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スパイスは胃腸の働きの助けにも
暑い日には、カレーが食べたくなりますよね。カレーに使用されているスパイスには、胃腸の働きを助け、新陳代謝を高めるものが多いので、食欲が落ちるこの季節には体の方が欲している場合も。夏場には、積極的に食卓へ並べたい献立だといえます。
ルウなしでもカレーは作れる!
普段、ルウでカレーを作っている方は、「スパイスだけで本当にカレーが作れるの?」と、思われるかもしれません。そもそも、カレー発祥といわれるインドにはルウ的なものはなく、数種類のスパイスを混ぜ合わせて作るのが一般的。一見、値段が高そうなスパイスですが、カレーに使われるものは比較的メジャー。最近では、100円ショップでも購入できるものが増えてきました。
基本のスパイスと効果効能
スパイスカレーは、3~4種のスパイスがあれば作れます。基本となるのは、ターメリック、コリアンダー、クミン、カイエンペッパーです。ターメリックは、カレーに黄色味をつけるのに必須。日本では「ウコン」の名でお馴染みですが、優れた整腸作用で胃腸を整えてくれます。コリアンダーは、パクチー(香菜)を乾燥させたもの。生のパクチーは苦手な方でもパウダーなら食べられる方が多く、さわやかな風味があります。同じく整腸作用があり、血液の浄化作用で知られています。クミンは、セリ科の植物。コリアンダーとの相性が良く、カレーに複雑味を加えます。薬効は、消化を促進し、免疫力を上げる効果が期待できます。カイエンペッパーは、赤唐辛子の粉。レッドチリパウダーとも呼ばれています。新陳代謝を整え、体のほてりをクールダウンさせてくれる働きがあります。
辛さが苦手なお子さんにはパプリカパウダー
今回は、お子さんでも食べられるカレーにするため、カイエンペッパーを入れず、スパイスの配合を少し変えてみました。カイエンペッパーは、いわば辛味の素。辛さが苦手なお子様には、パプリカパウダーで代用します。パプリカパウダーは、辛味のないパプリカを粉末状にしたもの。カレーに赤みをつけ、ほんのり甘みをプラスしてくれます。ビタミンやカリウムも多く、疲労回復や体内の余分な塩分を排出する効果も期待できます。カレーを甘くしたい場合には、甘味(砂糖やはちみつなど)を加えていけばいいだけ! お好みの甘いカレーを作ることが出来ます。
※1歳未満のお子さんには、はちみつはご使用にならないようお願いします。
自家製スパイスミックスの作り方
必要なスパイスが分かったら、ぜひ試して欲しいのが自家製スパイスミックス。時間のある時にブレンドしておくだけで大変便利です。毎回の計量の手間を省けます。
スパイスミックス
材料(作りやすい分量)
コリアンダー 大さじ3
ターメリック、クミン、パプリカパウダー 各小さじ3
材料をすべて混ぜ合わせて、できあがり。
※コリアンダーは、他のスパイスに比べて多めに配合しています。カレーにとろみをつけ、全体を調和してくれる役割があります。
スパイスカレーの素を作ろう!
自家製スパイスミックスを準備すれば、あとは簡単。さっそく、スパイスカレーを作っていきましょう。ここでは、スパイスカレーの素を伝授。ベースとなる「素」さえ作れば、具材のアレンジも楽ちんです♪
スパイスカレーの素
材料(作りやすい分量/4人分)
玉ねぎ(みじん切り)…大1個
にんにく、生姜(みじん切り)…各1かけ
カットトマト…400g
自家製スパイスミックス…大さじ1
塩…小さじ1
オリーブオイル(好みの油)…適量
作り方
- 1.フライパンに油を引き、玉ねぎが透明になるまで中火で炒める。
※本来、茶色になるまで炒めたいところですが…夏なので省略しました笑
- 2.①に、にんにくと生姜のみじん切りを加えて香りが立ってきたらカットトマトを加えて炒める。
- 3.木べらなどで鍋底をこすっても戻らない程度まで水分を飛ばす。
4.③に自家製スパイスミックスを入れて、よく混ぜ合わせたら塩を加えて調味する。
5.強火で水分を飛ばすように炒め、ねっとりとした状態になったら完成!
2種のスパイスカレー食べ比べ
「スパイスカレーの素」ができたら、好みの具をプラスしていけばOK。 スパイスカレーの素を半量ずつ使って、同時に2種のカレーを作ってみませんか? ここでは、火が通りやすい挽肉を加えたキーマカレーと、下処理の手間がいらない冷凍シーフードミックスを使ったシーフードカレーの作り方をご紹介します。
電気代高騰の今、時短で節電できる食材を使いましたので、ぜひ作ってみてください。
鶏ひき肉のキーマカレー
材料(2~3人分)
スパイスカレーの素…半量
鶏ひき肉…400g
ローリエ(あれば)…1枚
コーン(水煮缶)…1缶分
作り方
- 1.スパイスカレーの素をフライパンに入れ、水400ml(分量外)を注いで中火にかける。※トマト缶に水を入れるとちょうど400mlになります。
2.沸騰したら、挽き肉を加えて火を通す(ローリエがあれば加える)。
3.②にコーンを加え、水分を飛ばすように20分ほど煮込めば出来上がり!
※夏場は、鶏肉に付着するカンピロバクターの食中毒が増える時季。特に家庭では、鶏肉をさわった手で他の食材をさわることによる二次感染が多発します。ひき肉は切る必要がなく手で扱うことを避けられる上、火が通りやすい(十分な加熱は必要)ので、子どもとの調理向きです。
次に、シーフードカレーの作り方をご紹介します。
シーフードカレー
材料(2~3人分)
スパイスカレーの素…半量
冷凍シーフードミックス…250g
ローリエ(あれば)…1枚
プレーンヨーグルト(あれば)…大さじ2
作り方
- 1.スパイスカレーの素をフライパンに入れ、水400ml(分量外)を注いで中火にかけ、20分ほど煮込む。残り5分くらいになったらシーフードミックスを加えて火を通す。
- 2.全体にとろみがついてきたら、好みでプレーンヨーグルトを加えるとさっぱり仕上がる。
※今回は、スパイスカレーの素を半量ずつ使い、2種類のカレーに展開しました。1種類でよい場合は、全量を使います(好みに応じて具材は増量してください)。
※撮影では、ターメリックライスを添えています。作り方は、2合のお米を炊く時にターメリック小さじ1を加えて通常通り炊飯器で炊くだけ。好みで刻んだナッツをトッピングしても◎。
自分好みのスパイスカレーは何?
スパイスカレー、いかがでしたか? お子さんと一緒に作る場合は、どんなカレーを作るか相談しながら作るのも楽しい作業です。野菜は何を使う? お肉にする? それともシーフードにする? 1つずつ具材を決めていくだけで立派な食育になりますね。
市販のルウは、油脂なども多く含まれているためカロリーはどうしても高くなります。一方、スパイスカレーは、具材を炒める時に使う油のみなのでよりヘルシーです。ダイエット中のパパ・ママの頼もしい味方になりますので、ぜひ夏休みシーズンにお子さんと一緒に試してみてくださいね。
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