子育てや育児でノイローゼになる?
「育児ノイローゼ」とは、子育てや育児で感じる疲れやストレスから、精神的に不安定になってしまうことを言います。「疲れは誰でも感じる」と軽く見られがちですが、そのままにしておくと大変なことになることもあります。
育児ノイローゼとは?
子供がなかなか寝てくれなかったり、夜泣きなどで睡眠不足になったり…。やることや考えることが多くて、ママは心が休まることがほとんどありません。中には、パパや周りの協力が得づらく、一人で育児をしなくてはならない場合もあります。体と心の疲れを感じても、子育てや育児は待ってくれず、疲れは溜まる一方。そのようなストレスから、「育児が辛い」と感じてしまい、ノイローゼになってしまうことがあります。
育児ノイローゼの症状
育児ノイローゼの症状には、どんなものがあるでしょうか。子育てや育児が原因で起こる体の変化をまとめてみました。
イライラする
「言うことを聞かない」「部屋を散らかす」「ご飯を食べてくれない」など、子育てや育児中にはよくある日常の些細なことも、毎日積み重なっていくとストレスは溜まってしまいます。このストレスが溜まりすぎると、声を荒げてしまったり、過剰に反応してイライラしてしまうことも。「理由はわからないけど、なんだかとても子供にイライラしてしまう!」など、違和感を感じたら、注意してください。
眠れない
子育てや育児で忙しく動き回って体はヘトヘトなのに、夜眠れないというはありませんか。「育児ノイローゼになると、精神が不安定になり、眠たいのに眠れないという不眠症のような状態を引き起こすことがあります。
過食、食欲がなくなる
子育てや育児のストレスで体重の増減など変化はありませんか。ストレス解消のためにお菓子や食事を必要以上に食べ過食になってしまったり、食べる時間がないから、食べたくないからと言って食事をしなくなってしまうことも。体重の増減、体調に変化を感じたら注意が必要です。
人に会いたくない、無気力
家に閉じこもったり、人に会いたくない、すべてのことが面倒に感じることはありませんか。外出や人に会うには、それなりにエネルギーが必要になります。その気力がないということは「育児ノイローゼ」かもしれません。子供と二人だけで家に閉じこもってしまうと、さらにストレスが溜まってしまい症状が悪化してしまうこともあります。
子供がかわいいと思えない
子供への関心が薄れるのは「育児ノイローゼ」の症状のひとつです。「子供がかわいいと思えない」とはなかなか口に出しづらいため、発見が遅れてしまう場合もあります。
育児ノイローゼの体験談
HugKum編集部では、育児ノイローゼを経験したママに体験談を教えてもらいました。アンケートに寄せられた声をご紹介します。
育児ノイローゼの原因
育児ノイローゼの原因には、どんなものがあるでしょう。育児ノイローゼの原因を考えてみましょう。
ホルモンバランスの乱れ
女性の体の中では様々なことが起こっています。特に出産後、ホルモンバランスが乱れてしまいます。ホルモンバランスの乱れは、肉体的な不調につながるだけでなく、自律神経の乱れにも影響を与えると言われており、心身的な不調をきたす原因になります。
完璧を目指している
子育てや育児に関して、「子育てはこうやるべき」「こんなママであるべき」など、理想像を作っていたり、子育ても家事も「完璧にこなさなければいけない!」と、自分を追い込んでしまうママもストレスを溜めやすい傾向にあります。完璧を求めすぎると「こんなはずでは」と落ち込んでしまったり、他の家庭と比べて「できていない」ということが気になってしまうことが原因につながります。
子供とふたりで過ごしている
子供とふたりだけの生活が続くことは、ストレスを溜めてします原因になります。子育てで忙しいと、大人と話をする機会が減ってしまいます。困ったことがあっても誰にも相談できず、愚痴を言える相手もいないという環境だと考え方が偏ってきてしまうことも。
夫の協力がない
パパの仕事が忙しく、毎日帰りが遅く朝も早いという家庭の場合、ママ一人で子育てをするワンオペ育児状態になります。ワンオペ育児が続くと、ママの身体的な負担、「子供の相談ができない」「子供の悩みを共有できない」など、精神的なストレスがどんどん重なっていきます。パパとすら話をする時間がないという環境は、精神的に不安定になることも。
頼れる人がいない
子供の急な体調不良や、ママの体調が悪いときなどのお世話はいつも以上に大変です。体調が悪いと、心も弱くなってしまいがち。つらいなと感じたときに、祖父母など頼れる相手がいないというのも原因のひとつになります。
育児ノイローゼの予防法
育児ノイローゼを予防するには、どうすればよいのでしょうか。育児ノイローゼの予防法を紹介します。
話を聞いてもらう
辛いことや困っていることだけでなく、その日の出来事や、楽しかったこと、気になることなど、パパや家族、友達などに話を聞いてもらいましょう。話を聞いてもらうだけでも、ストレス解消にはとても効果的です。
日記を書く
その日思ったこと、悩みや自分の考えを日記やブログに書くことも効果的です。書き出すことで考えが整理できたり、心を落ち着かせるきっかけにもなります。
体を動かす・呼吸を整える
体を動かすことはストレス解消に効果的です。ジョギングやストレッチなどの簡単な運動でもリフレッシュできます。また、辛いときやストレスが溜まっているときこそ、呼吸を意識してみてください。深呼吸をして呼吸を整えると冷静になることができます。
パパに頼る
子育てだけでなく、家事もできることはお願いして自分の時間を確保しましょう。空いた時間や隙間時間で、好きなことをするとよい気分転換になります。
人に頼る
一人で抱え込まず、どんどん人に頼りましょう。パパや家族、友人だけでなく、自治体には子育て支援のサービスもあります。利用できるサービスを調べておくだけでも、心に余裕が生まれます。
育児ノイローゼの対処法
育児ノイローゼは、どのように対処すればよいのでしょうか。対処方法について紹介します。
完璧を目指さない
「子供は思い通りにならないもの」と割り切ってしまいましょう。「しなくてはならない」という考え方をやめてみたり、「まぁいっか」とほどほどに手抜きをするのも良いでしょう。
息抜きをする
「あれもやりたい」「これもやらなきゃ」とスケジュールを詰め込まず、余裕をもった計画を立てましょう。疲れたら少し休憩をしたり、子供と一緒にお昼寝をしたり、息抜きをすることも重要です。
人と会う時間を作る
育児をしていると、人と会ったり、大人と話す機会が減ってしまいます。悩んだときに自分で解決しようとしても、一人では限界があります。自分の悩みを共有し、より良い解決策を見つけるために人と会い、話をする機会を作りましょう。
パパに協力してもらう
たまにはパパだけで子供を見る時間を作ってもらうのもおすすめです。その日あったことも、こまめに話しておくことも重要です。パパにもしっかり育児してもらい、できるだけワンオペ育児になる時間を減らしましょう。
子育て支援センターを利用してみる
子育て支援センターでは、保育士や保健師、栄養士に育児についての不安や悩みの相談ができます。同じくらいの子供を持つ親同士も交流できるので、子育ての強い味方になってくれます。子育て支援センターは、自治体によってさまざまなサービスがあるので、お住まいの自治体にぜひ問い合わせてみてください。
一人でがんばりすぎないで!
育児ノイローゼにならないようにするためには、手を抜いたり、人に頼りながら子育てや育児をすることが大切です。「しっかりやらなきゃ」「こうあるべきだ」と一人で頑張りすぎないでくださいね。
文・構成/HugKum編集部