食材を工夫するだけで記憶力や読解力がアップ! 毎日の献立に取り入れやすい簡単レシピを紹介【管理栄養士監修】

いよいよ新学期ですね。やっと受験から解放されてホッとされている方も多いのではないでしょうか。学校がはじまっても「勉強しなさい~!」を口ぐせにせず、お子さんのやる気を促す環境づくりが大切です。普段の献立に脳の栄養をサポートする食材をさり気なく忍ばせて、食事からパフォーマンスを上げていきましょう。

脳を活性化させる食材「2選」

青魚に含まれるDHA(Docosahexaenoic Acid 略=ドコサヘキサエン酸)は、頭を良くすると聞いたことはありませんか?

DHAはオメガ3系脂肪酸の1種です。私たちの脳や目の網膜などに含まれ、特に「脳の情報伝達機能」をサポートすることで注目されていて、読解力が増すなど、世界的に研究が進められています。また、人間にとって欠かせない「必須脂肪酸」としても知られていますが、体内ではほとんど作ることができないため食品で補う必要があります。

DHAと同じく、脳を活性化させる身近な食品には味噌も忘れてはいけません。お味噌には「大豆レシチン」といって、脳の神経細胞や神経伝達物質の原料となる栄養素が豊富に含まれています。

無理なく「青魚」を食べるコツ

特に青魚にはDHAが多く含まれているため積極的に食べさせたい食材です。

調理をするうえで水煮のサバ缶などは手軽ですが、臭みが苦手なお子様も多いもの。そんな時は、カレー粉などスパイスを上手に活用することで食べやすくなります。

ここでは、サバ缶を使った炊込みご飯をご紹介。缶詰とミニトマト、まいたけなど包丁いらずで作れる簡単なレシピにしました。脳の栄養源である炭水化物(ご飯)と青魚を一緒に摂取することで、脳をさらに働きやすくする効果が期待できます。

サバ缶で包丁不要! カレー味の炊込みご飯

材料/作りやすい分量(ご飯3合分)

  • 白米…3合分
  • サバの水煮缶…1個
  • ミニトマト…12個
  • まいたけ…1/2パック(約50g)
  • カレー粉…大さじ1
  • 顆粒ブイヨン(コンソメ可)…大さじ1 ※メーカーによって塩分濃度が異なるため調整してください
  • バター(好みで)…適宜
食材はたったの3つ。すべて包丁いらずなのでラクちんです!
食材はたったの3つ。すべて包丁いらずなのでラクちんです!

作り方

1.米は研いで30分以上浸水しておく。トマトはヘタをとり、まいたけは食べやすい大きさに手でちぎる。サバの水煮は汁ごと加えて、米3合分を炊く時の水加減に調整する。

2.顆粒ブイヨンとカレー粉を加えて軽く混ぜ合わせて炊く。(炊飯器は通常どおりの炊飯で。※鍋の場合は、約12分ほど弱火で炊き、15分くらい蒸らす)。

鍋で炊いた時の蒸し上がり後
鍋で炊いた時の蒸し上がり後

3.バターを入れる場合は、まだ熱いうちに加えてさっくり混ぜる

器に盛りつけて召し上がれ♪ 溶けるチーズを散らしても美味しいです。

お子さんと「味噌玉」を作りませんか

味噌は日本が誇る発酵食品の代表です。昔から、「味噌汁は一杯、三里(約12キロメートル)の力」ということわざがあるほど。味噌汁を一杯飲むだけで、疲れずに長距離を歩けるという意味です。和食の定番にも味噌汁は欠かせないですよね。

とはいえ、朝から味噌汁をつくるのは面倒という方におすすめなのが「味噌玉」です。いつもの味噌にかつお節を加え、好みの具材を混ぜ合わせておくだけで出汁とり不要!お湯を注げば熱々の味噌汁を即席で食べることができます。

あると便利な食材バリエ

味噌玉をより手軽に作るためのおすすめ加工品がこちら。乾燥野菜は野菜を一から切る手間も省けて便利ですので、お近くの店頭で探してみてくださいね。

今回、使用した「乾燥野菜」です。スーパーでは、乾燥した野菜の種類が増えました。

ほかに、カラフルな「手まり麩」は味噌玉を華やかに仕上げてくれますよ。

 材料(作りやすい分量/8個分)

  • 好みの味噌…大さじ8
  • かつお節…小さじ4
  • 乾燥カットわかめ…大さじ2
  • 乾燥野菜(大根の葉、キャベツ、ごぼうなど ※好みの野菜で)…各大さじ1
  • 手まり麩(あれば)…適宜

作り方

1.材料を用意する。

2.味噌にそれぞれ具を加えて混ぜ合わせる。

3.②を8等分にし、手の平にラップを敷いて丸める。

味噌玉1個に対し、お湯200mlを注いで混ぜれば「即席みそ汁」の完成です。

ぷかぷか浮かぶ「手まり麩」に、子どもたちも喜ぶこと間違いナシ!

味噌玉は冷凍庫に入れても凍りませんので保存しておくと便利です。

(※冷蔵庫の冷凍室で1か月くらい保存可)

サバ缶の炊き込みご飯と味噌汁をあわせてみて

いかがでしたか? 見た目にも可愛い味噌玉は、お子さまとの食育タイムにも最適です。

たとえば味噌玉を作り置きしておけば、献立もラクちん。包丁不要のサバ缶の炊込みご飯と組み合わせるだけで栄養バランスも満点です。ぜひ、試してみてくださいね。

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記事監修

川越光笑(かわごえあきえ)|管理栄養士・たべごとライター
出版社で編集を経験後、独立。食を通した環境問題、農業などに関心が高くフリー編集者兼ライターとして活動中。著者本に日本の食文化を守るべく企画した「おにぎり」(グラフィック社)がある。NHKやラジオ番組J-Waveロハスモーニングなど多数のメディアに出演し、全国のおにぎり文化を語る。両親を病気で亡くしたことをきっかけに、“人は、食べるもので体がつくられている”ということを改めて実感。食の大切さに目覚め、管理栄養士を目指すべく大学へ進学。2023年春、国家試験に合格し、管理栄養士となる。

参考資料:厚生労働省eJIM

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