子育ての悩みの中でも多くのママたちが抱えているのが『子どもの食事』についての悩み。子どもが思ったように食べてくれなかったり、好き嫌いがあったりと悩みもさまざま。今回はHugKum編集部で行ったアンケートをもとに、ママたちが抱える食事の悩みをご紹介! 解決策やしつけのポイントについても解説していきます。
子どもの食事に多いお悩みは?
今回は、0~6歳の子どもがいるパパママ120人から子どもの食事の悩みにおけるアンケートを実施。8割以上の方が子どもの食事に何らかの悩みを抱えていることがわかりました。
調査をしてみると、食事に関する悩みは、各家庭それぞればらける結果に。大きく『子どもの食べ方における悩み』と『食事を用意する上での悩み』の2種類に分かれました。それぞれ具体的な回答をみていきましょう。
子どもの食べ方における悩み
・好き嫌いがある
・菓子やデザートは腹がいっぱいでも食べるが、ご飯は進みが悪い(30代・新潟県・子ども1人)
・口当たりが嫌いなものは一切食べてくれない(30代・福岡県・子ども1人)
・刻んで何かと混ぜてある野菜なら食べるが、お浸しやサラダなど野菜そのままの姿だと食べないものが多い(30代・沖縄県・子ども2人)
子どもの食べ方の悩みにおいて最も多かったのが、子どもの好き嫌いについての悩み。お菓子ばかりで食事をしっかり食べてくれない子や、お野菜が苦手だという子も多いようですね。
・食べるのが遅い
・好きなものの時は早いが、そうでないと1時間以上食べ終わるのに時間がかかる(30代・北海道・子ども2人)
・集中して食べない(20代・岡山県・子ども2人)
・食事の途中で立って歩いたり遊んだり座る場所をあっちこっちと変えたりとなかなか食事が進まない。(30代・秋田県・子ども1人)
食事中に遊んでしまったり動きまわったりしてしまい、なかなか集中して食べてくれないという悩みも。幼い子どもの場合は特に好奇心も旺盛なので、じっと座って食べることが難しいのかもしれませんね。
・食事を食べない
・ご飯をあまり食べない時が多くて心配(30代・京都府・子ども2人)
・次男の食が細く、食事にあまり興味がないので困っている(40代・大阪府・子ども2人)
そもそも食べてくれないという悩みも…! しっかりと栄養を摂らせてあげたいのに食べてもらえないとなると、ママも困ってしまいますね。そして、せっかく頑張って作ったのに食べてもらえないのも辛いです!
・食事のマナーを守れない
・姿勢が悪い、食事中に立つなど。(30代・北海道・子ども2人)
・手で食べたがる くちゃくちゃと音をたてて食べる 食べながら喋る(30代・埼玉県・子ども1人)
少し大きくなってくると気になってくるのが子どもの食べ方のマナー。手で食べたり、食事中に立ってどこかへ行ってしまったりするのも、ある程度成長したらやめさせたいものですね。
食事を用意する上での悩み
・栄養バランスの偏り
・子どもの成長に必要な栄養素をそろえてあげられるか不安(30代・埼玉県・子ども1人)
・毎日作るのに困ってる(30代・岡山県・子ども2人)
食事を用意する側の悩みも多く寄せられました。中でも多かったのが栄養バランスの偏りについて。ライフスタイルの多様化により、仕事をしているママが増えてきていますが、忙しい毎日の中、充分に栄養バランスの取れた食事を子どもに与えられているのか不安に思っている方が多いようです。
・毎日の献立を考えるのが困難
・ワンパターンになってしまう(40代・三重県・子ども1人)
・食べて貰える物を考えるのが大変 大人が食べたいものと、子供達が食べてくれるものの折り合いを付けて作るので、毎日大変(40代・青森県・子ども3人)
・アレルギーがあるので(30代・新潟県・子ども2人)
毎日のことだからこそ悩むのが献立。同じものを毎日食べさせるわけにはいかないですし、できれば子どもが喜んでくれるものを作りたいですよね。でも忙しい毎日の中1日3回分も考えるのは結構大変なこと…。ついワンパターンになってしまうという声も多かったです。
子どもの食事のお悩み解決策
子どもの食事における悩みは尽きませんね。では、どのように解決したら良いのでしょうか? ポイントをご紹介します。
全部食べられた!という自信をつけて
好き嫌いが多かったり、食べてくれないという場合は、食べることを楽しんでもらう工夫を。子どもは体格やどのくらい体を動かして遊んだかによっても食べられる量が変わってきます。なので、あまり無理に食べさせるのはNG。食が細い場合は、食べられる量だけを盛りつけて、完食できたらたくさんほめると自信につながります。
苦手なものは一口だけでもOK!
苦手なものがある場合は、わずかな量だけをお皿に乗せて、「一口だけ食べてみよう」と声をかけ、一口でも食べられたら「食べられたね」と褒めてあげるようにすると、苦手なものを食べられたという自信をつけることができます。
そして調理法を変えて何度も諦めずに食卓に出すことも大切です。
栄養バランスは数日単位で考えてOK
一回の食事で全ての栄養バランスを網羅するのは難しいこと。あまり厳密に考えすぎずに、外食などで栄養が偏ってしまった日があれば、次の日は野菜を多めにとれるメニューにするなど、数日単位でバランスを整えるようにしましょう。
また、和食を中心にメニューを考えるようにすると、野菜や魚を摂る機会を持たせることができるのでおすすめです。「まごわやさしい」を意識して献立を立てるようにしましょう。
おやつは食事の2時間前までに済ませる
おやつを食べ過ぎてしまうと食事が食べられなくなったり、食べ終わるのに時間がかかってしまいます。食事に影響がないように、2時間前までに済ませるようにしましょう。
また、食が細くて心配だという場合は、おやつの時間にもおにぎりやとうもろこし、きゅうりのスティックなどを用意してあげると良いでしょう。
子どもが食べるときはママも一緒に楽しく!
子どもたちにとって一番大切なのは「食べることは楽しい」という経験をたくさんすること。子どもが食べるとき、ママはついつい家事をしてしまいがちですが、できれば一緒に食事を楽しむようにしましょう。
遊び食べが始まったら切りあげることも大切
食事時間は20〜30分を目安に、大体全体の3分の2ほどを食べていれば、遊びはじめた時点で切り上げても問題ありません。子どもに遊びと食事は違うものなのだということを理解させ、メリハリをつけるようにしましょう。
子どもの食事におけるお悩み解決策は、Hugkumの過去の記事でも紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
食事のマナーやしつけはいつから始める?
子どもがある程度大きくなったら気になってくるのが食事のマナーやしつけ。Hugkum読者たちは何歳ごろから子どもに食事やマナーについてのしつけをはじめているのでしょうか?
調査の結果、3歳までにしつけをはじめたという家庭が多数! 「三つ子の魂百まで」ということわざがあるように、幼いうちからある程度しつけをはじめた方が良いと考える家庭が多いようです。
また、3歳〜4歳は幼稚園に入園する子も多く、入園までにある程度のマナーを覚えてほしいと考える方も多くいらっしゃいました。
一方で4歳以上と答えた方は、幼い頃は食べることを楽しいと感じてもらうことを優先し、ある程度理屈がわかるようになってから、しっかりとしつけをはじめたいと考える方が多いようです。
食事のマナーのしつけ方
では、いつ頃からどのように食事のマナーをしつけたら良いのでしょうか?
発達心理学者の菅野幸恵先生によると、実は3歳までは特に厳しくしつけをしなくても良いとのこと。具体的にどのように進めたら良いのかポイントをまとめました。
1〜3歳は罰はNG!食事を楽しいと思ってもらえることを優先して
1〜3歳は「一緒に食べるとおいしい」「食事はうれしい場所」という感覚を育てることが一番大切なのだそうです。この時期は、食べるときのルールを伝えはじめるのは良いですが、食べ方が下手だったり、全部食べられなかったりしても、罰を与えたり叱ったりするのは良くありません。ママも一緒にできるだけ楽しく食事をするようにしましょう。
また、食事中は立ち歩かないなどの基本的なルールは、2歳頃から伝えていくと良いそうです。3歳頃になったら、積極的に食事作りの手伝いに参加させてあげるのも良いそうです。
ルーティンを決めておくと◎
幼稚園や保育園では、ご飯を食べる前にマットを引いたりコップを準備したりしてから食べはじめるという一連の流れがあります。こういった食事とセットになったルーティンを決めておくと、遊びから食事に頭を切り替える手助けになります。ルーティンは食事の前にマットを引くだけでもOK。1歳半ごろから、少しずつわが家の食事のルーティンを決めていきましょう。
おうちルールを作る
しつけは親の都合で厳しくなったり緩くなったりしてしまいがち。食事の前と後に「いただきます」「ごちそうさま」を言う、食事中に歩き回らないなど、これだけは家族全員が絶対に守ろうというルールを決めておくとぶれることもありません。
また、ものごとは状況で変化することを知ることも大切です。他の家では他の家のルールがあります。はじめはなかなか理解できないかもしれませんが、「うちではダメだけど、ここでは良いのだよ」などと教えるようにしましょう。
子どもの食事に関する悩みは、どの家庭でも何かしらはあるものです。焦らずに、子どもの成長のペースに合わせて食事の楽しさを伝えられると良いですね。
構成/HugKum編集部