目次
岐阜銘菓とは
岐阜には「五平餅」や「登り鮎」といった岐阜を代表する銘菓や、名産の栗や柿を使ったお菓子やスイーツなどがたくさんあります。この記事では、お土産としても喜ばれる、岐阜を代表する銘菓をご紹介していきます。
郷土菓子から、県民に長く愛されるお菓子まで│岐阜銘菓【定番編】
まずは、定番のお菓子から。岐阜土産の代表的な銘菓を5つご紹介します。
五平餅
「五平餅」は、岐阜、長野、愛知で食べられている郷土料理。串につぶしたうるち米をまきつけ、たれをつけて焼いたものです。
銘菓ポイント
恵那市にある古屋産業の「五平餅」は、くるみ・ごま・落花生で作った「特製くるみたれ」を使っているのが特徴です。焼く程に香ばしい味と香りが広がります。
「五平餅」
もちっとしたうるち米に、郷愁をそそる昔懐かしい味わいのたれが絶品です。
とちの実せんべい
打保屋の「とちの実せんべい」は、独特の香ばしさとほのかな甘みがたまらないおせんべいです。
銘菓ポイント
明治23年創業の打保屋は、飛騨高山の老舗駄菓子店。この打保屋の代表菓子のひとつが「とちの実せんべい」です。自然の恵みである栃の実を生地に練り込み、栃の実がもつ独特の香ばしさとやさしい甘さが感じられます。
「とちの実せんべい」
ザラメ糖の歯ごたえと、噛めば噛むほど香ばしい栃の実の香ばしい味わいが口いっぱいに広がります。
カステーラ
カステラといえば長崎を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、岐阜にも有名なカステラがあります。それが、松浦軒本店の「カステーラ」です。
銘菓ポイント
江戸時代中期の寛政8年に創業した「松浦軒本店」。こちらのカステーラは、江戸時代に長崎より伝わったポルトガル伝来のカステーラの製法を守り続けて作られています。材料は砂糖、卵、小麦粉、はちみつのみ。これは江戸時代の材料と同じなのだそうです。
「カステーラ」
甘い香りにふわふわとした食感。やさしい甘みのカステーラです。
金蝶園饅頭
岐阜県を代表する銘菓「金蝶園饅頭」は、皮に酒種を使ったお饅頭です。
銘菓ポイント
餡には北海道産の高級小豆を用い、大垣の良質な水を大量に使ってアク抜きをしています。また、餡が透けるほど薄い皮の薄さも特徴です。
「金蝶園饅頭」
あっさりとした甘味と、ほんのりと酒の香りが魅力のお饅頭です。
味噌松風
「味噌松風」は一見カステーラ風ですが、白味噌の風味がほんのり香る和菓子です。
銘菓ポイント
「味噌松風」は、岐阜で最も古いお菓子のひとつで、江戸時代にはすでに存在していたといわれています。享保5年創業の老舗「漢隣堂 長崎屋本店」の味噌松風は、夏目漱石の『虞美人草』の一節にも登場する岐阜の銘菓です。
「味噌松風」
味噌の香りともっちりした食感があとを引く美味しさです。
柿・栗を使ったお菓子いろいろ│岐阜銘菓【名産品を味わうお菓子編】
岐阜は、柿や栗の名産地。ここでは、柿、栗使ったお菓子やスイーツをチェックしてみましょう。
柿羊羹 ひとひら
岐阜県特産「堂上蜂屋柿」を使った柿羊羹を、食べやすくスライスしたのが「柿羊羹 ひとひら」です。
銘菓ポイント
柿羊羹の原料である「堂上蜂屋柿」は、岐阜県原産の渋柿では最高品質の干柿。美しい飴色の果肉と、とろけるような食感、自然の甘みが特徴です。「柿羊羹 ひとひら」には、この「堂上蜂屋柿」が使われています。
「柿羊羹 ひとひら」
自然な果実味が感じられる柿羊羹です。
栗きんとん羽二重もち
「栗きんとん羽二重もち」は、その名の通り、栗きんとんを羽二重もちで包んだお菓子です。
銘菓ポイント
「栗きんとん羽二重もち」は、栗きんとんと羽二重もちを一緒に楽しめるのが魅力。また、栗きんとんがたっぷり入っているから、どこを切っても栗きんとんを楽しめます。
「栗きんとん羽二重もち」
栗は国産、羽二重もちには新潟県産もち米を使用。もちもち、ほくほくの食感がうれしいお菓子です。
干し柿と栗きんとん 木守柿
「干し柿と栗きんとん 木守柿」は、南信州特産の市田柿で中津川栗きんとんを包み込んだ和菓子です。
銘菓ポイント
「干し柿と栗きんとん 木守柿」の特徴は、干し柿と栗きんとんの岐阜の名産品を一度に味わえること。栗きんとんのホクホクした食感と干し柿の自然な甘さや食感が、絶妙なおいしさを作りだします。
「干し柿と栗きんとん 木守柿」
これを食べたら、干し柿や栗きんとんの単体では物足りなく感じてしまうかも。岐阜の特産品の柿と栗のマリアージュを召し上がれ。
中津川栗きんとん
「中津川栗きんとん」は、栗と砂糖だけを使ってつくられる和菓子です。
銘菓ポイント
中津川は「栗きんとん」発祥の地。お正月で食べる栗きんとんとは異なり、栗と砂糖だけを使って茶巾で絞ったものが、岐阜の「栗きんとん」です。中津川や恵那では栗きんとんを扱う菓子店がたくさんあり、「中津川栗きんとん」としてブランド化しています。
「中津川栗きんとん」
栗本来のおいしさ、上品な甘さが感じられる和菓子です。
渋川入栗きんとんロール
中津川市にある「新杵堂」は、栗を中心としたお菓子づくりをしている菓子店。同店にある栗の洋菓子のなかでも人気のひとつが、この「渋川入栗きんとんロール」です。
銘菓ポイント
「渋川入栗きんとんロール」は、棒状にした栗きんとんと甘さひかえめのクリームを、ロール生地で巻き上げた洋菓子です。このロール生地には、豪快に渋皮栗がちりばめられていて、栗をとことん味わえます。
「渋川入栗きんとんロール」
栗のおいしさと、しっとりふわふわなめらかな食感を楽しめるケーキです。
キュートな形やパッケージにときめく!│岐阜銘菓【かわいいお菓子編】
岐阜には、かわいい形のお菓子や、パッケージがキュートなスイーツがあります。ここでは人気の品を5つ紹介します。
YES! SENBEI CAN
1859年から続く老舗煎餅店「田中屋せんべい総本家」。こちらの「YES!SENBEICAN」は、お店の看板商品である「みそ入大垣せんべい」「落花せんべい」「玉子せんべい」などが同時に味わえるお菓子缶です。
銘菓ポイント
「田中屋せんべい総本家」の看板商品である「みそ入大垣せんべい」は、甘みのあるまろやかな特製糀味噌を使った逸品。みそ入せんべいの特徴である表面のつやは、焼く前の型に幾枚もの薄い油の層を作る「つや付け」と呼ばれる熟練の技によって生まれるのだそう。また卵を使っていないことから、堅い独特の歯ごたえも特徴です。
「田中屋せんべい総本家 YES! SENBEI CAN」
かわいらしい缶を開けると、みそ入大垣せんべい、落花せんべい、ビンズせんべい、玉子せんべい、さんしょ煎餅、素焼き煎餅が入っています。「田中屋せんべい総本家」のいろいろなおせんべいを味わえます。
からすみ
「からすみ」と聞くと、ボラの卵巣の塩漬けを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし岐阜で「からすみ」といえば、米粉を練り上げ蒸したお菓子のことをいいます。
銘菓ポイント
「からすみ」は、中津川市で雛の節句にお供えにしていた和菓子です。名前の由来には、子宝の象徴として縁起のいいからすみに似せて作った、縁起のいい富士山の形に似せて作ったなど、いくつかの説があります。
「からすみ」
縁起のいい富士山の形に、もちもちとした食感の「からすみ」。お土産としてはもちろん、定番菓子としても人気があります。
登り鮎
「登り鮎」は、岐阜を代表する銘菓です。求肥をカステラ生地で包んだお菓子で、長良川の清流に遊ぶ若鮎を型取っています。
銘菓ポイント
岐阜や京都には、「鮎菓子」というお菓子があります。これは求肥を焼き皮で巻いた和菓子がはじまりといわれており、地域やお店によって「登り鮎」「若鮎」「稚鮎」など呼び名が異なります。明治四十一年創業の御菓子司「玉井屋本舗」の「登り鮎」は、スラリとしたフォルムにきりっとした表情が特徴的。岐阜では鮎菓子の元祖といわれています。
「登り鮎」
ふわりとやわらかなカステラと、もっちりとした求肥がマッチ。上品な甘さで飽きのこない味わいです。
今日のさるぼぼ
飛騨地方で昔から作られている民芸品人形「さるぼぼ」。そのさるぼぼがプリントされたショコラクッキーが「今日のさるぼぼ」です。
銘菓ポイント
「さるぼぼ」は、「猿」の音読みである「えん」から家庭運、縁結びなどの意味があります。また「災いが去る(猿)」という意味もあって、縁起がいいものとされています。そんなさるぼぼが描かれたお菓子なら、運気アップできそうですね。
「今日のさるぼぼ」
点線に沿ってパキパキ割れるようになっているのもポイント。楽しみながら食べられます。
起き上がり最中
だるまの形をした最中です。最中のなかには、小倉あんと大粒の栗がまるまる一個入っています。
銘菓ポイント
「起き上り最中」は、「誰がどんなときに受け取っても笑顔になれるように」という願いから、縁起の良いだるまさんの形になったのだそう。材料も厳選し、小豆は北海道産を、最中には国産もち米が使われています。
「起き上がり最中」
最中のサイズは約6cm。あんこがぎっしりつまっているので意外とボリュームたっぷりです。口に入れたときにじゅわっととろける最中の食感がたまりません。
岐阜のお菓子を味わおう!
岐阜には、特産品の柿や鮎を使ったお菓子から、かわいらしい形のスイーツまで、さまざまなものがあります。岐阜にでかけた際にはお土産に買ってみたり、お取り寄せしたりして楽しんでみてはいかがでしょうか。
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文・構成/HugKum編集部