【4歳おすすめ絵本】読み聞かせ黄金期! 昔話や写真絵本を読書アドバイザーが厳選

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4歳になると、本の主人公と自分自信を重ねて、想像を膨らませながら絵本を楽しむことができるようになります。文字が少しずつ読めるようになってくる子もいるかもしれません。
そんな4歳の男の子、女の子におすすすめの絵本とは? 読書アドバイザーとして、子どもの読書環境を整える活動をしている絵本のプロ、児玉ひろ美さんに教えてもらいました。

4歳は【読み聞かせの黄金期】

まずおすすめの絵本は昔話!

自分の気持ちだけでなく、友だちの気持ちや身近な大人の気持ちなど、まわりの人の感情を理解することができるようになってくる4歳。「○○したら悲しいかな?」「○○してうれしいだろうな」と、想像力も豊かになるので、見たことや聞いたことのないお話も、自分で想像を膨らませながら、楽しむこともできるようになるんです。

良質なロングセラーに出合わせてあげて

だから「むかしむかし…」で始まる昔話を楽しめるようになるのが、まさに4歳のこの時期。大人も体験したことがない不思議な世界を、絵と文章で楽しむことができるようになります。昔話をはじめ、ロングセラー絵本の多くは対象年齢が「読んであげるなら4歳から」となっています。

あらゆるジャンル、あらゆる表現の本が理解できるようになる4歳児は、まさに読み聞かせの黄金期。良質なロングセラー作品も多くありますので、積極的にたくさんの作品に出会わせてあげてください。

【頭がよくなる】4歳向け絵本選びのポイントは、子どもの興味・関心に応えること

知らない世界への興味を広げることが知育に

4歳は、想像力が豊かになると同時に、さまざまなことに興味を抱き始め、「なんで?」「どうして?」と、わからないことを知ろうとする意欲も旺盛に。世界がグンと広がるときですから、国内外の昔話はもちろん、何かをめざして冒険をするお話などもぴったりです。絵本の世界に入り込み、さまざまな感情を味わいながら楽しむことができます。
知らない世界や出会ったことのない世界への興味・関心を広げるには、絵で見て想像しながら楽しめる科学絵本もおすすめですよ。「海の底にいる生物」「宇宙の話」など、日常では見ることのできない未知の世界に気軽に飛び立てるのは、絵本ならではの醍醐味です。

子どもの力を育てる4歳向け絵本読み聞かせのコツ

まずは、余計な言葉を挟まずに読み進めましょう

4歳ごろになると、お話を追う力がついてきます。パパやママが読み聞かせをするときは、子どもたちがお話を追えるよう、よけいな言葉を挟まずにお話を進めましょう。演じたり、声色を使ったりせず、ゆっくりと絵を見る時間をとりながら、文章をはっきりと読みます。
冒険ものなど、ストーリー展開が醍醐味の作品は、読み方にメリハリをつけることで、さらに子どもたちのワクワクが高まります。パパやママ自身が慣れてきたら、お話の展開に合わせ、ページをめくるタイミングや言葉の読み方に緩急をつけてもいいでしょう。

お話途中に「なぜ?」と尋ねてきたら、 子どもの話を追う力を途切れさせず、あとできちんと回答を

知りたい気持ちが旺盛で、お話の途中でも「なぜ?」「どうして?」と、読み手に尋ねてくることがあるでしょう。そこで流れを切ってしまうと、集中力が途切れてストーリーを追えなくなってしまう子どももいます。尋ねてくるときには「あとでね」と目を合わせて応えるだけにし、お話を進めましょう。読み終えてから「あとで」を実行することで、子どもはちゃんと納得し、次からも安心してお話を聞くことができるようになります。

4歳の子どもに絵本を「自分で読む」習慣をつけさせたいなら、手の届くところに本棚を

パパやママに絵本の読み聞かせしてもらった後に「さっきのあの絵はなんだったのかな?」と、絵本を自分自身の目でもう一度見返して確かめたい子どもも出てくることでしょう。だから、読み聞かせた絵本の置き場所を決め、好きなときに見られるようにしておくことが大事です。子どもたちが自ら絵本を手に取る、こんなチャンスをつくってあげられるのもパパやママだからこそ。

4歳の男の子向けおすすめ絵本

『みんなうんち』

五味太郎/作 福音館書店


生き物の「うんち」を比べて見せる科学絵本。それぞれの「うんち」の特徴や排せつをする際の動物の習性が、きちんと描かれています。男の子はこのタイトルを聞いただけで、大騒ぎするかもしれませんが、決してちゃかしたりおもしろおかしくせずに、ざわつきが収まるのを十分に待ってから表紙をめくりましょう。子どもが自分自身で考え、理解する時間をたっぷりととりながら、余計な言葉を挟まずに丁寧に読むことが大切です。

ママパパの口コミ

「3歳頃からどんな子にもくる『うんち』ブームに真面目に答えてくれる絵本!男の子だけでなく、2歳の妹も大好きです。おもしろいだけでなく、うんちのかたちは色々で、食べているから出る、と言う概念を学べるところも好き。」(神奈川県・4歳男の子のママ)

『おすしの さかな』

川澄健/監修 ひさかたチャイルド


マグロを釣り上げることからお寿司になるまでの写真絵本。バランスよく写真と文章で解説されています。

『おちばのしたを のぞいてみたら…』

皆越ようせい/作 ポプラ社


落ち葉が土壌生物に食べられ、カビや細菌によって分解されて土になるまで。その一端を見せてくれます。

ママパパの口コミ

「虫好きな息子が図書館で見つけて来た絵本は、今いちばんのお気に入り。小さな生き物が落ち葉の下にもいると知って、たまに落ち葉や土を持って帰ってしまうのが少し困りますが…笑」(千葉県・4歳男の子のママ)

『ぼく、だんごむし』

得田之久/作 福音館書店


まるで、ダンゴムシが自己紹介をするように生態を紹介していく絵本。読んであげれば4歳から楽しめます。

ママパパの口コミ

「興味深く聞いていた」(40代・群馬県・子ども2人)

『カブトムシがいきる森』

筒井 学/作 小学館


実際に「ぐんま昆虫の森」で撮影したカブトムシの貴重な写真絵本。生命力に満ちた力強さに圧倒されます。

ママパパの口コミ

「子供は興味深そうに絵本に食いついていた。」(40代・神奈川県・子ども4人)

4歳の女の子向けおすすめ絵本

『さくら』

長谷川摂子/作 福音館書店

桜の一年を追った美しい絵本。静かで実写的な絵と、詩情豊かな言葉に子どもも魅了され、聞き入ります。

『まゆとおに』

富安陽子/作 福音館書店

元気な女の子が主人公。少し長めのお話も、まったく気にならない楽しさです。鬼のお話なので、男の子も好きだと思います。

ママパパの口コミ

「思ったよりも子どもは興味を示していた。」(30代・岡山県・子ども3人)

『みかんのひみつ』

岩間史朗/作 ひさかたチャイルド

身近な果物ミカンの写真絵本。ページを繰るごとに、子どもたちの体が好奇心で前のめりになってきます。

ママパパの口コミ

「娘は写真絵本が好きなようで、この絵本もビジュアルにひかれて購入。身近にあるミカンが題材なので、絵本を片手にみかんをむきむき…。食べ物も学びになるんだなって、親も勉強になりました。」(岩手県・4歳女の子のママ)

『しろいかみのサーカス』

たにうち つねお/作 福音館書店


1ページずつゆっくり見せてから、文を読みます。紙がこんなに強いなんて! すぐ試してみたくなります。

『おばあちゃんに おみやげを』

イフェオマ・オニェフル/作 偕成社


1から10までの数を追いながら、主人公エメカの気持ちにそって、アフリカの道具や習慣を楽しめます。

4歳の子どもに絵本をプレゼントするなら、昔話や観察・鑑賞絵本を

子供の誕生日に絵本をプレゼントしたいパパやママ。孫に、友人の子供にプレゼントをしたいというときも…。ぜひ子供の年齢に合った絵本を贈ってあげてください。絵本が子供の心を豊かにしてくれることでしょう!

 

出典:『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』/児玉ひろ美

教えてくれたのは

児玉ひろ美|JPIC読書アドバイザー・台東区立中央図書館司書

JPIC読書アドバイザー 台東区立中央図書館非常勤司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活躍。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。


※本記事は保育者向けに書かれた本を、パパやママ向けに再構成しました。

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再構成/HugKum編集部、イラスト/小泉直子

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