離乳食の朝ごはんは何がおすすめ?バナナやパンだけもOK?食べないときの対処法やママパパの体験談も

こんにちは!離乳食インストラクターの中田馨です。離乳食後期になると離乳食が1日3回食になります。今回は、朝いちばん最初の食事の朝ごはんに注目してお話します。

 

離乳食後期・完了期の朝ごはんは何がおすすめ?

朝ごはんのメリット

朝ごはんは、一日の始まりの大切なスイッチです。朝ごはんは、

・身体のリズムが整う
・集中力が出る
・やる気が出る
・脳が動く
・体温が上がる

など、赤ちゃんにとっても大人にとっても大切な役割を持っています。実際、私の保育所での子どもたちの様子を見ていると、朝ごはんを食べて来れなかった子は、元気がなかったりイライラしたりしている姿が見られます。まずは、離乳食期から朝ごはんを習慣にすることが大切です。

おすすめメニュー

離乳食期の朝ごはんにおススメなメニューは、「お米」。離乳食後期なら5倍かゆ~軟飯。離乳食完了期なら軟飯~普通飯です。朝ごはんにお米を食べるメリットは、脳のエネルギー源のぶどう糖を補給できるからです。朝ごはんを食べてエネルギーを身体や脳に行きわたらせて、元気に一日をスタートさせましょう。

朝ごはんの時間

離乳食後期になると、これまで1日2回だった離乳食が、朝、昼、夕の3回になります。例えば、朝10時頃、夕方16時頃に食べていたとすると、少し時間を早めにずらして食べることになります。一例でいうと、朝ごはんを9時。昼ごはんを13時。夕ごはんを17時。と言った感じです。朝ごはんを遅い時間にすると、どんどんじかんがずれこみ、夜寝る時間にも影響するので、できる限り9時台の間に食べるようにしましょう。

朝ごはんの量

朝ごはんの量は、離乳食期の食べる量の目安を参考にしましょう。厚生労働省 授乳離乳の支援ガイドによると、

離乳食後期

5倍かゆ 90g~軟飯80g
野菜 30~40g
肉・魚 15g
豆腐 45g
卵 全卵1/2
乳製品 80g

離乳食完了期

5倍かゆ 軟飯80g~普通飯80g
野菜 40~50g
肉・魚 15~20g
豆腐 50~55g
卵 全卵1/2~2/3
乳製品 100g

*肉、魚、豆腐、卵、乳製品は1回に上記の量、すべてを与えるわけではない。1食に魚だけ15g。卵だけ全卵1/2と言うように使用する。2種類以上併用する場合は、それぞれの量を減らして使用する事。

上記の量は、あくまで目安ですので、赤ちゃんの成長発達に合わせながら進めていきましょう。

パンだけ、バナナだけでもOK?

朝ごはんを「お米にしましょう」と言われると、難しい時もありますし、パンを食べたい時もあります。お米を食べるのはおススメですが、もちろん、パンだけの時があっても、大丈夫。もし、パンだけの時に気を付けてほしいのが、パンの選び方です。少しでも栄養を!と思って、お惣菜のパン、甘いパンなど具材が入っているものを選ぶかもしれませんが、あれはやっぱり「大人用」。赤ちゃんには食パンを選ぶようにしましょう。ほんのひと手間のパンレシピなら、お家でも簡単にできます。

例えば、食パンに、コーン缶とツナ缶をのせる。トマトを刻んでチーズをのせて焼く。さっとゆでて刻んだブロッコリーと塩抜きしたしらす、チーズをのせて焼く。どれも3~5分程度でできますよ。それも難しくて「バナナだけ」のときも。毎日バナナだけは、おススメできませんが、そんな日があっても大丈夫。パンだけ、バナナだけの時があったとしても、「朝ごはんを食べて一日をスタートさせる!」ということが大切です。

食べないときはどうする?

赤ちゃんも毎日同じように食べてくれるわけではありません。時には朝ご飯をボイコットして、食べてくれないこともあります。そんな時は、無理強いしなくても大丈夫です。母乳や育児用ミルクに切り替える。別の食べ物、例えばヨーグルトやバナナを食べてくれるならOK。何も食べないときは、水分補給はして、少し早めに昼ご飯をスタートさせましょう。少し遊んで気持ちが切り替われば食べてくれることもあるので、「今、食べないからどうしよう!」と思わず、赤ちゃんの様子を見ながら進めてみましょう

離乳食時期別 簡単朝ごはんレシピ

【離乳食後期】ツナとひじきのおにぎり

朝ごはんをおにぎりにすると、赤ちゃんはパクパク食べてママはラクチン!です

具だくさんおにぎりにして、1食これでOK!軟飯なので後期後半から食べられます。

<材料>

軟飯 80g
乾燥ひじき(戻したもの) 5g
ツナ缶 10g

<作り方>

1.乾燥ひじきは水につけて5㎜に切る。

2.軟飯を炊くときに、1も入れて炊く。

3.赤ちゃんが食べやすい大きさに握る。

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【完了期】 さつま汁

汁物を具だくさんにすると、汁物とご飯だけででも朝ごはんメニューはバッチリ!多めに作って大人も同じ汁物を。我が家は忙しい朝を、今も具だくさん汁物で乗り切っています!

さつまいもの甘みさが赤ちゃん好みの、具沢山さつま汁です!

<材料>

かつお昆布だし 200ml
豚肉 15g
玉ねぎ 15g
大根 15g
にんじん 10g
さつまいも 10g
蒸し大豆 5g
味噌 0.5g

<作り方>

・玉ねぎ1㎝スライス

・他野菜、皮をむいていちょう切り

・豚肉脂肪を取って1㎝に切ってサッと下茹でする

・蒸し大豆 湯がいて薄皮をむいて1/2にカット

1.かつお昆布だしに、野菜⇒豚肉、大豆の順に入れて煮る。

2.味噌で風味付けする

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【離乳食完了期】たらのホイル焼き

ホイルの中に、魚、肉、豆腐、野菜なんでもいれてOK!包んで水分(だし)を入れてトースターに入れて焼くだけで1品できます。朝は、火の通りやすい野菜を選ぶようにすると焼く時間も少なくてすみます。多めに作って大人も同じホイル焼きを!

ほくほく甘いかぼちゃと一緒にバター風味のホイル焼きです。

<材料>

たら 20g
かぼちゃ 15g
ブロッコリー 10g
かつお昆布だし 30ml
バター 1g

<作り方>

・たらの皮と骨を取る
・かぼちゃは、皮と種とワタを取り食べやすい大きさに切る
・ブロッコリーは食べやすい大きさに切る

1.アルミホイルに材料をすべて入れて包む

2.トースターで10~12分焼く

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離乳食の朝ごはんに関するママパパの体験談

Hugkum編集部では、0~2歳の子がいるママやパパ121人に離乳食の朝ごはんについてアンケート調査しました。離乳食の朝ごはんで「大変だった」ことや「よく食べさせるメニュー」について体験談をご紹介していきます。

朝の離乳食で悩んだこと、大変だったことは?

朝は何かと忙しいので、赤ちゃんが食べやすいメニューにしたりレパートリーを考えるのも大変です。「同じものを続けて出していたら食べなくなってしまった」という声も。赤ちゃんに食べムラや好き嫌いがあったりすると、ママやパパも悩んでしまいますね。そんなときは、頑張りすぎないと割り切って、冷凍ストックや市販品をうまく活用する、赤ちゃんの好きな食べ物と混ぜるなど工夫しながら乗り越えたとの声も聞こえてきます。ママやパパも赤ちゃんに朝ごはんを食べてほしくて一生懸命になってしまいますが、焦らず様子を見ながら進めていくのが大切です。

「その日の気分によってなのか、食べる時と食べない時があるので困っています。」(20代・埼玉県・子ども1人)
「食べるときと食べない時の差が激しい。好き嫌いが多い。」(20代・高知県・子ども1人)
「レパートリーがなく、同じものを出していたら飽きてしまって食べなくなった。」(20代・埼玉県・子ども1人)
「起きた早々に抱っこ抱っこと言われてしまうと何もできない。」(30代・岐阜県・子ども1人)
「朝は家事がたくさんあって時間がないなかで食べさせるのは大変。」(30代・岐阜県・子ども1人)
「朝は食欲がなく、食べさせ終わるまでに1時間くらいかかる。なかなか食べない時は好きな食べ物(我が家はヨーグルト)に離乳食を混ぜるとよく食べる。」(30代・大阪府・子ども3人)
「がんばらないことにした。ワンパターン大歓迎。とりあえず食べてくれたらこっちのもの。 冷食もOK。食べてくれたらもうそれでよし。」(40代・京都府・子ども3人)

朝の離乳食でよく食べさせるメニューは?

続いて、朝ごはんによく食べさせるメニューについても聞いてみました。レパートリー増やしの参考になりそうなご意見もあるのでチェックしてみてくださいね。

パン

離乳食の朝食には「パン」が人気のよう。汚さず食べれるので片付けが楽なのもメリットですね。バナナやヨーグルトを添えたり、野菜を混ぜたパン粥にして栄養バランスも偏らないように工夫したとの声が聞こえてきました。

「野菜ミルク粥。数種類みじん切りした野菜と豆腐、粉ミルクを混ぜる。」(30代・大阪府・子ども3人)
「パンとバナナが多い。 準備も食べさせるのもラク。 汚れにくいので片付けもラクだから。」(40代・東京都・子ども1人)
「耳を切った食パン、野菜と豆腐や卵を入れた味噌汁。あまり手間をかけたくないので加熱の必要がない食パンをよく出している。」(30代・神奈川県・子ども1人)
「パン系の物とフルーツをあげてます。 朝は簡単に出来るよつにパンとフルーツで。」(30代・静岡県・子ども1人)

おかゆ

続いては「おかゆ」。おかゆ好きな子や安定して食べてくれたという声が聞こえてきます。野菜や豆腐、白身魚を細かく切って混ぜれば簡単に栄養バランスもよくなります。

「おかゆが好き嫌いなく安定して食べてくれていました。」(30代・福岡県・子ども1人)
「お粥、ほうれん草やにんじん、白身魚、ヨーグルト バランスよく」(30代・三重県・子ども1人)
「お粥、人参、玉ねぎ、キャベツ、豆腐、小松菜 材料費が安いから。朝食時の子供は離乳食を待ちわびている様子」(30代・愛媛県・子ども1人)
「お粥が好きなので、お粥を食べさせている。 離乳食は好きらしく、いつもモリモリ食べています。お粥は大好きなメニューです。」(30代・埼玉県・子ども1人)

おにぎり

軟飯や普通飯が食べれるようになったら、食べやすい「おにぎり」がおすすめ。赤ちゃんが食べやすいよう小さくにぎったり、チーズやしらすなどの具材を混ぜる、卵焼きなどを添えてあげるのもいいですね。

「チーズ おにぎりが食べやすい」(30代・兵庫県・子ども2人)
「小さいおにぎり、たまごやき、ウインナーなど。朝はあまり食欲がないので、食べやすいものをあげている」(30代・神奈川県・子ども2人)

バナナ・ヨーグルト

パンにもおかゆにも添えやすいバナナやヨーグルトも人気でした。手軽に食べさせられるので朝に重宝しますね。

「バナナとヨーグルト。簡単だから」(30代・東京都・子ども2人)
「食パン、ヨーグルト、バナナ、野菜ジュース ヨーグルトがお気に入りらしく、喜んで食べる」(30代・奈良県・子ども1人)
「ヨーグルト。手軽に食べさせられる」(30代・北海道・子ども2人)

パンケーキ・蒸しパン

後期や完了期になったら「パンケーキ」や「蒸しパン」もおすすめです。赤ちゃんが手づかみで食べれて、冷凍してストックしておけるので忙しい朝に便利です。

「パンケーキはつかみ食べの練習になるし、たくさん作って冷凍できるから楽。」(30代・岐阜県・子ども1人)
「パンケーキや蒸しパン。手つかみで食べる練習のため」(30代・埼玉県・子ども2人)
「パンをよく食べさせています。 自分で持って食べることができるのでパンケーキもよく食べています。自分で食べるのが飽きると食べ物を床に落とすことがあるので、短時間で食べられるようにあまりメニューを色々出さないようにしています。」(20代・埼玉県・子ども1人)

 

 

少しの工夫で、朝ごはんは簡単に作ることができます。1日の始まりを親子で元気にスタートさせてくださいね!

 

記事執筆

中田馨|離乳食インストラクター

一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。

 

 

 

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