冷凍シーフードミックスを使うコツ
便利な冷凍シーフードミックスですが、加熱すると小さく縮んでしまったり、旨味がないパサパサの食感では、使いたい気持ちも萎んでしまいますよね。上手な解凍方法や、手間をかけずにそのまま使いたい場合のコツはあるのでしょうか。
解凍は塩水で
シーフードミックスは、そのまま使うと臭みが気になる場合があるため、解凍してから使います。さらに、真水につけると身の水分が抜けてしまい、パサパサになります。
これを防ぐためには、海水程度の濃度で作った塩水を使えば、ふっくらと解凍ができます。水200cc に対して塩6g(小さじ1強)が目安です。時間は、30分〜1時間程度で柔らかくなります。
解凍後は水から引き上げ、水分をキッチンペーパーで拭き取ると、臭みを取り除くことができます。
臭みを取るひと手間
解凍後、ひと手間かける余裕がある場合に取り入れていただきたいのがこちらです。野菜の香りをつけた出汁で軽く茹でると、嫌な臭いがなくなり、海鮮の味わいを前面に感じることができます。
鍋に500ccの水を張り、野菜くずを入れて火にかけます。ネギの青い部分や、玉ねぎや生姜の皮など、香りが強いものがおすすめ。余ったハーブ類などもぜひ試してください。
薄い色に出汁が出たら、野菜くずを取り除きます。お酒大さじ1、酢大さじ1を加えてください。この出汁に解凍後のシーフードミックスを入れて2分ほど加熱します。
グツグツと煮立てないよう、温める程度でOKです。
臭みがなくふっくらとしたシーフードを味わうことができます。ぜひお試しください。
ここまで手をかけられない時には、お酒をまぶして5分ほどおいておけば、臭みがとれて旨味が増します。せっかくの海の幸ですから、おいしく味わってくださいね。
解凍なしでそのまま使うときのコツ
解凍なしで、冷凍のままで使いたい場合も時にはあるものです。その際には、熱湯をかけて表面の氷を取り除くだけでも、水っぽい仕上がりになるのを防ぎます。
さらに、香りの強い調味料などと合わせると、臭みを消す対処になります。カレー味の他、ハーブ類を加えるのもおすすめです。
冷凍シーフードミックスを使ったカレー
通販を利用すれば、様々なタイプの商品から選ぶことができるのも、冷凍シーフードの魅力です。料理に合わせた選び方と、人気のレシピをあわせてご紹介します。
ボイル シーフードミックス 500g ニッスイ
ボイル済みなので、解凍してすぐにトッピングとして使うことができるタイプです。大きめなので、サラダに使うと豪華。煮込むと縮んでしまいがちなシーフードですが、加熱する必要がないのは安心です。
使う際は、表面についている氷の膜を熱湯で溶かしてから、お使いください。
トッピングカレー
トッピングの具材はサッとゆでて散らしただけ。画像はぶたしゃぶをトッピングにしましたが、シーフードへのアレンジも簡単です。カレー粉、トマトケチャップや中濃ソース、はちみつなど、家庭の調味料を加えた味わい深いカレーです。
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
豚しゃぶしゃぶ用肉、もしくはシーフード 200g
玉ねぎ 1個
じゃがいも 2個
トマト 1個
黄パプリカ 1/2個
オクラ 4本
【A】
カレー粉 大さじ1/2
小麦粉 大さじ3
顆粒スープの素 小さじ1
トマトケチャップ 大さじ2
中濃ソース 大さじ2
はちみつ 小さじ1~2
【B】
バター 30g
にんにくのすりおろし 小さじ1
塩 小さじ1/2
ご飯 茶碗3杯
※カレー粉は商品によって辛さが違うので、お好みの分量に調整してください。
◆作り方
【1】玉ねぎはみじん切り、じゃがいもは2cm角程度に切る。トマトは2cm角に切り、黄パプリカは好みの型で抜く。オクラは小口切りにする。
【2】鍋に【B】を入れて中火で熱し、玉ねぎとじゃがいもを加えて炒め、しんなりしたら【A】を順に加えてそのつど炒める。水3カップを加えて全体を混ぜ、ふたをずらしてのせて10分ほど煮る。塩で味を調える。
【3】鍋に湯を沸かし、オクラとパプリカをサッとゆでて水にとり、オクラは小口切りにする。同じ湯で豚肉(もしくはシーフード)をサッとゆでる。
【4】器にご飯と【2】を盛り、【3】とトマトを散らす。
教えてくれたのは
みないきぬこさん
女子栄養大学を卒業後、料理研究家のアシスタントを経て2007年独立。料理家、フードコーディネーターとして料理雑誌や広告、メニュー開発など、幅広い分野で活躍中。女の子のママ。
『めばえ』2015年7月号
パスタなら旨味重視
海の恵みを堪能したい時は、お値段が少々上がりますが、国産でこだわりの素材を選んでみるのはいかがでしょうか。
シーフードマカロニグラタン
シーフードミックスは解凍なし、パスタを茹でる工程もフライパンで一気にやってしまいます。そのまま食卓に出せるダイナミックメニュー!
◆材料
(フライパン24cm)
マカロニ 200g
シーフードミックス 200g
玉ねぎ 1/2個
マッシュルーム 3個
オリーブ油 大さじ1
ローリエ(あれば) 1枚
【A】
牛乳 500cc
生クリーム 50cc
小麦粉 50g
バター 20g
塩・こしょう 各少々
ピザ用チーズ 40g
※材料の分量は、大人4人分(子どもは大人の1/2人分)が目安です。
◆作り方
【1】フライパンにたっぷりの水を入れて沸騰させ、塩少々を加え、マカロニをアルデンテ(やや硬め)にゆでる。ゆで汁を残しておく。
【2】玉ねぎはみじん切りに、マッシュルームは薄切りにする。
【3】フライパンにオリーブ油を熱して玉ねぎとローリエを炒め、玉ねぎがしんなりしたら、マッシュルームとシーフードミックスを加えて炒める。
【4】【3】に【1】のマカロニと【A】を加え、小麦粉を残しておいたゆで汁100ccで溶いて加え、ダマにならないように、すぐにかき混ぜる。とろみがついたら、バター、塩、こしょうで味を調える。
【5】チーズを全体にのせ、ふたをして蒸らす。チーズが溶けたらでき上がり。
*お好みでパセリのみじん切りを散らしても。
◆ポイント
小麦粉はマカロニのゆで汁で溶くと、コクが加わって味に深みが出る。
教えてくれたのは
阿部剛子さん
日々の暮らしの中から生まれた炊飯器レシピやフライパン活用レシピを公開して人気。2児のママ。
『ベビーブック』2013年1月号
炒めるだけで出来上がり!
にんにくの香りをつけたオイルで加熱するアヒージョなら、簡単でおいしい調理方法ですよね。シーフードとの相性もバッチリ。魚介の形がはっきりとわかるこちらの商品はいかがでしょうか。
甲羅組オリジナル シーフードミックス800g(ブラックタイガー/ベビー帆立/紋甲イカ)
鮭(シーフード)としめじのアヒージョ
鮭の代わりに、解凍したシーフードミックスを使ってみてください。
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
甘塩鮭 2切れ(またはシーフードミックス適量)
しめじ 1パック
ミニトマト 6個
オリーブ油 1/2カップ
【A】
おろしにんにく 大さじ1
顆粒スープの素 小さじ1/2
パセリ 4枝
◆作り方
【1】鮭をたっぷりの水に15分つけて塩抜きする。水けを拭いて骨を除き、6等分に切る。しめじは石突きを除いて小房に分ける。
【2】フライパンに分量のオリーブ油のうち大さじ1/2を取り出して強火で熱してしめじを炒め、鮭を加えてほぐれないように軽く炒める。残りのオリーブ油と【A】を入れて弱火にし、時々混ぜながら5分ほど煮、パセリのみじん切りとミニトマトを加えてサッと煮る。
教えてくれたのは
みきママさん
オリジナルの節約ごちそうレシピで人気の〝おうち料理研究家 〟。ブログ「藤原家の毎日家ごはん。」は1日平均120万PV以 上のアクセスを誇る。夫と三人の子どもの五人家族。
『ベビーブック』2015年10月号
ピラフは小粒がおすすめ
ピラフやチャーハンに入れるなら、ゴロゴロした大粒よりも、小粒を選ぶと、お米とのバランスが合います。
業務用シーフードミックス 1kg(800g) ニッスイ
小さめにカットされて揃えられ、火のとおりにばらつきがありません。失敗が少ないのも嬉しい点です。
シーフードピラフ
解凍したシーフードミックスを使えば、同様に作ることができるレシピです。
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
むきえび 10尾
むきあさり 16個
※えびとあさりはシーフードミックスを使用しても
赤・黄パプリカ 各1/4個
玉ねぎ 1/2個
米 1と1/2カップ
【A】
水 1と1/2カップ
顆粒スープの素 小さじ1/2
塩・こしょう 各少々
サラダ油 大さじ1/2
◆作り方
【1】パプリカは種を除いて細切りにし、玉ねぎはみじん切りにする。
【2】フライパンにサラダ油を熱して玉ねぎを炒め、しんなりしてきたら米を加えて炒める。
【3】【2】に【A】を加え、えび、あさり、パプリカをのせ、塩、こしょうをふる。沸騰したらふたをし、強火で4分、弱火で7分加熱し、10分蒸らす。
*好みでパセリのみじん切りをふっても。
◆ポイント
米は洗わずに、そのまま加えて炒めます。米が透き通ってきたら、スープ(水とスープの素)を加えて混ぜます。
具をトッピングし、スープが煮立ってきたら、ふたをします。その後は、蒸らすまで、ふたを取らずに仕上げます。
教えてくれたのは
尾田衣子さん
「ル・コルドン・ブルー」やイタリアにて料理を学び、OLから料理研究家に転身。現在、「料理教室 Assiette de KINU」を 主 宰。男の子のママでもある。
『ベビーブック』2011年2月号
骨がない海鮮食材
骨のある魚は、小さなお子さんには食べさせるのも不安になりますが、シーフードミックスはその点でも安心。海鮮食材に触れる機会を増やすためにも、手軽なシーフードミックスでお馴染みの味へと導きたいところです。パサパサにならない解凍方法をマスターして、お気に入りの商品を使い、おいしい料理へと仕上げてくださいね。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)