フィンランド基本情報
まずは、フィンランドの正式な国名や首都、場所などといった基本情報を確認しましょう。
国名
正式な国名は、「フィンランド共和国」といいます。
首都
首都は、ヘルシンキです。
場所
フィンランドはヨーロッパ北東部に位置します。隣接する国には、北側にノルウェー、西側にスウェーデンがあります。
日本との時差
日本とフィンランドとの時差は6時間で、日本のほうが6時間進んでいます。たとえば日本が午前6時だとすると、フィンランドは午前0時となります。
面積
フィンランドの面積は、33.8万平方キロメートルです。これは日本の9割ほどの面積となります。
エリア

フィンランドは、大きく4つのエリアに分かれています。
●首都エリア
フィンランド南部に位置する首都エリアは、首都ヘルシンキ(ウーシマー県)とその周辺を取り囲むバルト海沿岸の諸都市で形成されています。世界遺産の「スオメンリンナの要塞」や歴史的建造物、人気のマーケットなどがあります。
●湖水エリア
湖水エリアは、フィンランドの南東に位置します。ヨーロッパ最大の湖水地帯で、湖と森を堪能できます。
●沿海部・多島海域エリア
沿海部・多島海域エリアは、フィンランド南西に位置します。灯台や歴史的建造物、国立公園、ムーミンワールドなどがあります。
●ラップランドエリア
フィンランドの北部にあるラップランドエリア。白夜やオーロラといった現象が見られ、サンタクロースの出身地としても有名なエリアです。
人口
フィンランドの人口は、約555万人(IMF/2022年)です。これは兵庫県の人口(534.6万人)よりもやや多い数となります。

言語・公用語
フィンランドで使われている言語はフィンランド語、スウェーデン語です。
通貨
フィンランドの通貨単位はユーロです。日本円にすると、1ユーロは160.85円です(2024年8月28日現在)。
宗教
フィンランドの人々が信仰する宗教は、キリスト教(福音ルーテル派、正教会)となっています。
歴史概略
1世紀頃 フィンランド人が定住する。
11世紀~12世紀 キリスト教が伝来、東西キリスト教で争いあう。
1323年 スウェーデン・ロシア間の国境画定。フィンランドは、スウェーデンの一部となる。
1809年 スウェーデンがフィンランドをロシアへ割譲する。
1917年 ロシアから独立。フィンランド共和国が成立する。

天気・気候
フィンランドは亜寒帯気候に属し、夏は比較的暖かく、冬は厳しい寒さになるのが特徴です。
フィンランドの首都・ヘルシンキと日本の首都・東京をくらべると、フィンランドのほうが平均気温が低く、降水量が少ない傾向にあります。
フィンランドの治安・住みやすさ

フィンランドの治安や住みやすさを解説していきましょう。
治安は安定している
フィンランドの治安は安定しています。しかし人口比で見ると日本よりも犯罪発生率が高いため、訪れる際には注意が必要です。
住みやすさは良好
フィンランドは日本人にとって住みやすい国のひとつです。比較的安全であり、交通機関も時間どおりに運行されています。また地下鉄やバスもきれいで、有料トイレも清潔にされています。そのほか水道水が飲めるのも、フィンランドの住みやすさのポイントといえるでしょう。
フィンランドの見どころ・観光
フィンランドには世界遺産がたくさんあります。観光スポットとしても魅力的な世界遺産をご紹介しましょう。
ラウマ旧市街
フィンランドの西岸にあるラウマは、フィンランド最古の木造建築が残る町として知られ、世界遺産にも登録されています。

北欧伝統技術による木造建築物は一軒ずつ色やデザインが異なり、中世ヨーロッパらしい美しい街並みをつくり出しているのが魅力です。
ペタヤヴェシの古い教会
「ペタヤヴェシの古い教会」は、フィンランド中西部にある教会です。1763〜1765年の間に地元の大工たちの手で造られました。

特徴は、周辺の松の木を使って造られた木造の教会であることです。内部にはカンナ削りの木肌や、木材が使われたランプの装飾も見ることができます。
スオメンリンナの要塞
首都ヘルシンキ市内にある「スオメンリンナの要塞」は、1748年に建造された6つの島の上にある海防要塞です。スウェーデンがロシアの侵攻を防ぐために、40年の歳月をかけて築かれました。

特徴的なのは、要塞が星型であること。これは当時攻撃の主力だった大砲への備えと、攻め寄せる敵軍に対して防御するときに死角ができないようにするためだそうです。
島内には歴史的資料が展示された博物館や教会、おもちゃ博物館もあり、だれもが楽しめる観光スポットとなっています。
シュトルーヴェの測地弧
「シュトルーヴェの測地弧」とは、ノルウェーにある世界最北の町・ハンメルフェストから、ウクライナの南端にある町・スタラ・ネクラシウカまでを南北一直線に結ぶ、258か所に及ぶ三角測量地点のことです。

天文学者であるフリードリヒ・ゲオルク・ヴィルヘルム・シュトルーヴェが、1816年から1855年にかけて設定しました。
その長さは約2820キロメートルで10ヵ国にまたがり、フィンランド国内には6つの測量地点があります。
このシュトルーヴェの測地弧は、地球の形状と大きさを正確に測る上で多大な貢献をし、2005年に世界文化遺産に登録されました。
フィンランドの特徴・有名なもの
観光スポット以外の、フィンランドで特徴的なものや有名なものを紹介していきましょう。
サンタクロースの出身地
サンタクロースの出身地は、フィンランドのラップランド東部にあるコルヴァトゥントゥリ(「耳の山」)といわれています。

同じくラップランド地方のロヴァニエミにはサンタクロース村があり、一年中いつでもサンタクロースに会うことができます。また村にはサンタクロース・ポストオフィス、クリスマスグッズのお店などがあり、一年中クリスマス気分を味わえます。
オーロラ
フィンランド北部では、8月末から4月の間にオーロラを観測できます。
オーロラの観測条件は、暗いこと、天気がよいことです。また北へ行けば行くほどオーロラを見られる確率がアップするため、フィンランド北部にあるラップランド地方はベストな場所といえるでしょう。

ラップランド地方のなかでも、サーリセルカという街はオーロラ観測地のメッカともいわれています。ここではベッドに寝ながらオーロラを見られるリゾートホテルや、ガイドツアーも模様されています。自然がつくりだす美しい光のカーテンに、きっと感動することでしょう。
サウナ
フィンランドには約300万のサウナがあるといわれ、一家に1つはサウナがあるほどのサウナ大国です。

フィンランドのサウナの特徴は、温度が低く湿度が高いことです。そのためじっくり体をあたためながら、心と体をリラックスさせられます。
フィンランドの人たちは、サウナを健康目的で利用することはもちろん、コミュニケーションの場としても使うのだそうです。
ムーミン
「フィンランド」と聞いて多くの人がイメージするのは「ムーミン」でしょう。ムーミンの作者であるトーベ・マリカ・ヤンソンは、フィンランドのヘルシンキ生まれ。そのためフィンランドには、ムーミンに会える観光スポットがたくさんあります。
カイロ島にある「ムーミンワールド」では、ムーミンハウスやイベント・ショーで、ムーミンの世界に浸れます。タンペレにある「ムーミン美術館」は、ムーミンの物語をキャラクターの視点で楽しめるスポットです。
そのほかヘルシンキには、ムーミンショップやムーミンカフェもあります。フィンランドは、ムーミンファンにはたまらない国といえそうです。
世界遺産やサウナ・サンタが魅力的な国「フィンランド」
フィンランドは、美しい自然や世界遺産、独自の文化で訪れる人々を魅了します。北極圏でのオーロラ観測や、家族や友人と楽しむサウナ文化は、フィンランドならではの体験です。さらにサンタクロースの故郷としてのロマンチックな一面や、ムーミンの世界に浸れるスポットもあり、幅広い世代に愛されています。
治安がよく過ごしやすいフィンランドは、遠い日本の私たちを魅了してやみません。
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文・構成/HugKum編集部