「スシテック」ってどんなイベント?
「テック」という響きから、ITや工業技術的なイベントなのに寿司とどう関係してるの?と思わず首を傾げてしまう名前の「スシテック・SusHi Tech」。実は、「 Sustainable High City Tech Tokyo」の略で、寿司にかけて「スシテック」。「持続可能な新しい都市をみんなで考えて発信していく」というのがテーマのイベントです。
4つのジャンルと4つの会場
シンボルプロムナード公園 5月12日(日)~5月26日(日)
海の森エリア 5月12日(日)~5月21日(火)
「スシテック」を効率よくまわるには?
見ることや体験することだけではなく、食を楽しむことができるのが「スシテック」。会場も広く、子連れだと一日ではまわりきれないきれないかもしれないので、二回に分けて、会場別に興味のあるイベントを絞るのが効率よく周るポイント。徒歩で移動できない会場では、周遊バスも出ているので、移動の不便はありません。
一回目は、5月12日から開催されていて、徒歩で移動できる「日本科学未来館」と「シンボルプロムナード公園」へ行き、その後、「シンボルプロムナード公園」から出ている周遊バスで「海の森エリア」に行くのがオススメ。
そして、二回目は、5月17日以降にオープンする「有明アリーナ」に行けば、ほぼ全てのプログラムを体験することができます。
まずは日本未来科学館へ!
特に、未就学児から小中学生のお子さんにオススメな会場は、「日本未来科学館」。「みらいのどうぐ」、「みらいのあそび」、「みらいのしょく」の3ゾーンに分かれていて東京の暮らしを変える多様な発明に出会えます。「鉄腕アトム」の手塚治虫のお馴染みのキャラクターがサポートしてくれるので、小さなお子さんも楽しむことができます。
憧れの乗れるロボットが実現!
「みらいのどうぐ」ゾーンで、まず注目なのが搭乗して操縦体験ができる乗用ロボット。簡単な操作で、両腕を動かしたり、ペダル操作で移動したりできます。日付限定となりますが、実際に乗り込み操作することができて、SF映画のようにロボットパイロットの気分を味わえます。
ロボットを遠隔操作できる!
アニメに登場するような、全長2.5メートルの勇者ロボット「ファイバリオン」。専用のグローブを装着することで、まるで自分の手のような感覚で、離れた場所にいるロボットの手を動かすことができます。将来的には、勇者のような姿から自動車の形に変形できるようになることを目指しているとのこと。操縦体験が出来る日程は過ぎてしまいましたが、操縦席に座って記念撮影が可能です。
夢見た未来がもうすぐ!空飛ぶクルマ
実用化に向けて開発が進む「空飛ぶクルマ」の展示もありました。VRを装着して、実際に空を飛んでいるような体験ができます。災害や物流、渋滞などの問題解決にも役立つ未来のモビリティの可能性を学べます。5/25-26は、空飛ぶクルマの装置が前後に移動し、より臨場感のあるVR体験が可能。それ以外は椅子に座ってVR体験するのみ。(VR体験は7歳未満は不可)
ドローンデリバリー
「みらいのあそび」ゾーンでは実際にドローンの操縦体験ができます。島を目指して荷物をとどけるゲームを通して、ドローンを動かす楽しさや難しさを体感。操作も子どもでもできるシンプルなもので、機体も思っていた以上に安定していますが、的確に運ぶには熟練したスキルも必要だと感じました。ドローンが物流の未来にどう関わっていくのかを学ぶことができる貴重な機会になります。
3D未来カメラ
最先端のカメラで全身をスキャンして、自分の3Dモデルを作ることができます。「スシテック」のオリジナルの仮想空間で、自分のアバターを動かしてロボットと一緒に記念撮影し、来場の思い出を未来の方法で残すことができます。こちらは大人が体験しても面白いので親子で楽しむことができます。
おばけレストラン
「みらいのしょく」ゾーンでは、プロジェクトマッピングを利用した「おばけレストラン」で新しい食について学ぶことができます。身近な食材が「ばけて」別の食べものに大変身!環境への影響や食物アレルギーに対応できる代替肉などについて知ることができます。まるで、テーマパークの様な楽しさで、無料とは思えない充実したプログラムです。
陸で魚が採れる?!
「日本科学未来館」の次は、そのまま徒歩圏内で行ける「シンボルプロムナード公園」へ。江戸から続く伝統と未来の東京を比較しながら、「食べる」「遊ぶ」「乗る」「買う」を体験できる会場です。人にも環境にもやさしいメニューや江戸の伝統の味が集結する「「Z品グルメガーデン」では、室内の水槽で養殖されたアトランティックサーモンを使った墨田区の本格和食割烹「割烹 船生」の握り寿司セットを頂きました。
「陸上養殖アトランティックサーモン」は 高い濾過能力により水の再利用率を高め、排泄物や食べ残しによる環境負荷を最小限に抑えた、環境にも優しいサステナブルな食材。国内初となる陸上の水槽内で卵から成魚まで育ったアトランティックサーモンは今秋誕生する予定だそうです。
持続可能な食の可能性を学びつつ、美味しいサーモンを楽しむことができます。お寿司が苦手でもサーモンは大好きというお子さんも多いと思うのでぜひ立ち寄ってみてくださいね。
持続可能な未来の食
次は、「シンボルプロムナード公園」から周遊バスで「海の森エリア」まで移動しました。大人気のギャグマンガのキャラクター「ロボコ」も迎えてくれました!(©宮崎周平/集英社・僕とロボコ製作委員会)
「海の森エリア」では先行プロジェクトとして「次世代モビリティ」、「最先端再生可能エネルギー」、「環境改善・資源循環」の3つのテーマで東京が目指す「未来のまち」の実現に関わる最先端テクノロジーの実装を行っています。また、「日本科学未来館」で体験した「みらいのしょく」を実際に「海の森エリア」のフードブースでも味わうことができます。
ロボコのテック☆ハンバーガー
「日本科学未来館」の「おばけレストラン」で学んだサステナブルな次世代食材などを実際に食べることができるバーガーショップです。メニューには、先進気鋭の若手シェフ・森枝幹氏が監修するハンバーガーやサラダなどがあります。
今、注目のエンドウ豆と大豆のタンパク質を合わせたヴィーガンバーガーを頂きました。殆どお肉と変わらない美味しさで、柔らかいので、小さなお子さんにはむしろ食べやすいかもしれません。展示で学んでから、実際に食べることで「持続可能な食」について実感できるので、ランチ休憩も兼ねてぜひ、立ち寄ってみてくださいね。
ロボコのサステナ☆バーベキュー
代替ミートなどの食材を水素や電気等のエネルギーを使用したグリラーで調理した串焼き料理も試食しました。こちらも代替肉とは思えないジューシーで、まるでお肉!の様な美味しさと食感が味わえるバーベキューです。食材だけではなく、調理の仕方でもでもサステナブルに貢献できるということが学ぶことができます。野外のブースなので、晴れた日は、海を眺めながらバーベキューは最高ですよ!
総合プロデューサーの佐藤氏の描く未来
今回の取材では、ショーケースプログラム総合プロデューサーの佐藤勇介氏も同行して、直接プログラムについてお話を聞くことができました。
「ハイテク技術は複雑で難しいという印象があり、一般の人には伝えづらい分野だと思います。なので、展示だけではなく、体験してもらうということにこだわりました」と「スシテック」について佐藤氏は話してくれました。
「子どもたちが、どうして動いているのだろう?と考え、テクノロジーに興味を持ってくれれば嬉しいです。」と佐藤氏。
そして、エンターテイメント性を前面に出し、「楽しい!」と来場者に感じてもらえることを第一に考えたと佐藤氏は話してくれました。「持続可能な未来」という真面目なトピックでありながらも、堅苦しさはなく、未就学児から大人まで幅広い世代で楽しむことのできるプログラムであると実感しました。
託児所あり!子連れにも優しいスシテック
全会場にベビーカー置き場があり、有明アリーナには託児サービス(事前申し込み制)があり、とてもファミリーに優しいイベントです。フードも充実しているので、未来のテクノロジーに興味がある方だけではなく、食べ歩きが好きな方にもオススメです。
その他、未来の乗り物もいろいろ体験したので、次回、レポートしたいと思いますのでお楽しみに!宇宙エレベーターの体験は「有明アリーナ」で5月17日からできますので、ぜひ、子どもも大人もたくさんの学びのある「スシテック」に遊びに来てくださいね。
Sustainable High City Tech Tokyo
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文・取材・Rina Ota