持ちも生まれるので、お出かけ前に読むのもオススメです。大型絵本にもなっている人気絵本なので、3歳以下の大勢での読み聞かせなどで、皆で元気に声を合わせて「はーい!」と一緒に読むのも楽しそうです。
【2】『おべんとうなあに?(ともだちだいすき)』
山脇恭, 末崎茂樹/著者, 編集 偕成社
◆おすすめポイント
これから幼稚園や保育園でお弁当生活がスタートする子どもにオススメの絵本です。
ぞうくん、うさぎさん、りすさん、きつねくんがお弁当を持ってピクニックへ。待ちに待ったお弁当の時間になりました。お弁当の中身は何かな?ページをめくると、お弁当のフタが開くしかけにドキドキワクワク!お弁当っていいな、楽しいな、と子どもが感じる工夫がいっぱいです。この絵本を読みながら、今度はうさぎさんのお弁当みたいなのがいいな、など親子で会話を楽しみながら読んであげたい1冊です。
文・構成/HugKum編集部