埼玉銘菓とは
東京の都心からアクセスしやすく、農業が盛んな埼玉。草加せんべいや川越のスイーツなど、多くの銘菓があります。この記事では、埼玉銘菓について「定番」「せんべい」「川越スイーツ」の3カテゴリにわけて紹介します。
定番はこれ!│埼玉銘菓【基本編】
埼玉銘菓の定番をまずはチェックしましょう。
五家宝
もち米をついてから薄くのばし、細かく砕いて煎り、あられ状にしたものを円筒状にして、きなこをまぶしたのが「五家宝」です。現在も、熟練した職人の腕や勘に頼りながら作られています。
銘菓ポイント
草加煎餅せんべい、川越の芋スイーツとあわせて三大埼玉銘菓といわれるのが「五家宝」です。地域に根付く食文化を「100年フード」として表彰する文化庁の取り組みで認定されています。
「五家宝」
お茶請けにも、子どものおやつにもピッタリ。素朴でなつかしさも感じられるお菓子です。
十万石まんじゅう
埼玉で有名な和菓子に「十万石まんじゅう」があります。埼玉県行田市の菓子メーカー「十万石ふくさや」が作っています。
銘菓ポイント
1952年の「十万石ふくさや」の創業と同時に生まれたお菓子です。江戸時代に行田市にあった忍藩の石高が10万石だったことから、この名前がつけられました。
「十万石まんじゅう」
山芋入りのふっくらした生地で、北海道十勝産小豆でつくった餡を包んでいます。上品な味わいをぜひどうぞ。
彩果の宝石
果物のフレッシュな果汁とジューシーな果肉を厳選し、ゼリーにしたのが「彩果の宝石」。カラフルでかわいらしい見た目の、心躍るようなお菓子です。
銘菓ポイント
「彩果の宝石」は、日本全国の百貨店などで販売されています。製造しているのは埼玉に本社を置くトミゼンフーヅで、埼玉銘菓のひとつとしてもよく知られています。
「彩果の宝石」
日本や世界各国で育った果物が、歯切れの良い、絶妙な食感のゼリーになりました。あんず・パイン・バナナ・グレープフルーツ・ぶどうなど、15種類の味の詰め合わせです。
さやま茶らんぐ
狭山茶を使用したラングドシャ。緑色のパッケージから開けると、中も薄緑色のお菓子が出てきます。一口食べるごとに、茶葉の風味が広がります。
銘菓ポイント
狭山茶とは、埼玉県狭山市などを中心に栽培されているお茶です。「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」などといわれる、深い味わいが自慢です。
「狭山茶寮ぷれみあむ さやま茶らんぐ」
狭山茶を使っているため香り高く、程よい甘さで、茶葉の風味を感じる生地&チョコです。
白鷺宝
「白鷺宝」は、埼玉にある和菓子店「浦和花見」を代表する一品です。しらさぎの卵をイメージしており、黄身餡を一度焼き上げてからミルクチョコレートでコーティングしています。
銘菓ポイント
「浦和花見」は大正元年創業の歴史あるお店です。同店の二代目が、野田の鷺山の水辺にたたずむしらさぎの美しい姿に魅せられて生まれたのがこのお菓子。「また来年もこの地で出会えるように」という思いが込められています。
「菓匠花見 白鷺宝」
機械に任せるのではなく、人の経験や勘を頼りに最適なタイミングで作られる黄身餡は絶妙なおいしさ。材料がシンプルだからこそ、丁寧に行われる工程が仕上がりに表れています。
草加せんべいも!│埼玉銘菓【せんべい編】
埼玉銘菓といったら、草加せんべいの存在を無視するわけにはいきません。こちらでは、埼玉のおすすめせんべいをピックアップしました。
草加せんべい
全国各地で作られている草加せんべいですが、本場埼玉の草加で作られたものは「草加せんべい」のマークが付いています。
銘菓ポイント
草加は日光街道の宿場町として栄えた場所。旅人が休憩をとる茶屋で、せんべいを売られたのが草加せんべいのはじまりといわれています。「いけだ屋」は、そんな草加せんべいを販売する店のなかでも老舗として知られている存在です。
「いけだ屋 草加せんべい お徳用」
職人が一枚一枚焼き上げる草加せんべい。醤油、ごま、海苔巻き、抹茶、唐辛子など、バラエティ豊かな味わいをセットにしています。
黒胡椒せん
「黒胡椒せん」は、草加せんべいの伝統を受け継ぐうすやき煎餅にスパイシーな黒胡椒をトッピングした一品です。黒胡椒のピリッとした味がアクセントになり、癖になるお菓子です。
銘菓ポイント
黒胡椒せんのブームの火付け役となったのが、埼玉県深谷にある「煎遊」です。大正13年に創業した老舗の店で、黒胡椒せん発祥の店といわれています。
「黒胡椒せん」
せんべいの生地には、新潟県産コシヒカリと秋田県産あきたこまちだけを使用。生地をじっくり熟成させる熟成乾燥製製法を採用しています。
ねぎみそ煎餅久助
深谷産の太くて甘い生ねぎを使い、特選のみそだれにつけこみ、からっと仕上げたせんべいです。
銘菓ポイント
深谷生ねぎの甘味と味噌だれの味がたまらない「ねぎみそ煎餅」。埼玉深谷産のねぎを使った煎餅は、埼玉銘菓のひとつです。
「ねぎみそ煎餅久助 お徳用」
「ねぎみそ煎餅」は1枚ずつ個包装されていますが、こちらは割れたり欠けたりした煎餅の詰め合わせ。お得に埼玉のせんべいを楽しめます。
げんこつ
「げんこつ」は名前からもわかるように、ゴツゴツとした堅いおかきです。歯ごたえ満点だから、バリバリと音を鳴らしながら楽しんで食べられます。
銘菓ポイント
埼玉銘菓のせんべいはたくさんありますが、こんな堅いおかきもぜひ食べてみてください。
「堅焼き げんこつ」
あられの中心部はあえて芯を残すように焼かれていて、それがおいしさの秘密となっています。醤油の香ばしさと、米の甘みを堪能できます。
彩の国だるませんべい
縁起物のだるまにあやかり、開運を願って焼かれているせんべいです。パッケージにも色とりどりのだるまが描かれていて、ご利益がありそうですね。
銘菓ポイント
埼玉に1984年に創業した七越製菓が手掛けるせんべいです。選び抜いた国内産のもち米を丹念につき、成型した生地を約20日間かけて陰干しする昔ながらの製法で丁寧に作っています。
「七越製菓 彩の国だるませんべい」
醤油、黒胡麻、七味唐辛子、のり、ザラメ、ねぎみその6つの味が入っています。
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さつまいもを使ったお菓子が目白押し│埼玉銘菓【川越スイーツ編】
城下町として栄えた埼玉県川越は「小江戸」と呼ばれており、江戸情緒を残す場所として知られています。さつまいもの栽培が盛んに行われていたことから、さつまいもを使ったスイーツがたくさんあります。
にこ田の極生ぷりん
川越スイーツのなかでも新しい注目株ともいえるのが、この「にこ田の極生ぷりん」。川越に店を構えるプリン専門店が作る一品です。
銘菓ポイント
川越の井上養鶏場スーパーエッグと、埼玉県産の牛乳「うしのちち」を使用。埼玉の食材をふんだんに使ったスイーツです。
「にこ田の極生ぷりん」
スイート、ビター、チョコレートの3つの味のセット。絹のような口どけのプリンをぜひ味わってみてください。
いも恋
つぶあんとさつまいもの輪切りを、もち粉の生地で包んだ「いも恋」。さつまいものおいしさや甘みをそのままダイレクトに味わえるお菓子です。
銘菓ポイント
さつまいもを大胆にもそのまま包んでいるところがポイントです。さつまいもとつぶあんを一緒に生地で包むのは、人による丁寧な手作業でなければできないのだとか。子どもから年配の方まで、幅広く愛されているお菓子です。
「いも恋」
外側の生地は、山芋ともち粉でできていてもちもちです。さつまいも、つぶあん、生地の3つが重なり、絶妙なおいしさが生まれます。
福蔵
北海道十勝平野で作られた小豆を100%使用し、ふっくらと丹念に炊き込んだ自家製小倉あんを、最中で包んだお菓子です。最中は、新潟県産または宮城県産のこがね餅を芳ばしく焼き上げて作っています。
銘菓ポイント
川越にある「くらづくり本舗」が作る和菓子です。材料にも製法にもこだわって丁寧に作られています。小江戸観光協会の「川越セレクション」に認定されました。
「くらづくり最中 福蔵」
発売から40年以上がたち、年間350万個も売れているという人気の銘菓です。
川越の菓音
川越芋ペーストを練りこんだフィナンシェ生地に、あんこ風味のミルククリームをサンドした一品です。
銘菓ポイント
さつまいも風味のフィナンシェは、ほっこりするようなやさしい甘さがあります。さつまいもと洋風スイーツが出合って、和洋折衷のおいしさが生まれました。
「川越の菓音」
しっとり&やさしい食感で、贅沢な気分になれるスイーツ。さつまいも好き、あんこ好き、クリーム好きにもおすすめできるお菓子です。
川越芋チョコスイーツサンドパイ
川越名産のさつまいもでできた、芋風味のチョコを使ったパイです。
銘菓ポイント
さつまいものやさしい甘さが程よく、食べるたびにサクサクとした食感が心地いいお菓子です。
「川越芋チョコスイーツサンドパイ」
スティック状になっているから、子どもでも片手でつまんで食べやすそう。香ばしく焼きあげられた見た目も食欲をそそります。
名物・銘菓がいっぱいの埼玉
草加せんべいをはじめ、川越スイーツ、狭山茶を使ったスイーツなど、埼玉にはたくさんの銘菓があります。都心から近くてすぐにアクセスしやすい場所でありながら、おいしいグルメもいっぱい。埼玉に出かけたときは、ぜひこれらの銘菓もあわせてチェックしてみてくださいね。
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文・構成/HugKum編集部