子供向け知育アプリの選び方は?年齢別の人気無料知育アプリや米小児学会の意見も

スマートフォン(以下スマホ)を育児に活用する人が増えている現在、子ども向けの質の高い知育アプリが次々と登場しています。

数ある子ども向けアプリの中でも、特に人気の知育アプリをまとめてみました。外遊びやおもちゃ遊びとのバランスを考え、利用する時間も親が管理すれば、知育アプリにもメリットがあります。「せっかくならいいアプリを」と考える方は、ぜひチェックしてみてください!

知育アプリはいつから遊べる?

ベネッセホールディングス(岡山市)が行った「第2回 乳幼児の親子のメディア活用調査」を見ると、子育て中の親の9割がスマホを持ち、子どもにほとんど毎日見させている家庭の割合も、年々増えています。

さすがに乳児にスマホは早いと考える人は多く、内閣府の「低年齢層の子供のインターネット利用環境実態調査」を見ても、0歳でインターネット接続機器を利用している(させている)子どもの割合は、わずか3.1%。しかし、1歳になると11.6%に上がります。10人に1人の1歳児がスマホなどを使い始めています。

スマホを見せれば子どもが泣き止む、集中して家事をこなさなければいけない時間があるなど、子守り代わりでスマホを与える保護者も存在するはず。せっかくなら、子どもの成長に役立つような知育アプリを与えてあげたいですよね。では、子どもの育ちに役立つ知育アプリは、どのように選べばいいのでしょうか?

知育アプリの選び方

知育アプリは、年齢別におすすめのアプリがあります。選ぶときの注意点も異なルため、ここからは年齢別に選ぶ際の注意点やポイントをみていきましょう。

赤ちゃんなど乳児向けの知育アプリ(無料)の選び方

赤ちゃん・乳幼児向けの知育アプリの注意点

米国の小児学会(American Academy of Pediatrics)からは、スマホを含めたデジタルメディアの利用について、見解が示されています。その中で、18カ月にならない子どもには、できるだけデジタルメディアの使用を避けた方がいいとされています。乳児や1歳児でも1歳半を過ぎるまでは、できるだけスマホを与えない方向で頑張った方がいいようです。

1歳半を過ぎて、どうしてもスマホの力に頼りたい場合は、以下の米国小児学会のアドバイスを参考にしてみましょう。

<Parents of children 18 to 24 months of age who want to introduce digital media should choose high-quality programming, and watch it with their children to help them understand what they’re seeing.>(米国小児学会の公式ホームページより引用)

「18~24カ月の子どもを持つ親がデジタルメディアを与えたいと場合は、クオリティの高いプログラムを選び、子どもと一緒に楽しんで、子どもが自分で何を見ているのか分かるように助けてあげるべき」

仮にスマホで知育アプリを使う場合でも、見せっぱなしではなく、子どもと一緒に知育アプリを楽しむことを推奨しています。家事をこなしながら、子どもにはスマホに集中してもらいたいと思う状況もあると思います。そんな時は、おんぶをしたり、隣に寝かせたりして、一緒に見える位置にスマホを置き、子どもが何を見ているのかを把握して、声をかけながら一緒に見ている状況を作ることをおすすめします。

また、米国の小児学会の言葉の中には、「クオリティが高い内容」とあります。この場合のクオリティの高さとは何を意味するのでしょうか。

参考になる情報としては、2015年に知育アプリのダウンロード数が1億を超えた世界的知育アプリのブランド、スウェーデンに本社を置くToca Bocaの公式見解が役立つはずです。同社が考えるクオリティの高い知育アプリの定義とは、

  • アプリ内で課金がない
  • 広告がない
  • 専門家の監修が入っている
  • 制作の過程で、子どもの意見が入っている

といった点が挙げられるといいます。実際にToca Bocaの場合は、1500人以上の子どもたちが試作段階で参加しており、市販化される前に、子どもが本当に楽しめるのか確かめられているといいます。

「広告の有無などをいちいち調べるのは、面倒くさい」と思うかもしれません。しかし、GoogleのアプリをGoogle Playで購入する場合、同じ無料でも、広告が入るのか、アプリ内課金が入るのか、きちんと表示が出るようになっています。

たとえば、Google Playの0~5歳向け、6~8歳向け、どちらの世代にも人気の知育アプリ『パンケーキタワー® 』子供向け無料ゲームの場合、「広告を含む」という文字が、アプリの紹介ページで分かりやすく示されています。

ただ、1歳が対象年齢になったゲームはほとんどありません。1歳児であっても、やはり知育アプリは早すぎるのかもしれません。

2~5歳向けの知育アプリ(無料)の選び方

2〜5歳の知育アプリとの付き合い方

次は2~5歳の幼児向け知育アプリについて考えてみます。先ほど紹介した米国小児学会では、2~5歳について以下のような注意点を発表しています。

<For children ages 2 to 5 years, limit screen use to 1 hour per day of high-quality programs. Parents should co-view media with children to help them understand what they are seeing and apply it to the world around them.>(米国小児学会の公式ホームページより引用)

「2~5歳の子どもについては、1日につき1時間に、高品質のプログラム利用を制限し、親は子どもと一緒にメディアを見ながら、子どもが自分で何を見ているのか理解できる、および身の回りの世界と自分が見ているアプリを関連付けられるように助けてあげるべき」

1日1時間と具体的な時間が出ています。忙しい家事の合間で子守り代わりにスマホを与えているとなると、1時間、2時間などは簡単に経過してしまうはずです。すでにスマホが子どもの中で大きくなってしまっている家庭では、なかなか現実的な時間目標ではないかもしれません。しかし、1日で長くても1時間と大人が管理し、可能な限り親も子どもと一緒に知育アプリを楽しむ工夫をしましょう。

知育アプリを選ぶときの注意点

幼児向けの人気の知育アプリを選ぶ場面では、先ほど引用した米国小児学会のコメントを、もう一度確認しましょう。

  • アプリ内で課金がない
  • 広告がない
  • 専門家の監修が入っている
  • 制作の過程で、子どもの意見が入っている

例えばGoogle Playの0~5歳向け知育アプリの人気ランキングトップ10で、広告もなくアプリ内課金もない知育アプリは、『レゴ® ジュニア Create & Cruise』『ワオっち!ランド』『パズル&テイルズ』です。対象年齢も全て2~5歳向けの子どもたちに向けなので、安心して使うことができます。

小学生向けの知育アプリ(無料)の選び方

小学生の知育アプリとの付き合い方

小学生向けの知育アプリについてはどうでしょうか。小学生の場合は、知育アプリというよりも、ゲーム感覚の強い知育ゲームアプリを選ぶと考えられます。米国小児学会では、6歳以上の子どもたちを持つ親に対して、次のような発言をしています。

<For children ages 6 and older, place consistent limits on the time spent using media, and the types of media, and make sure media does not take the place of adequate sleep, physical activity and other behaviors essential to health.>

「6歳以上の子どもたちについては、引き続きメディアを使う時間および使うメディアの種類について制限を加え、メディアが十分な睡眠、身体活動および健康にとって大切な活動をさまたげないように注意するべき」

小学生になると、それこそ制限を加えなければ、際限なく知育ゲームアプリにのめり込む心配があります。その意味で米国小児学会も、メディアから完全に離れる時間と場所を作り、知育アプリを楽しむ際の家庭内ルールと知育アプリに潜む危険性について、継続して子どもに伝える努力をすべきだと主張しています。

小学生向けの知育ゲームアプリ(無料)の注意点

小学生向けの知育ゲームアプリについては、高品質であるというだけでなく、スマホを利用する時間と環境の制限が重要になってきます。日本の文部科学省からは、家庭内のスマホに関する話し合いで役立つルールがこちらです。

  • お互い(親と子)に納得できるように話し合う
  • 子どもが現実的に守れるルールにする
  • ルールは具体的にする
  • 子どもがルールを守れなかった場合のルールも決めておく
  • 子どもの成長、生活の変化とともに、細かくルールを見直していく

スマホの知育ゲームアプリを使ってもいい場所と時間をきっちりと制限して、スマホ以外の世界にも目を向けられるように働きかけていきたいですね。

2〜5歳の乳幼児が無料で遊べる人気の知育アプリ

まずは、乳幼児に人気の知育アプリをチェックしてみましょう。Google Playで人気の0~5歳向けの人気の知育アプリから3つ紹介します。

『レゴ® ジュニア Create & Cruise』(LEGO System A/S)

レゴ®ジュニア Create & Cruiseは、想像力をはたらかせて思い思いのレゴの車やミニフィギュアをバーチャルで組み立てられるアプリです。対象年齢は4〜7歳。読み書きの力は必要なく、簡単な操作で、フィギアと車の組み合わせを変えたり、コインを集めると更に遊びの選択肢が広がる仕組み。実際のレゴの組み立てに役立つヒントもたくさんつまっています。

キャラクターの顔・髪型・服も自分の思い通りに組み立てられる

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『ワオっち!ランド』(WAO CORPORATION)

「ワオっち!」シリーズは、親子で遊べる知育ゲームがなんと26個も入ったアプリです。数やひらがな、迷路やパズルなどが、楽しくゲーム感覚で学べるのがおすすめの理由です。月替わりの「謎解きワオっち」やクリアすればするほど集まるコレクション要素など、子どもの楽しい学び体験が長く続く工夫もいっぱい。

26の知育ゲームが無料で楽しめて子どもを飽きさせない!

ダウンロードはこちら

『パズル&テイルズ』(KidsStar Inc.)

『パズル&テイルズ』は有名な教育パズルゲーム「TETRIS(テトリス)」の開発者が作った「Mino 7」を幼児向けに改良した、パズルと絵本(物語)を組み合わせたまったく新しい形の無料知育ゲームアプリです。全4話+特別話で、パズルのステージ数はなんと全部で51ステージ!すべて無料で遊ベて、全ステージをクリアした後も、繰り返し何度でも遊べます。

絵本とゲームが合体したパズル遊びアプリ

ダウンロードはこちら

小学生が無料で遊べる人気の知育アプリ

次は小学生向けに作られた知育アプリの中でも特に人気のアプリを3つ紹介します。

『パンケーキタワー®』(O!TOUCH)

かわいいパンケーキ、これをいくつ積めるか挑戦するゲームアプリです。パンケーキを高く積むためにいろいろな工夫をする過程で、子供たちの思考力、創造性を育てます。大人も楽しめるゲームなので、家族みんなで遊べます。

バランスをどうとるか工夫するのが面白い!

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    『Think Think!: Puzzle for kids』(株式会社花まるラボ)

    シンクシンク(Think!Think!)は、1日10分で楽しみながら思考センスが身につけられる子供用知育アプリ。パズルや迷路など、空間認識・平面図形など思考センスの基礎となる問題80種類15,000題が収録されています。1つのテーマにつき、制限時間は3分。3分の間にどれだけの問題をこなし、かつ正解できるかによって点数が決定します。瞬間的な思考力だけでなく、集中力、判断力などが鍛えられるアプリです。

    子どもを飽きさせない良問でたっぷり遊べます

    ダウンロードはこちら>>googleplay/App Store
    シンクシンク(Think!Think!)
    株式会社花まるラボ

    『算数忍者~たし算ひき算~』(Fantamstick)

      『算数忍者』は、リリース当初から月間1,500万問題以上が解かれている人気シリーズ。このアプリならゲーム感覚でたくさんの問題を解けるという声も。 見習い忍者、数丸(かずまる)と数葉(かずは)になって出題される問題にテンポよく挑んでいるうちに暗算が得意になります。数字がわかる子どもなら、誰でも遊び学べるアプリです。

      計算を間違ったときは数えて確認するフォローがあるのも◎

      ダウンロードはこちら

       

      文/坂本正敬 構成/HugKum編集部 写真/繁延あづさ

       

      [参考]

      第2回 乳幼児の親子のメディア活用調査 – ベネッセホールディングス

      低年齢層の子供のインターネット利用環境実態調査 – 内閣府

      American Academy of Pediatrics Announces New Recommendations for Children’s Media Use

      Toca Boca Celebrates 100 Million Downloads – Toca Boca

      話し合っていますか? 家庭のルール – 文部科学省

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