ラオス基本情報
まずはラオスの正式な国名や首都、場所などといった基本情報を解説します。
国名
正式な国名は「ラオス人民民主共和国」といいます。
首都
首都は、ビエンチャンです。
場所
ラオスは、東南アジア内陸に位置します。北は中国、東はベトナム、南はカンボジア、南西はタイ、西はミャンマーに接しています。
日本との時差
日本とラオスとの時差は2時間で、日本のほうが2時間進んでいます。日本が午前2時だとすると、ラオスは午前0時となります。
面積
ラオスの面積は、24万平方キロメートルです。これは日本の65%ほどの面積です。
エリア

ラオスはおもに北部、中部、南部に分けられています。
●北部
北部は、少数民族や山岳民族が多く生活するエリアです。また世界遺産に登録されている「ルアンパバーン」「ジャール平原」があります。

●中部
中部は、首都であるビエンチャンがあるエリアです。黄金に輝く寺院「タート ルアン」、ビエンチャン最古の寺院である「ワット・シーサケット」、コンクリート製のさまざまな仏像が並ぶ「ブッダパーク」などがあります。

●南部
南部は、原始的な自然が多く残るエリアです。小高い丘を利用して建てられた広大なお寺「ワット・プー」、コーヒーやカルダモン、バナナの生産で知られる「ボーラベーン高原」などがあります。

人口
ラオスの人口は744.3万人(2022年、ラオス統計局)です。これは愛知県の人口(約746.7万人/2020年)と同じくらいの数となります。
言語・公用語
ラオスで使われている言語はラオス語です。
通貨
ラオスの通貨単位はキープです。日本円にすると、1キープは0.0064円です(2024年9月19日現在)。
宗教
ラオスの人々が信仰しているおもな宗教は仏教です。

歴史
ラオスの国の歴史概略は次のとおりです。
1353年 ランサーン王国として統一。
1899年 フランスのインドシナ連邦に編入される。
1949年 仏連合の枠内での独立をする。
1953年10月 仏・ラオス条約により完全独立する。
1975年12月 「ラオス人民民主共和国」が成立する。
天気・気候
ラオスの気候は熱帯モンスーン気候です。3〜5月が夏季、6〜10月が雨季、11〜2月が乾季となります。夏季には気温が35℃近くまで上がりますが、乾季は過ごしやすい気温となります。
ラオスの都市・ビエンチャンと日本の首都・東京をくらべると、ビエンチャンのほうが最高気温が年間を通じて高く、5〜9月ごろの降水量が多い傾向にあります。
ラオスの治安・住みやすさ

ラオスの治安や住みやすさを解説していきましょう。
治安はよいとはいえない
ラオスの治安はよいとはいえません。外務省の危険情報では、ラオス全土に「レベル1:十分注意してください」「レベル2:不要不急の渡航中止」が発令されています(2024年9月現在)。近年、拳銃を使用した犯罪が増加傾向にあるため注意が必要です。
住みやすさはよいとはいえない
前述したとおり、ラオスの治安はあまりよいとはいえません。また交通事故が多く、医療が進んでいないといった点も懸念されます。よって、住みやすいとはいえないでしょう。
ラオスの見どころ・観光
ラオスにはたくさんの見どころや観光スポットがあります。代表的なものを紹介していきましょう。
ルアンパバーン
「ルアンパバーン」は、ラオス北部にある古都です。かつてここでは、ラオ族による初の統一王朝であるランサーン王国が成立。仏教国・ラオスの礎を築きました。

早朝に行われる僧侶たちの托鉢の姿や、屋根が地面近くにまで迫り出したルアンパバーン様式の寺院「ワット・シェントーン」などが見どころです。
タートルアン

ビエンチャンにある黄金の仏塔が「タート ルアン」です。「大きな仏塔」という意味があり、その名のとおり高さ約45m、外壁の一辺約85m、ラオス最大級であり最高峰の寺院です。塔の内部にブッダの骨が納められています。
クアンシーの滝
「クアンシーの滝」は、ルアンパバーンから約30kmほどメコン川下流に位置する滝です。特徴は、エメラルドグリーンの水が多段階にわたって流れ落ちること。

その風景はラオス随一の美しさを誇るといわれています。滝の下にできる天然プールでは、水遊びを楽しむこともできます。
シーパンドン
ラオス最南端、メコン川に広がる「シーパンドン」。「四千の島」という意味をもち、その名のとおり小さな島がたくさんあります。

アジア最大の水量を誇り、激流の滝でもある「コーンパペンの滝」、絶滅危惧種のカワイルカ、息を飲むほど美しい夕焼けなどが見どころです。
ラオスの特徴・有名なもの
観光スポット以外の、ラオスで特徴的なものや有名なものを紹介していきましょう。
国名の由来
「ラオス」という国名は、国民の過半数を占めるラオ族に由来しています。ラオスの「ス」は複数形を表しており「族」という意味なのだそうです。
国旗の意味
ラオスの国旗は、ラオス愛国戦線(パテト・ラオ)が使用していたものです。1975年の独立時に、国旗として採用されました。

ラオスの国旗の色やデザインには意味があります。赤は革命で流された血と犠牲を、青はメコン川を表し、国の繁栄を象徴しているのだそうです。また白い円は、満月を表現しています。これは共産党政府の下の統一性をシンボライズしています。
水かけ祭り
ラオスのお正月は、1年のうちでもっとも暑さの厳しい4月中旬です。4月14~16日の3日間にわたりお祝いをしますが、このとき行われるのが「水かけ祭り」です。
人々は大音量の音楽にあわせて水をかけ合い、過去の汚れを落とし新年の幸せを祈ります。巨大なバケツやホース、水鉄砲などを使い、さまざま方法で老若男女問わず無礼講ではしゃぎます。
ラオス料理

ラオスの国民食は「ラープ」です。これは豚のひき肉、ハーブ、ライム汁、ナンプラー、煎った米粉を炒めた料理です。香りがよくスパイシーな味わいです。
そのほかのラオス料理には、きしめんのような太い平麺の上に、辛い肉みそと香草がのったあっさりしたスープの麺料理「カオソーイ」、青パパイヤをせん切りにして調味料と合わせ棒で叩いて味をなじませたサラダ「タムマークフン」などもあります。

仏教の国「ラオス」
ラオスは、仏教文化と豊かな自然が調和する国です。古都ルアンパバーンや黄金に輝く仏塔、エメラルドグリーンの「クアンシーの滝」などは代表的な見どころです。また「水かけ祭り」などの独特の文化や、ラープをはじめとするラオス料理も訪れる人々を楽しませるでしょう。
ラオスの魅力をもっと知りたい方は、ぜひ実際にラオスを訪れて直接体感してみてくださいね。
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文・構成/HugKum編集部