岡山の「デミカツ丼」って知ってる? トッピングの「アラスカ」とは? 自宅で手軽に作るレシピも紹介

ごはんの上にサクサクにあげたカツ、濃厚なデミグラスソースをかけた、岡山の「デミカツ丼」。岡山で「カツ丼」といえば、「デミカツ丼」といわれるほど、県民から愛されているご当地グルメです。本記事では、デミカツ丼とはどんな料理なのか、自宅で手軽に作るレシピなどを紹介していきます。

ボリューム満点! 岡山の「デミカツ丼」とは?

「デミカツ丼」は、ご飯の上にキャベツ、揚げたてのカツをのせ、デミグラスソースをかけたもの。岡山県内では30以上もの店舗で提供されていて、岡山で「カツ丼」といえば、「デミカツ丼」といわれるくらいポピュラーな食べ物なんです。

「デミカツ丼」の由来は?

「デミカツ丼」は、いつ・どのように生まれ、人々に食べられるようになったのでしょうか?

「デミカツ丼」が生まれた由来は諸説あるようです。有力な説としては、岡山の料理店『味司 野村』初代店主が、東京のホテルでデミグラスソースと出会い、その美味しさに感動し、「岡山の人たちにも食べてもらいたい」「白いご飯と合わせたい」、という想いからできたのが「デミカツ丼」だったのだとか。

店によってさまざまなデミカツ丼がある

主に岡山市内の店で提供されている「デミカツ丼」ですが、店によってスタイルはさまざま。甘めのデミグラスソースや、さっぱりしたもの、生のキャベツを使う店もあれば、千切りにしたキャベツを茹でるなど、異なる味わいやスタイルが楽しめるのも「デミカツ丼」の魅力です。

「デミカツ丼」のいろどりは「アラスカ」で

カツとデミグラスソースで、茶色っぽくなりがちな「デミカツ丼」。しかし、そのいろどりとして使われているのが、岡山で「アラスカ」といわれるものです。

岡山でいう「アラスカ」とは?

岡山でいう「アラスカ」は、グリーンピースのことなんです。正確には、「アラスカ」はグリーンピースの1種で、一般的なグリーンピースよりも大粒で甘みがあるのが特徴だそうです。

「アラスカ」は、全国的にあまり生産数は多くありませんが、岡山では5月の旬の食材として知られていいます。旬の時期になると、スーパーに「アラスカ」がずらりと並ぶそう。

ちなみに、岡山で「アラスカご飯」は、「豆ご飯」のことをいいます。

自宅で作る簡単「デミカツ丼」

揚げたてのカツにデミグラスソースをかけて食べるボリューム満点の「デミカツ丼」。岡山を訪れたら食べてみたいご当地グルメですが、揃えやすい食材で作れるので、自宅で真似して作ってみるのもありです。

しかし、カツを揚げるとなると、準備も片付けも大変。それにカロリーも気になりますよね。そのようなことから、ついつい揚げ物を敬遠してしまうという方も多いのでは? 本記事では、揚げないカツを使うなど、簡単デミカツ丼の作り方を紹介します。まずは、手軽に作るポイントをチェックしていきましょう。

自宅で手軽に「デミカツ丼」を作るポイント

その1.キャベツは千切りしたものをレンチン

岡山の「デミカツ丼」には、デミグラスソースとよく絡むように、茹でた千切りキャベツがカツの下の敷かれていることが多いようです(キャベツを使わない店舗も)。レンジで加熱することで、茹でる手間を省き、茹でたキャベツのように柔らかくすることができます。

その2.カツは揚げずにオーブンで焼く

揚げ物は片付けも大変で、火から離れられません。しかし、オーブンで焼くことで、後片付けも簡単、且つ、ヘルシーに仕上げることができます。

その3.デミグラスソースは市販のものを使う

あらかじめデミグラスソースを作ってある場合はそれを使うのがいいですが、市販の缶のものや、レトルトになっているものを使うと便利です。

揚げないカツで作る岡山名物「デミカツ丼」の作り方を紹介

では、実際に自宅で作る簡単「デミカツ丼」の材料、作り方を紹介していきます。

材料(2人分)

・ごはん… お茶碗に大盛り2杯
・豚ロース(とんかつ用)… 2枚
・薄力粉… 適量
・溶き卵… 卵1個分
・パン粉… 1カップ
・塩コショウ… 適量
・サラダ油… 小さじ2
・千切りキャベツ… お好みの量
・グリーンピース… 適量

<ソース>

・市販のデミグラスソース… 300g
・ケチャップ… 大さじ1
・ウスターソース… 大さじ1
・赤ワイン… 大さじ2
・顆粒コンソメ… 小さじ2
・砂糖… 小さじ2

下準備

・冷凍のグリーンピースは解凍しておきます。

・豚ロースはキッチンバサミなどで両面の筋切りを行なって、包丁の背などでしっかりと肉を叩いておきます。

・千切りにしたキャベツは、耐熱容器に入れ、600Wの電子レンジで40秒~1分間加熱しておきます。

作り方

1.豚ロースに両面に塩コショウをふり、下味をつけます。

2.フライパンにパン粉を入れ、こんがり焼き色がつくまで、弱火~中火で炒めます。

3.2のパン粉に焼き色がついたら容器に入れて粗熱をとり、サラダ油をかけて軽く混ぜておきます。

4.容器に薄力粉、溶き卵を入れます。

5.豚ロースに薄力粉をつけ、溶き卵にくぐらせ、3のパン粉をまんべんなくつけます。

6.クッキングシートを敷いた天板に豚ロースを並べ、オーブンを230度に予熱します。

7.予熱が完了したら、豚ロースを入れ、15分間加熱していきます。

10.7を焼いている間に、鍋にソースの材料をすべて入れて、軽く煮詰めます。

11.カツが焼けたら、オーブンから取り出し、食べやす大きさにカットします。

12.器にご飯、千切りキャベツ、カツをのせ、デミグラスソースをかけて、最後にグリーンピースをのせたら、簡単「デミカツ丼」の完成です。

油で揚げなくても、カツの衣はサクサクと香ばしく、中の豚肉はしっとりと柔らかく仕上がりました!

岡山でカツ丼といえば「デミカツ丼」!

カツ丼は全国で食べられていますが、岡山でカツ丼といえば、「デミカツ丼」というくらい有名なご当地グルメです。岡山にある、多くの飲食店で提供されていて、それぞれ、店の味があります。お気に入りの「デミカツ丼」を見つけに行くのも楽しそうです。

また、いつものカツ丼にちょっと飽きたな… と思ったら、自宅でデミカツ丼を作ってみるのもおすすめです。子どもも大人も大好きな、カツとデミグラスソースという夢の共演で、大喜び間違いなしのメニューではないでしょうか。

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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)

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