栗原心平さんが「子どもを子ども扱いしない」レシピ本を出版した理由は?小学生が料理で成功体験を重ねられる『今日はまかせて! はじめてのおうちごはん』の魅力

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テレビや雑誌などで活躍する料理家・栗原心平さんの『今日はまかせて! はじめてのおうちごはん』は、小学生から挑戦できる家庭料理のレシピ本。子どもと丁寧に向き合い、料理の楽しさを教えてくれる素敵な本ですのでご紹介します。

子ども扱いせず、丁寧に向き合ってくれるレシピ本

はじめてのおうちごはんの表紙

栗原心平さんの『今日はまかせて! はじめてのおうちごはん』は小学生から作れる家庭料理のレシピ本。ハンバーグやパスタなど、子どもが好きなメニューがたっぷり42品掲載されており、難易度別にレベルが3段階に分かれています。

子ども向けのレシピと言うと、混ぜるだけで作れるものや、レンジで加熱するなどやさしいものが多くありますが、こちらは一段階上のレベル。包丁の扱い方や基本的な野菜の切り方、調味料の種類など、料理に必要な基礎がしっかり網羅されており、大人でもためになる内容。その中から、筆者が特におすすめしたい魅力を3つご紹介します!

魅力1|全ての工程に写真があるから迷子にならない

まず嬉しいなと思ったのは、全ての工程を写真で説明してくれるところ。「パン粉と牛乳を混ぜてふやかす」「フライパンのアクを拭き取る」など、大人にとっては当たり前の作業も、初めて料理をする子どもは、どの道具を使って、どんな風に行えばよいか分からないもの。この本は、全ての工程を写真で見せてくれるので、子どももイメージが湧きやすく迷子にならず進められそうです。

基本のハンバーグのレシピ
注意したいポイントも写真付きで分かりやすい!

ポイント2|火加減がアイコン表示で分かりやすい

2つ目のポイントは、火加減をアイコンで説明してくれているところ。これ、すごく分かりやすくないですか?

例えばハンバーグのレシピでは、肉だねをフライパンに並べるタイミングは中火、蓋をしたら弱火、などの微妙な火加減がアイコンで一目瞭然! 大人向けのレシピ本も、このアイコンを採用して欲しいくらいです…!

火加減がアイコンで分かる
火加減がアイコンで一目瞭然

ポイント3|材料や用意するモノがひとめでわかる

3つ目は、材料や道具が写真で紹介されているところ。最近、筆者の小学生の息子も料理に興味を持ちだしたのですが、料理をしながら「ママ、ボウル出して! 」「フライ返しはどこ?」となることが多くあります。こちらの本は、材料とともに必要な道具も書かれているので、料理を始める前にきちんと用意しておくことができます。

材料と道具が一目でわかる
材料も写真で紹介し、分量が分かりやすい工夫も

材料も文字だけではなく写真がついているので「卵は1個、玉ねぎは半分必要」と視覚的にも理解できるのが親切! ご自身も小学生のパパであり、子ども向けの料理教室を主宰している心平さんならではの心遣いだなぁと感じます。

栗原心平さんにお話しを聞きました!

『今日はまかせて! はじめてのおうちごはん』の著者である栗原心平さんに、今回のレシピ本についてや、子どもが料理に取り組むことついて、お話をお聞きしました。

栗原心平さん
※写真は「株式会社 ゆとりの空間」提供

 手順を踏めば、子どもも色々な料理ができる!

―今回のレシピ本は、子ども向けでありながら、混ぜるだけやチンするだけ、とは違い、基礎からしっかりレクチャーする印象がありました。
そのようなコンセプトにした理由はありますか?

栗原さん:子どもも、しっかり手順を踏めば大人と同じように料理を作ることができます。今回のレシピではそれを伝えたかったので、簡易的にしすぎず、しっかりと工程が理解できるようなものを作りました。

―子どもの頃から料理に親しんでおくと良い理由はありますか?

栗原さん:料理=食べること」と捉えれば、「生き抜く力が身につく」と言えるのではないでしょうか。食べるのは毎日のことですからね。料理ができて損することは何一つありません
やり遂げれば達成感がありますし、食べた人から「ありがとう」と感謝の言葉をかけられるかもしれない。そういう意味では自己肯定感に大きく作用すると思っています。

子どもには子どもの考える順序がある。否定せずに教えてあげて

―心平さんは、子ども向けの料理教室 ごちそうさまクッキングスクールを主宰していますが、指導の中でどんなことを感じますか?

栗原さん:クッキングスクールの生徒たちは、前向きに達成感を感じながら料理を作ってくれていると感じます。大人じゃなきゃできない、なんてことは一切なく、小学校低学年でも高学年でも、しっかりと手順を踏んで進めれば、大人と同じような成功体験ができるんですよね。子どもたちは本当に、無限の可能性を秘めているんだなぁと心から思います。

―以前の取材で、心平さんは子どもの頃「休みの日は早起きして、朝ごはんの支度をしながら両親が起きるのを待っていた」というエピソードを教えてくださいました。小学生の息子さんは料理をすることはありますか?

栗原さん:息子は気まぐれなので日常的に料理をするということはないのですが、自分の昼ごはんや、友達が来るときなどに「料理を教えて欲しい」と言うので、そのときは一緒に料理をしています。
危ない事を危ないと理解せずに料理に臨むので、逐一説明しながら作業してもらってますが、ちょっとうるさい父親かな?と思っています(笑)

―心配だと、ついついあれこれ言ってしまいますよね。子どもが料理にチャレンジするとき、親御さんがサポートで気を付けたいことや、心がけたいポイントを教えてください。

栗原さん:親御さんには親御さんの料理の順序があると思いますが、お子さんにはお子さんの考える順序があります。こどもは失敗から多くを学びますので、まずは否定せずに、肯定してから教えてあげるようにしてください。

子どもが料理を作ってくれる日も夢じゃない!

子どもの頃から日常的に料理をしていた心平さん。子どもがごはんを作って待っていてくれるなんて夢のまた夢…、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、心平さんのレシピ本で少しずつ料理を身に付けていけば、現実になる日も近いかもしれません。

是非、お子さんと一緒に読んでみてはいかがでしょうか?

はじめてのおうちごはん

著/栗原心平  小学館1,650円(税込)

テレビや雑誌などで活躍する料理家・栗原心平さんが教える、小学生から挑戦できる家庭料理のレシピ本です。
子どもが大好きなメニューを中心に、定番の家庭料理を42レシピ掲載しています。人気のハンバーグはソースのバリエーションを5種類紹介。難易度別にレベルを3段階に分けているので、自分のレベルにあった料理を選べます。

記事監修

栗原心平さん
栗原心平|料理家
(株)ゆとりの空間 代表取締役社長。会社の経営に携わる一方、幼い頃から得意だった料理の腕を活かし、料理番組『男子ごはん』(テレビ東京系列)にレギュラー出演する他、料理家としてテレビや雑誌など様々な媒体で活躍中。
公式YouTube「栗原心平ごちそうさまチャンネル」や、小中学生を対象としたアーカイブ動画視聴型オンライン料理教室「ごちそうさまクッキングスクール」を運営。
著書に『栗原心平のこべんとう』(山と溪谷社)、料理が初めての男性でも、お子さんと一緒に楽しんで挑戦できるレシピ本『栗原心平の とっておき「パパごはん」』(講談社)他、著書多数。一児の父。
※写真は「株式会社 ゆとりの空間」提供

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文・構成/HugKum編集部

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