とうもろこしの冷凍|芯まで無駄なく使える!コツをつかんで保存&時短上手に♪

夏の味覚といえば、とうもろこしは代表選手ですよね。ジューシーなとうもろこしにかぶりついた瞬間は、まさに口福そのもの。ただ、旬が短いだけに、傷みやすいのが難点。やはり保存法が大切です。買ってきたらすぐに茹でてしまうのがベストですが、難しい場合は、生のまま丸ごと冷凍してしまうのも手です。

生や加熱もOK!とうもろこしの冷凍保存のやり方

生のまま冷凍する方法

冷凍方法は、簡単です。まず、外側の汚れている葉をはがしてひげ根も取り除きます。次に冷凍用保存袋に空気を抜いて保存するだけ。皮はすべてはがさずに冷凍するのがポイントです。

加熱してから冷凍する方法

火を通してから冷凍する場合は、丸ごと硬めに茹でるのがコツ。茹でた後は、粒状にほぐしてからラップに小分けにし、冷凍用保存袋に入れて冷凍保存すると使いやすく便利です。

とうもろこしの芯は、捨てずに冷凍保存しましょう。例えば、とうもろこしのご飯を炊くときなどに芯をそのまま入れて炊くと出汁がよくでます。

お弁当に入れるとうもろこしは、味付けしてから冷凍♪

お弁当箱のすき間に便利なのが、味付けしたとうもろこしのおかずです。茹でて粒状にしたとうもろこしとソーセージをバター醤油で軽く炒めて味をつけてから冷凍したもの。冷凍可能な小さなシリコン容器などに入れてから冷凍してしまえば、解凍いらず。お弁当箱に入れて自然解凍で美味しく食べられます。

このとうもろこしとソーセージのバター醤油は、チャーハンの具にも便利です。あとは、すりおろしたじゃがいもと一緒に焼いても香ばしくておすすめ。何てことない簡単レシピですが、冷凍しておくと、あと一品ほしい!  という時にも重宝します。

とうもろこしの冷凍保存期間

とうもろこし冷凍の保存期間は、3か月くらいは一般的に美味しく食べられます。冷凍焼けなどが気にならなければ、半年から1年くらいは保存可能です。
これは、筆者の経験談ですが、昔、小料理屋さんで季節外れのとうもろこし料理が出てきたことがあり、明らかに缶詰ではない食感…。気になって店主に保存法を聞いたことがありました。「硬めに茹でて普通に冷凍用保存袋に入れて冷凍しただけです」との回答。コンディションによっては、案外1年くらいは冷凍保存できるということでした。とうもろこし好きには、嬉しい情報ですよね。興味のある方は、ぜひトライしてみてください。

とうもろこしを美味しく解凍するコツ

レンジで解凍する場合

まるごと冷凍したとうもろこしは、皮をむかずに室温で10分ほど置いて自然解凍させてから、電子レンジを使ったほうが加熱時間を短縮できます。

冷凍庫から出して、袋ごと放置。

電子レンジに入れる時は、ぴっちりラップで包むこと。レンジで約5分加熱し、加熱後はしばらく庫内に入れたまま放置しましょう。余熱で蒸らすことで、より甘みをアップする効果があるといわれています。

ぴっちりラップで包み、レンジで解凍へ。余熱で放置もポイント。

 

完全解凍後、ラップを開いたところ。ふっくらとおいしそう。

凍ったまま加熱解凍する方法

とうもろこしは、凍ったまま加熱することで食感をキープすることができます。丸ごと冷凍保存した場合は、たっぷりの湯で茹でましょう。粒状にしてから冷凍保存した場合は、凍ったまま一気に高温で加熱調理したほうが離水せず、びしゃびしゃになりません。茹でてから粒状にして冷凍したとうもろこしは、ザルに移して熱湯をかけるだけで解凍できます。

 

とうもろこしの胚芽部分には、ビタミンBやビタミンE、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどが豊富です。夏に失われがちな栄養素をたくさん含んでいるので、上手に保存して美味しく活用しましょう!

撮影・文/川越光笑(たべごとライター・発酵食スペシャリスト)

冷凍とうもろこし使ってつくるおすすめレシピ

【1】鶏コーン団子の中華風煮もの

生のとうもろこしの食感が楽しく、優しい甘みと中華風とろみあんが食欲をそそります。とうもろこしとパプリカの黄色が元気にさせてくれます。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
鶏ひき肉 200g
とうもろこし(生) 1/2本

【A】
塩 小さじ1/3
片栗粉 大さじ1

黄パプリカ 1個
玉ねぎ 1/2個
キャベツ 6枚

【B】
水 1カップ
鶏ガラスープの素 大さじ1
オイスターソース 小さじ1
しょうゆ 小さじ1

【C】
片栗粉 小さじ2
水 大さじ2

◆作り方

【1】とうもろこしは芯から外し、鶏ひき肉と【A】と合わせ、粘りが出るまで混ぜ、10個の団子に丸める。
【2】パプリカは乱切り、玉ねぎは1cm幅に切る。キャベツは塩ゆでして食べやすく切る。
【3】鍋に【B】とパプリカ、玉ねぎ、【1】を入れ、ふたをして弱めの中火で4~5分煮、混ぜ合わせた【C】を加えてとろみをつける。
【4】器にキャベツを敷き、【3】を盛る。

教えてくれたのは


井澤由美子さん

旬の食材を使い、食べ合わせによる体への相乗効果を大切にしたレシピが人気。食育にも力を注ぐ。一女の母。

『めばえ』2014年9月号

【2】照り焼きカレーチキン

漬け込んだらトースターで焼くだけ。忙しいときに簡単だけど栄養とボリュームたっぷりのカレーチキンは、ママも子供もうれしい一品です。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
鶏もも肉 2枚

【A】
しょうゆ 大さじ1と1/2
トマトケチャップ 大さじ1
カレー粉 小さじ1
はちみつ 大さじ1
酢 大さじ1/2

なす 2個
とうもろこし(ゆで) 1本
赤パプリカ 1/2個
サラダ油 大さじ1

【B】
カレー粉 小さじ1/2
塩 少々
※カレー粉は商品によって辛さが違うので、お好みの分量に調整してください。

◆作り方

【1】鶏もも肉は一口大に切り、【A】をもみ込んで15分~一晩おく。
【2】なすは半月切り、とうもろこしは4cm幅の半月切りにし、パプリカは好みの型で抜く。ボウルに入れてサラダ油と【B】をまぶす。
【3】トースターの天板にクッキングシ ートを敷き、【1】と【2】を並べて15分ほど焼く(焦げそうなときは途中でアルミホイルをかぶせても)。

教えてくれたのは


みないきぬこさん

女子栄養大学を卒業後、料理研究家のアシスタントを経て2007年独立。料理家、フードコーディネーターとして料理雑誌や広告、メニュー開発など、幅広い分野で活躍中。女の子のママ。

『めばえ』2015年7月号

【3】夏野菜のロースト

素材のおいしさを味わうには、シンプルにローストするのが一番。旬の旨みがギュッと詰まった野菜は、食事やおやつ、大人も子供も、食べる手が止まらなくなりますよ。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
枝豆 100g
オクラ 4本
しし唐 6本
とうもろこし 1/2本
かぼちゃ 1/6カット
いんげん 3本
パプリカ 1/2個
にんにく 1個
オリーブオイル 大さじ3
塩 少々

◆作り方

【1】(下準備)枝豆、オクラ、しし唐はそのままよく洗う。とうもろこし輪切りに。かぼちゃは1cm幅に、いんげんは3等分、パプリカは6等分に切る。にんにくは頭を1cm切り落とす。
【2】【1】にオリーブオイル、塩少々をふり、焼く。
オーブン:予熱後、200度で 20~30分。
フライパン:両面を中火~弱中火で 5~10分焼き色がつくまで(あまり触らないのがポイント。フタはしなくてOK)。
オーブントースター:900Wの場合、予熱後、アルミホイルを敷き、約5~15分。
※時間は目安。材料の大きさや調理器具によって、様子を見ながら加減してください。

教えてくれたのは


小山有希さん

料理研究家。元日本料理屋の両親、蕎麦屋の祖父母、元和菓子屋経営の義祖父母を持つ、食業界のサラブレッド。おいしく食べて健康に近づける「医食同源」をモットーとしたレシピに定評がある。1男1女の母。

『めばえ』2016年7月号

【4】冷製コーンカレースープ

定番のコーンスープを生のとうもろこしで。甘さの中のカレー風味が食欲をそそり、おかずとしても成立します。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
とうもろこし 2本
玉ねぎ 1/2個
サラダ油 小さじ1

【A】
カレー粉 小さじ1/2
顆粒スープの素 小さじ1/2
塩 小さじ1/2
水 1カップ

牛乳 1と1/2カップ
※カレー粉は商品によって辛さが違うので、お好みの分量に調整してください。

◆作り方

【1】とうもろこしは包丁で実を削る。玉ねぎは薄切りにする。
【2】鍋にサラダ油を中火で熱し、玉ねぎを炒め、しんなりしたらとうもろこしを加えて炒める。【A】を加えてふたをし、弱めの中火で7分ほど煮る。
【3】牛乳を加えて火を止め、ミキサーなどで撹拌する。粗熱をとって冷蔵庫で30分ほど冷やす。

教えてくれたのは


みないきぬこさん

女子栄養大学を卒業後、料理研究家のアシスタントを経て2007年独立。料理家、フードコーディネーターとして料理雑誌や広告、メニュー開発など、幅広い分野で活躍中。女の子のママ。

『めばえ』2015年7月号

【5】ツナとコーンのおかか炊き込みごはん

身近な材料を組み合わせて炊き込めば、立派な主役級の一品に。

◆材料

(作りやすい分量)
米 2合
塩昆布 5g
とうもろこし(冷凍) 80g
ツナ(油漬け) 1缶(80g)
しょうゆ 小さじ2
塩 少々
かつお節(細かいもの) 適量

◆作り方

【1】とうもろこしは解凍する。ツナは缶汁を軽くきる。
【2】米を洗って炊飯器に入れ、いつも通りに水を加え、塩昆布と【1】、しょうゆを入れて炊く。
【3】炊き上がったら塩で味を調え、器に盛って、かつお節をふる。

教えてくれたのは


ほりえさちこさん

栄養士、フードコーディネ ーター、飾り巻き寿司インストラクター1級。男の子のママ。育児経験を生かした簡単で栄養バランスのとれた料理や、かわいいお弁当レシピが人気。

『ベビーブック』2013年3月号

【6】コーンクリームサンド

卵なしでもカスタードクリームのよう。

◆材料

(8個分)
とうもろこし(粒) 45g

【A】
牛乳 140g
コーンスターチ 15g
グラニュー糖 10g

市販のクッキー 16枚

◆作り方

【1】とうもろこし(生のまま)と【A】をミキサーにかけ、ピューレ状にする。
【2】【1】を鍋に移し、弱火で混ぜながら加熱し、しっかり沸騰させて火から下ろし、バットにあける。冷蔵庫でしっかり冷やす。
【3】クッキーで【2】をはさむ。
*パンなどに塗ってもおいしい。

教えてくれたのは


柿沢安耶さん

世界初の野菜スイーツ専門店『パティスリー ポタジエ』のオーナーパティシエ。野菜などの素材を厳選し、「おいしくて、体にやさしいスイーツ」を提供。食育活動にもいそしむ。
『ベビーブック』2011年9月号

 

構成/HugKum編集部

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