「黄昏泣き」が始まった! 原因は? 対処法は? ストレスをためずに上手に乗り切ろう

「赤ちゃんが夕方になると突然泣き出しちゃう!」と悩んでいませんか?なかなか泣き止まず、泣く原因が見つからないときは、「黄昏泣き(たそがれなき)」をしているのかもしれません。ママやパパを悩ませる黄昏泣きの原因や対処法をチェックして上手に乗り越えましょう。

黄昏泣きとは何?

生まれたばかりの赤ちゃんが、夕方になると急に泣き始めることに悩んでいませんか?これは「黄昏泣き(たそがれなき)」と呼ばれるものです。

黄昏泣きは、医学用語ではなく、病気ではありません。多くの赤ちゃんに起こることなので、あまり不安を感じすぎないことが肝心です。黄昏泣きの基本的な知識を身に付けて、冷静に対処しましょう。

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夕方に激しく泣き続ける状態のこと

黄昏泣きは、「赤ちゃんが夕方になると急に泣き出す状態」を意味します。赤ちゃんであれば人種や性別、性格を問わずみられる現象で、海外では「コリック」というそうです。

この状態は、ほとんどが夕方ごろから始まり、長い場合は夜中まで続くこともあります。しかし、必ずしも夕方から始まるわけではなく、昼間から夕方にかけて泣き出してしまう子もいるようです。

あやしても泣き止まず、ほかに泣く原因が見つからなければ黄昏泣きをしていると考えてよいでしょう。また、ぐずるような泣き方ではなく「激しくわめくような泣き方」も、黄昏泣きの特徴です。

生後2カ月ごろがピーク

個人差はありますが生後4~6週間ごろから始まるといわれています。生後2カ月ごろにピークを迎え、5~6カ月ごろになるとだんだん止まってくるそうです。
一般的には7カ月を迎えるころには、黄昏泣きは落ち着くといわれています。中には、黄昏泣きを経験しない赤ちゃんもいるそうです。

黄昏泣きが続くと「どうして泣くの?」「いつまで続くの?」とママパパ自身が不安やストレスを抱えることもあるでしょう。しかし、ほとんどの黄昏泣きは、目立つ対処をせずとも自然と止まるものなので「もう少しだけ見守ろう」と、気持ちを強く持つことが大切です。

なぜ泣き続けるの?

日中は機嫌よく過ごしていたにもかかわらず、夕方になった途端に激しく赤ちゃんが泣き出すと、ママやパパも困惑してしまいますよね。
加えて夕方は、夕飯の支度などで忙しい時間帯です。「どうして今なの!」泣きたくなることもあるでしょう。なぜ赤ちゃんは夕方になると、黄昏泣きをするのでしょうか?

原因ははっきりしていない

多くの赤ちゃんが黄昏泣きを経験するといわれていますが、どうして夕方に泣き出すのか「原因ははっきりしていない」そうです。
考えられる原因として「お腹の不快感」があるといわれています。お腹にガスがたまる・食べ過ぎて苦しい・お腹が空いたなど、お腹に不快感を覚えたことで泣き出すことがあるそうです。

また、赤ちゃんによっては「気持ちの切り替えができない」ことも、黄昏泣きの原因に当てはまるといわれています。
疲れや不快感、何かが気に入らないという感情を抱いても、赤ちゃんは、その感情を吐き出したり切り替えたりする方法を知りません。そのため、泣くことで気持ちを落ち着かせているのかもしれませんね。

おむつや体温などの基本はチェックして

赤ちゃんが夕方に泣く=黄昏泣きをしているとすぐに判断するのではなく、まずは「ほかに原因がないかチェック」してみましょう。

赤ちゃんが泣く原因には、以下のようなことが考えられます。

  • お腹が空いている
  • おむつが濡れて気持ち悪い
  • 体調が悪い

黄昏泣きをしていると思っていたら、実は体温が高いことによる不快感を訴えていたケースもあります。

赤ちゃんは、泣くことで何かを訴えます。「いつもの黄昏泣きかな」と決めつけるのではなく、毎回、大変ですがほかに原因がないか確認するようにしましょう。

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黄昏泣きの上手な対処法

黄昏泣きが病気ではない・いつかは終わるものと分かっていても、毎日のように泣かれると切ない気持ちになってしまいますよね。

できるだけ早く泣き止んでほしいときは、どのような方法を試すとよいのでしょうか。黄昏泣きの上手な対処法をお伝えします。

落ち着きそうな音を聞かせる

泣き出す赤ちゃんにママパパが不安を感じているように、赤ちゃん自身も不安を感じているかもしれません。

「落ち着きそうな音を聞かせる」ことで、不安な気持ちを癒してあげましょう。
赤ちゃんは、ママのお腹の中にいたときと似ている音に安心感を覚えるそうです。以下のような音を試してみましょう。

  • ビニール袋を丸めるときのガサガサした音
  • 水道水がジャーと流れる音
  • テレビの砂嵐の音

また、「妊娠中に胎教として聞かせていた音楽」や「赤ちゃんが好きな子守唄」「普段聞かせると喜ぶ音楽」を聞かせてあげるのもよいでしょう。

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お散歩に行く

気分転換にお散歩に行くのもよいでしょう。景色や聞こえてくる音が変わることで、赤ちゃんの意識が泣くことからほかへと移ることもあります。

雨や風で外に出ることが難しい場合は、窓越しに外の景色を見せてあげましょう。
「雨がたくさん降っているよ」「風で葉っぱが揺れているね」と優しく話しかけてあげることで、赤ちゃんの気持ちも次第に落ち着きに向かってくるはずです。

あまりにも激しく泣いている内は、外に連れ出すのは難しいかもしれません。そんなときは、「光るおもちゃ」や「カラフルなお人形」など、視線を惹きつけるもので赤ちゃんの興味を移すのも手です。

おくるみに包む

赤ちゃんの黄昏泣きが止まらないときは、抱っこしたり寝かしつけたりするときに使う「おくるみ」に包むこともおすすめです。
赤ちゃんは、ママのお腹の中にいたときに丸くなった状態で過ごしていました。そのため、おくるみに包むことで、赤ちゃんはお腹の中にいたときの状態を思い出して、眠り出すこともあるといわれています。

おくるみ専用の布がないときは、大きめのタオルやブランケットで代用してもOKです。赤ちゃんが苦しくないように、優しく包み込んであげましょう。

合わせて「子守唄を歌ってあげる」「お腹を優しくトントンしてあげる」「抱っこしてあげる」ことで、赤ちゃんを穏やかな眠りに導いてあげられるでしょう。

お風呂に入れる

お風呂に入れることで、体がさっぱりし、温まることで落ち着いたり、お風呂が楽しいと感じたりすることも、赤ちゃんの気分転換につながります。
とはいえお風呂場は音が響きやすいため、激しく泣き出すとご近所さんのことが気になってしまうという方も少なくありません。

その場合、お風呂に入れる時間を「いつもぐずつき始める時間」にしてみましょう。もし、お風呂に入れることでぐずつきが増すようであれば、「黄昏泣きが始まる時間帯より早い時間」にお風呂に入れてしまいます。

その後、泣き出してしまうようであれば、おくるみに包む・落ち着く音を聞かせるなど、ほかの対処法を試してみましょう。

ストレスをためないことが大事

黄昏泣きが始まると、対処法が分からない・ほかの家事が手に付かないなどママやパパのストレスもたまりがちです。我慢し続けると心のパンクを招いてしまうこともあるでしょう。

この時期は、ママパパがストレスをためないようにすることも大事です。黄昏泣きを上手に乗り越えるためにも、ストレスをためないコツをチェックしましょう。

家事や掃除は可能な限り昼間に

ストレスをためないためには、無理のない範囲で「家事や掃除は可能な限り昼間に済ませてしまう」ことがポイントです。

黄昏泣きは、基本的に夕方ごろから始まります。一度、赤ちゃんが泣き出してしまうと、ほかのことが手に付かなくなり、ママパパの心に負担がかかってしまうものです。
泣き出す前に必要なことを済ませてしまえば、赤ちゃんを落ち着かせたりただ寄り添ったりすることに集中できます。ペースやスケジュールが乱れることもなく、冷静に対処できるでしょう。

黄昏泣きが激しい時期は、晩御飯の準備を昼間にする・掃除を赤ちゃんが昼寝している時間に済ませるなど、夕方に余裕を持てる状態にしておくとよいですね。

積極的に周囲のサポートを受けよう

パートナーや家族など周囲のサポートを受けることも、ママパパがストレスをためないコツです。

泣き続ける赤ちゃんに対応し続けていると、ママパパのストレスはたまり続けます。どんなにかわいい赤ちゃんだとしても、イライラや不安を感じてしまうのは、決して不思議なことではありません。
しかし、負の感情が赤ちゃんに伝わることで、赤ちゃんがより泣いてしまう悪循環に陥ってしまうこともあるのです。

そうなる前にパートナーや家族のサポートを受けることで、心身ともに休める時間を作りましょう。パートナーが忙しくサポートを受けることが難しい場合は、休みの日は家事を変わってもらう・友人や保健師につらい気持ちを相談してみる・1人で過ごす時間を作るなど、ストレスをため続けない工夫が必要です。

黄昏泣きのママパパ体験談

HugKumでは、0~2歳のお子さんがいるママやパパ120人に、赤ちゃんの黄昏泣きについてアンケート調査しました。まずは、お子さんが黄昏泣きをすることがあったかお聞きしました。

Q.お子さんが黄昏泣き(コリック)をすることはありましたか?

Q.お子さんが黄昏泣き(コックリ)をすることはありましたか?

今回のアンケートでは、「よくある」が11.7%、「ときどきある」が33.3%となりました。「まったくない」と回答した方は3割ほどで、65%以上のお子さんが一度は黄昏泣きをしていたようです。実際の体験談も教えていただいたのでご紹介します。

ママパパの体験談

「いきなり大声でギャン泣きしたのでこれかと思い、大声で泣いたら疲れたら眠るという気持ちでずっと抱っこをしていました。」(30代・三重県・子ども1人)
「置くと泣くのでずっと抱っこでほかのことが出来ず困った。おんぶもダメだったので抱いてひたすら揺れるかウロウロしていた。したい事が出来ないとイライラするので、黄昏泣き対応を1日のルーティンに組み込んで、その時間は他の事をしないようにタイムスケジュールを組んだ。」(30代・山形県・子ども2人)
「抱っこして、あやしたり旦那がいるときは外に散歩に行ったりして乗りこえてました。外に出ると機嫌がよくなることが多かったです。」(20代・宮崎県・子ども2人)
「ひたすら、何やっても泣き止まない時があった。泣き声にあまりストレスを元々感じないので、それほど苦痛ではなかったが、泣いてること自体をストレスと思わず、赤ちゃんもしんどいんだなぐらいのスタンスで泣かせてた」(20代・滋賀県・子ども1人)
「夕方になると揃ってよく泣いていました。夕飯の支度が出来ず、仕方なく夕飯を朝作ると言うルーティンになりました。」(30代・神奈川県・子ども2人)

今だけの黄昏泣きを乗り越えよう

黄昏泣きは、生後半年ごろには自然と落ち着きはじめます。「いつまで続くか分からない」と考えると不安やストレスが生まれますが、「いつかは終わる」と思えば肩の力が抜ける気がしませんか?

黄昏泣きを乗り越えるためには、上手に対処する方法だけでなく、ママやパパがストレスをためないことも大切です。どうしてもつらいときは、身近な存在に相談する・サポートを受けるなど、無理をしないようにしましょう。

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構成/HugKum編集部

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