プログラミング教室どうやって選ぶ?種類や選び方、教材などを教育ライターが解説!

今や、子どもに習わせたいお稽古として、上位にランクインするプログラミング教室。その人気にともない、現在は多数のプログラミング教室が登場しています。でも、一口にプログラミング教室といっても、教材や学び方、目標などは教室によって異なっており、どんな教室に通わせたらよいのか悩んでいる方も多いのでは?

そこで、これまで多数のプログラミング教室やワークショップを取材してきた教育ライターが、子どもにあったプログラミング教室の選び方を伝授いたします! なお、今回は、通塾型のプログラミング教室について解説していきます。

教室選びのポイント その1
プログラミング教室は大きくわけて2タイプ

まず、プログラミング教室は、大きく分けると、以下の2つのタイプにわかれます。

1. プログラミング言語を使い、アプリやゲームを作っていく実践タイプ

ひとつめが、既存のプログラミング言語や教材を用いて、自分で考えた作品をつくり、その制作過程でプログラミングを学んでいくタイプです。

難易度はやや高いですが、教室によっては、プログラマーが実際に使っているプログラミング言語を使い、オリジナルのアプリやゲームを企画から考え形にしていくことで、なかには有料のアプリ顔負けの作品を作り上げてしまう小学生もいるほどです。

2. ブロックなどの教材を使い、ものの仕組みやプログラミング的思考を育むタイプ

ふたつめは、プログラミングによって「プログラミング的思考」を学んでいくタイプの教室です。

プログラミングスキルを上げるというよりも、「ものの仕組み」を学んだり、課題解決能力を養ったりしていくことを目的にしています。基本的に、毎回決まったテーマに対して全員が取り組む授業方式が主流で、幼児からでも参加が可能な教室もあります。オリジナルのブロックを使ったロボットや、人気ゲーム『マインクラフト』を使ったものもあり、気軽に楽しむことができます。

この2タイプのどちらがよいということはありません。

子どもがプログラミングスキルを向上させて、ゲームやアプリを作ってみたいと希望しているなら前者がおすすめです。教室に通う生徒はみんなプログラミングが大好きで、やる気満々の子ども達ばかりです。逆に、プログラミングがそこまで好きかわからないけれど、まずはその考え方を学ばせたい、その先の受験なども考え、後の算数や理科の学習にも結び付けたいと考えているならば、後者がよいかしれません。

教室選びのポイント その2
ブロックやロボットなど教材も種類豊富

そして、子どものやる気や継続力にも大きく関わってくるのが、使う教材です。教材は、画面で完結するアプリタイプと、ロボットやブロックなどの実際の教材を使うタイプがあります。

1. アプリ型教材

もっとも多いのが、パソコンやタブレットで学べる、アプリ型の教材です。

必要なものはパソコンやタブレットのみですが、教室で用意されていることがほとんどです。子供向けのプログラミング教室でよく使われているのは、ビジュアルプログラミングと呼ばれる教材です。

ビジュアルプログラミングのひとつ『Scratch(スクラッチ)』

プログラミングというと、数字や英語を打ち込んでいく難しいイメージがあるかもしれませんが、ビジュアルプログラミングは、ブロックを組み合わせてプログラミングをしていきます。そのため、キーボードの操作に慣れていない子どもでも、直感的に操作することが可能です。

2. ロボットやブロックを使った教材

もう一つが、ロボットやブロックなどの実際の教材と、プログラミング学習アプリを組み合わせたものです。

たとえばロボットプログラミングであれば、ブロックなどを使いロボットを自分で組み立て、さらにプログラミングして動かします。ロボットを組み立てる楽しさや創意工夫などもあって、ブロック好きの男子を中心に人気を集めています。

代表的教材は『教育版レゴ マインドストーム EV3』

ロボットプログラミングの教材として代表的なのが、『教育版レゴ マインドストーム EV3』と呼ばれる、レゴブロックのセットです。毎年、世界規模の大会が行われることもあり、「大会出場」という大きな目的に持つことができるのも大きな魅力です。ただし、教材が6万円前後と高価で、教室入会時に教材を一式購入する必要がある教室がほとんどです。子供が途中で飽きて無駄になってしまう恐れもあるため、教材を貸してくれる教室を選ぶのもよいでしょう。

毎年夏に開催される国際的なロボットプログラミング大会『WRO』

また、レゴ以外にも自社製のブロックや、もっと安価な教材を使っている教室もありますし、プログラミング関連の大会も開催されていますので、費用と子どもの興味をはかりつつ選んでみてください。

教室選びのポイント その3
子どもと親の目的で考える

そしてもうひとつの選び方として大切なのが、「何を目的とするか」ということです。

「ゲームやアプリを作りたい」
「ロボット大会に出てみたい」
「友達と一緒にやってみたい」
など、様々な動機や目標があると思いますが、その目的にかなった指導をしてくれる教室を選ぶ必要があります。

 

まずは見学に行って教室の実際の様子を見て、子どもの反応はどうだったか、どんなカリキュラムなのか、我が子が通ってどんな効果があるのかを考えてみてください。
また、教室によっては通う年数によってコースが変わってくるところもあります。ほかのお稽古や塾の兼ね合いを考え、長期的に通った場合も想定してみるとよいでしょう。

プログラミング教室に通うほとんどの子は、心からプログラミングを楽しんでおり、いきいきと通っています。せっかく時間をかけて通うのですから、満足度が高く、長く続けられそうな教室を選んでみてください。

今回は通塾タイプのプログラミング教室について解説しましたが、プログラミングを学ぶ機会はこれ以外にも、単発のワークショップや短期のプログラミングキャンプ、通信教育など、様々な方法があります。それについては、また別の記事でご紹介していきますので、お楽しみに。

文/相川いずみ

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