「爬虫類」は恐竜の仲間? 両生類との違いや鳥類との関係についても解説【親子で学ぶ生物】

爬虫類は地球上に数多くの種類が存在し、新種が発見されることも珍しくありません。さまざまな特徴を持っているので、どのような生物を指すのかよく分からなくなる場合もあるでしょう。爬虫類の定義や、分類学上の分け方を紹介します。

爬虫類の定義とは?

爬虫類と聞いて、トカゲやヘビなどを思い浮かべる人は多いでしょう。中にはよく観察しないと、他の生物との違いを判断しにくい種類もいます。

爬虫類は、分類学上どのように定義されているのかを見ていきましょう。

脊椎動物「爬虫綱」に属する

爬虫類は分類学上、爬虫綱(はちゅうこう)に分類される脊椎動物を指します。「綱」は分類階級の一種で、界・門・綱・目・科・属・種などがあります。例えば、ニホンヤモリは「爬虫綱有鱗目ヤモリ科ヤモリ属」に分類される生物です。

爬虫類は環境によって体温が変化する「変温動物」であり、冬になるとほとんどの種類が冬眠に入ります。体の表面が鱗で覆われている点も、特徴の一つです。多くの種類が卵を産んで繁殖しますが、卵生から胎生までさまざまなパターンがあります。

恐竜も爬虫類の一種

恐竜の化石

現生する爬虫類と絶滅した恐竜は「爬虫綱」に分類されるので、爬虫類の仲間であるといえます。例えばイリエワニは「爬虫綱ワニ目クロコダイル科クロコダイル属」、ティラノサウルスは「爬虫綱竜盤目ティラノサウルス科ティラノサウルス属」と、同じ爬虫綱であることが分かるでしょう。

現生の爬虫類と恐竜が違うと考えられている部分は、歩き方や膝の角度などです。トカゲやワニなどは足を横に伸ばして這うようにして進みますが、恐竜は足を下に伸ばして歩いていたとされます。

また、現生する爬虫類は変温動物ですが、恐竜は哺乳類などと同じ温血動物(恒温動物)だったとする説もあります。研究が進めば、両者の違いがもっと明らかになっていくかもしれません。

現生する爬虫類は4グループに分類

爬虫類は四つのグループ「目(もく)」に分けられ、それぞれ異なる特徴を持っています。どのような分け方がされているのかを、さっそく見ていきましょう。

有鱗目

有鱗目(ゆうりんもく)は陸生脊椎動物の中でも非常に多様化が進んでいる種類で、トカゲやヘビが含まれます。両者の見た目は全然違いますが、分類学上は近縁なのです。

トカゲ目のピーターズバンデッドスキンク

トカゲとヘビの違いは、四肢の有無だけではありません。まぶたや耳の穴の有無なども異なります。また、ヘビは腹の部分に「蛇腹」と呼ばれる横長の鱗があることが特徴です。

トカゲの種類は非常に多く、知られているだけでも約4,500種類が存在しています。ヘビも世界中に約3,000種類存在しているとされ、爬虫類の他の生物と比べても圧倒的に多い数です。

カメ目

カメ目は、ヌマガメ・ウミガメ・スッポン・リクガメなど12の科に分けられます。甲羅を持ち、外敵から身を守ったり擬態したりすることが特徴です。甲羅の硬さは種類によって異なり、非常に硬質なものから比較的柔らかいものまでさまざまです。

カメ目のウミガメ

水中に住んでいるカメは、泳ぐのに適した体をしています。流線形の甲羅を持ち、四肢には水かきがあり、泳ぐために関節を動かせることが特徴です。ウミガメの手足には指はなく、ヒレ状に進化しています。

陸上に住んでいるカメの甲羅は、堅牢性を上げるためにドーム型をしているものが少なくありません。四肢は体重を支えられるように、がっしりとしています。

ワニ目

ワニ目は、アリゲーター科とクロコダイル科の2種類に分けられます。口を閉じたときの歯の見え方や、歩き方などが見分けるポイントです。

ワニ目のイリエワニ

 

爬虫類の中でも非常に大型であり、大きいものでは6~7mにもなります。水辺に近づいた動物や人間を襲うことでも知られ、足には水中での生活に適した水かきがあることが特徴です。

生息地域のほとんどは亜熱帯ですが、一部の種類は温帯で暮らしています。2億5,000万年ほど前の中生代に繁栄した種とほとんど姿が変わっていないとされ、多くの化石が発見されています。

ムカシトカゲ目

ムカシトカゲ目は、ニュージーランドの小島に生息しています。爬虫類の中でも特に小さなグループであり、現生種は2種類しかいません。

ムカシトカゲ目のイグアナ

イグアナのような見た目で、「頭頂眼」と呼ばれる第三の目があり、紫外線や明るさを感じ取る役割を持ちます。中生代に誕生し、現在に至るまでほぼ姿が変わっていないことから、「生きた化石」とも呼ばれています。

卵のときの地面の温度が高いとオスに、低いとメスになるのも特徴です。近年では地球温暖化のためにメスの数が激減しており、絶滅危惧種に指定されています。

両生類との違いや近縁種について

爬虫類と両生類は、ヤモリとイモリのように見た目が似ている種類もあり、混同しがちです。両生類との違いや、近縁種について理解を深めましょう。

両生類は爬虫類より歴史が古い

両生類は進化の過程で水から出て、手足を獲得した生き物です。その後に分化して爬虫類が出現したとされ、爬虫類よりも歴史が古いといえます。

両生類・無尾目の代表、カエル

尾の有無で分類され、サンショウウオのように尾がある「有尾目」と、成長すると尾を失う「無尾目」とに分けられます。代表的な種類はカエルやサンショウウオ、イモリなどです。

両生類と爬虫類の大きな違いは、幼生期の生態にあります。爬虫類は生まれた瞬間から肺呼吸をしますが、両生類は幼生期には水の中で鰓(えら)呼吸をし、大人になると肺呼吸をする点が大きな違いです。

鳥類とワニは近い生き物

鳥類とワニは見た目は大きく異なりますが、実は近い生き物であることが分かっています。さまざまな鳴き声でコミュニケーションを取ったり、群れで行動したりするなど、生態に共通点が見られることが理由です。

シジュウカラ

鳥類とワニの間に恐竜がいるとされ、恐竜は絶滅し両生類や鳥類が生き残りました。今よりもっと研究が進むと、一見似ていないと思われる生き物同士が近縁であることが分かるかもしれません。

恐竜も属する「爬虫類」について知ろう!

爬虫類とは爬虫綱に分類される、脊椎動物です。爬虫綱はトカゲやヘビが含まれる有鱗目、カメ目、ワニ目、ムカシトカゲ目などに分類できます。

進化の過程で魚類が水から出て両生類になり、さらに爬虫類や鳥類などに分かれていきました。爬虫類と恐竜が近い種類だと分かると、トカゲやヘビなどを見る目が変わるかもしれません。

身近な爬虫類を分類し、似ている生き物がいないか探してみるのも面白いでしょう。

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文・構成/HugKum編集部

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