子育てで寝不足を感じているママパパは約8割
赤ちゃんが産まれると生活は激変!なかでも一番大きいのが「睡眠」ではないでしょうか。新生児の育児から子育て中に悩ましい睡眠不足について、HugKumではママパパ120人を対象にリサーチしました。
Q.生活の中で寝不足を感じることはどれくらいありますか?
子育て中のママやパパを対象に、アンケートで寝不足を感じるかどうかを聞いたところ、半数近くがほぼ毎日と回答。またときどき寝不足を感じるという人も合わせると、約80%の人が寝不足を感じているという結果に。
子育てで睡眠不足になる理由
続けて、ママやパパたちを睡眠不足に追い込む原因は何なのか、理由を聞いてみることにしました。
仕事や家事、育児の両立
家事に子育てに仕事……。やっと寝かしつけが終わっても、まだ明日の準備や家事が残っているので、睡眠時間を削って夜半まで残った仕事をしていることも日常茶飯事。
仕事と家庭の両立は想像以上に大変で、子育て中は、ほっと一息つく暇さえない日々ばかりですよね。
「子育てと名もなき家事」(30代・北海道・子ども1人)
子どもの寝かしつけに時間がかかる
本を読んで寝かしつけてあげても、1時間も2時間もお目めがパッチリなんて日も。年齢が上がるにつれて寝る時間もだんだん遅くなってくるので、年の離れた兄弟姉妹がいる家庭では、上の子に合わせて下の子も遅くまで起きていることも。
1日の終盤に迫って親は疲れ果てているものの、子どもより先に寝ることはできないので、寝かしつけに時間がかかるとついイライラしてしまうこともあったり。
「誰か子どもが起きていると自分も起きていないといけないから」(20代・宮城県・子ども4人)
赤ちゃんの細切れ睡眠
新生児は睡眠リズムが大人とは違い、昼夜関係なく短い睡眠を繰り返します。特に生後3ヶ月くらいまでは、3~4時間おきに寝て起きてを繰り返し、その都度ミルクをあげたりやおむつ交換をしてあげたりする必要があります。
そのため、赤ちゃんに合わせた生活スタイルでママパパも細切れ睡眠になりがちに。乳幼児期は夜泣きに悩ませられることも多く、なかなかまとまった時間で熟睡できる日がないですよね。
「一番下の子の授乳のため、眠れていない」(30代・大阪府・子ども3人)
産後は不眠に悩まされることも
昼夜関係なく寝起きする赤ちゃんの慣れないお世話に加え、ママの場合は、産後の疲労とストレスで生活のリズムは乱れがちに。食事も規則正しく食べることができず、自分のことは後回しになりがちです。それだけでなく、出産後の急激なホルモンバランスの変化もあり、マタニティブルーや産後うつなどといった症状がみられることもあり、不眠に悩まされるママは決して少なくありません。出産前まで不眠になったことがなかったのに、産後になって疲れているのに眠れないというというケースも多くみられます。
マタニティブルーは一過性の症状であるのに対して、産後うつは1年近く長期で症状が続く場合も。産後うつは治療が必要なので、一人で悩まずに必ず医師や専門家に相談しましょう。
子育て中の睡眠不足がもたらす影響
では、子育て中の睡眠不足は心身にどのような影響をもたらすのでしょうか。
子育ては体力勝負ともいわれるように心身が健康でなければ子育ても辛く感じてしまいがちです。身体の変化のサインを見逃さないように注意してあげましょう。
倦怠感やストレス・イライラが増加
睡眠不足になると、体の疲れが蓄積し、日中も疲れを感じることが多くなります。少しのことでイライラしたり不安に感じるなど気分が不安定になるだけでなく、集中力の低下や忘れっぽくなるなどといった症状も。
人によって必要な睡眠時間は異なりますが、一般的に、6~7時間以上の睡眠が必要とされています。倦怠感が強い、最近イライラしがちだなと気づいたら、まずはゆっくり体を休める環境を整えましょう。
産後うつの原因にも
睡眠不足は身体に大きな負担となり、まとまった睡眠がとれにくい産後はそれがストレスとなり、心身ともに疲れ切ったあげく、産後うつへと進化してしまう可能性があります。
体は疲れているのに眠れないといった不眠は、産後うつの症状のひとつです。このような症状がある場合は、早めにかかりつけの医師に相談しましょう。
育児ノイローゼが悪化することも
乳幼児期が過ぎても、思い通りにいかない育児に幻滅したりと、子育てはストレスがたまりがち。育児が辛いと思う育児ノイローゼは、睡眠不足も大きく影響しています。
些細なことにイライラして怒鳴ったり泣いたりすることが増えるだけでなく、過食や食欲不振などといった症状が長引き、それが原因で体調を崩してしまう事も。
注意したい身体のサイン
睡眠不足になると自律神経が乱れ、めまいや頭痛・吐き気などといった自律神経失調症の症状がみられることがあります。これらの症状をそのままにしてしまうと、うつ病に進行する可能性もあり、注意が必要。早い段階で十分に睡眠がとれるように対処する必要があり、体調管理をきちんとするように気をつけましょう。
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子育て中の睡眠不足の対処法
子育て中の睡眠不足はどのように解消したらいいのでしょうか。日頃から体をきちんと休ませてあげることを忘れないように対策を立てておきましょう。
こまめな睡眠を心がける
まずは、赤ちゃんが寝ているときに、なるべく一緒に寝るように心がけることから始めてみましょう。
赤ちゃんがやっと寝てくれたから、まだ残っている家事を終わらせてしまおうなんて思わず、疲れているときはきちんと体を休ませてあげることが大切。周りと比べることはせずに、自分ができる範囲内で子育てや家事をこなしていきましょう。
少しでも質のいい睡眠をとれるように
昼夜関係なく寝ている赤ちゃんに合わせた生活をしていると、なかなか質のいい睡眠をとることが難しいものです。しかし、少しでもぐっすり眠って疲れがとれるように、できる範囲内で生活習慣を見直してみるのもひとつの手。
まずは、「スマホやコンピュータを寝る前に見ない」「散歩やストレッチなど適度な運動をする」「1日3食、栄養バランスのとれた食事をとる」「睡眠環境を整える」などといったことから心がけてみましょう。
まとまった時間にしっかり睡眠できる日をつくる
細切れ睡眠だと1日の合計睡眠時間が長くてもなかなか疲れがとれにくく、寝不足が続くと倦怠感や無力感が増し、体調を崩してしまいがち。
週末の夜は家族に赤ちゃんのお世話をしてもらうなどして、6~7時間以上のまとまった時間でぐっすり睡眠できる日をつくってあげましょう。そうすることで、心も身体もすっきりリフレッシュすることができるでしょう。
周囲のサポートをお願い
子育て期間中は、思うように物事が進まず葛藤することばかり。自分ひとりで子育てをのりきろうとせず、家族や友人、自治体の支援サービスなどにも頼り、ひとりで頑張りすぎないことが大切です。
自治体による子育て支援として、家事代行や保育を一時的にしてくれるサービスを行っているところもあります。周囲のサポートに頼り、寝不足が少しでも改善されるように心がけましょう。
寝不足と感じたら体調を崩す前に対策を
子育て中に寝不足の悩みを抱えている家庭はとても多く、心身ともに疲れ果てているママパパもたくさんいるようです。乳幼児の子育て期間では、赤ちゃんの睡眠サイクルに合わせた生活となり、なかなか睡眠不足を解消するのは難しいもの。
しかし、赤ちゃんと一緒にお昼寝をしたり、質のいい睡眠をとれる対策をとったりなど、日頃のちょっとした心がけで少しでも体を休めてください。周囲のサポートにも頼りながら、寝不足の子育て期間をなんとかのりこえていきましょう。
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文・構成/HugKum編集部