赤ちゃんの肌保湿はいつまで必要?ケア用品の選び方と使い方【小児科医監修】

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赤ちゃんの肌はとてもデリケートです。乾燥する冬だけでなく、一年を通してしっかり保湿をする必要があります。なぜ、柔らかくモチモチの赤ちゃんの肌に保湿が必要なのでしょうか。今回は、赤ちゃんの肌の状態、肌の変化、保湿の必要性、アトピーと保湿の関係を、北浜こどもクリニック院長・北浜直先生に伺いました。また、編集部が選んだおすすめの保湿クリームを紹介します。

赤ちゃんの保湿はなぜ必要?

赤ちゃんの肌の厚さは、大人の肌の厚さの半分と言われています。外部からの刺激を受けやすく、とてもデリケートなので、肌のトラブルを起こしがちです。しかし、適切に肌のお手入れをすれば、乾燥や紫外線、細菌などの侵入を防ぐ肌のバリア機能が保てます。そして、赤ちゃんの肌のバリア機能を保つためには、保湿が重要になってきます。

赤ちゃんの肌の状態とは?

赤ちゃんの肌の状態は、柔らかでキメ細かくて、ツルツル。だからうるおいもたっぷりと思いがちです。しかし、赤ちゃんの肌の水分量はとても少ないのです。

新生児の肌

生まれたばかりの新生児の肌は、新生児特有の「胎脂」というもので肌が守られており、しばらくの間、胎脂の保湿成分で乾燥せず、肌のトラブルが起きにくくなっています。逆に、皮脂が多いことで起きやすい「乳児脂漏性湿疹」が見られることもあります。しかし、沐浴を始めると、徐々に胎脂の保湿成分が減っていくので、やはり保湿をすることが大切になります。

生まれて2ヶ月後の肌の変化

生まれて2ヶ月を過ぎると皮脂分泌量が減ってきます。それによって、肌の乾燥が進んでしまうことも。肌のトラブルを防ぐために、この頃から肌の保湿が必要になってきます。

保湿しないとどうなる?

では、保湿が必要になってきた赤ちゃんの肌は、保湿しないとどうなるのでしょうか。
赤ちゃんの肌は、水分を保つ力が弱いため、保湿をしないと乾燥していきます。また、肌の炎症やじんましん、アレルギー反応を起こす場合もあります。

赤ちゃんの肌の保湿はいつまで必要?

赤ちゃんの肌の保湿ケアは、いつまでで終わりということはなく、肌のトラブルを防ぐためには続けていくことが大切です。しかし、大きくなると保湿ケアを嫌がったり、自分で塗りたがったりするので、本人に塗らせるなど成長に合わせて変えていくことが必要になります。

アトピーと保湿の関係

新生児期から保湿剤を塗ることで、アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下するということが、国立成育医療研究センターより発表されています。アトピー性皮膚炎など、肌トラブルを防ぐためにも、保湿は重要な役割を担っています。

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赤ちゃんに使える保湿剤の種類と選び方

赤ちゃんの保湿剤には、どのような種類があるのでしょうか。また、どんなものを選べばよいのでしょうか。

赤ちゃんに使える保湿アイテムの種類

肌を保湿する保湿剤には、ローション、クリーム、オイル、ワセリン、軟膏などの種類があります。保湿する効果や、使用感、使用する部分や用途、赤ちゃんの肌の状態に合わせて選びましょう。

ローション

ローションタイプには、透明な化粧水タイプ、乳液(エマルジョン)タイプのものがあります。サラサラとした使用感のため、塗りやすく、顔や全身など広範囲に使えます。

クリーム

クリームタイプは、ローションタイプに比べ保湿力が高いです。乾燥しやすい顔(特に口のまわり)などにおすすめです。

オイル

オイルタイプは、肌を保護して保湿します。毎日のマッサージや、オムツ替えのときの汚れのふき取りにも使えます。

ワセリン

ワセリンタイプは、皮膚の表面に膜を作り、水分蒸発を防ぐことで皮膚の乾燥を防ぎます。肌荒れの予防におすすめです。

保湿剤の選びのポイント

保湿剤は何に注意して選べばよいのでしょうか。保湿クリームの選びのポイントを紹介します。

低刺激のものを選ぶ

赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので、添加物が入っていないもので、刺激のないものを選びましょう。ただし、保湿成分に植物性オイル使われている場合、赤ちゃんのアレルゲンになってしまうことがあるので慎重に選びましょう。

成長に合わせて選ぶ

動きたがる赤ちゃんに保湿クリームを塗るのは、案外大変ですね。すぐに塗れるもの、片手でも塗れるもの、伸びのよいものを選ぶなど、成長に合わせて選ぶとよいでしょう。また、乾燥する冬は保湿効果の高いクリームタイプを使う、皮脂が多い夏はローションタイプを使うなど、季節や肌の状態に合わせて使いわけるのもおすすめです。

病院でヒルドイドを処方してもらう

ヒルドイド軟膏は、赤ちゃんが病院で受診をしたときに処方される薬です。ヒルドイドは、抗炎症剤ではない保湿剤で、副作用の強いステロイドは含まれていません。用法をきちんと守れば、安心して使用する事が出来ます。

赤ちゃんの保湿ケアのやり方

保湿剤の使い方の注意点には、どんなことがあるのでしょうか。塗り方のポイントやコツを紹介します。

まずは顔から

保湿剤を手に取り、顔の中心からくるくるなでるように、まんべんなく塗り広げます。頬、目の周り、鼻の下、あごなども忘れずに塗りましょう。

お手入れの後に

オムツ交換のあと、汗を拭いたあと、食事後の口の周りを拭いたあとなどは、肌が乾燥しやすくなっています。お手入れの後にはこまめに保湿をしましょう。

パパママの手のひらで

保湿クリームを塗る場合は、パパママの手のひらを使ってゆっくり塗りましょう。また、赤ちゃんの目を見て、話しかけながら塗ると、コミュニケーションにつながり、赤ちゃんも喜びます。

記事監修

北浜 直|小児科医

神奈川県川崎市・北浜こどもクリニック院長。
1976年生まれ、埼玉県出身。2002年聖マリアンナ医科大学卒業。2006年からは山王病院の新生児科医長務める。2010年に北浜こどもクリニックを開院。2012年医療法人社団ペルセウス設立。The Japan Times誌の「アジアのリーダー100人」に、2015年から3年連続選出されている

【編集部が選んだ!】赤ちゃんにおすすめの人気保湿アイテム5選

赤ちゃんが使える保湿剤には、どんなものがあるのでしょうか。編集部おすすめの保湿剤をピックアップしました。

ピジョン 薬用ローション ももの葉(ピジョン)

ピジョン 薬用ローション (ももの葉)
ピジョン 薬用ローション (ももの葉)

パラベン、アルコール、香料、着色料不使用。生後0ヵ月頃から使える薬用ローションです。皮フ科医による皮フ刺激性テスト済みなので安心して使えます。(すべての方に肌トラブルが起きないというわけではありません。)

「保湿力も、塗り心地も良かった。 子どもも嫌がらなかった」(30代・東京都・子ども2人)
「嫌な香りがせずのびもよかった」(30代・福岡県・子ども1人)

アトピタ ベビーローション(アトピタ)

アトピタ ベビーローション (アトピタ)

べたつかず、お肌をしっとり整える乳液タイプのベビーローション。かさかさでかゆい赤ちゃんの肌あれにおすすめです。ポンプタイプなので、さっと手に取り、手早く塗ることができます。

「伸びがよかったです。べたつきもなくて、塗ってるほうも塗りやすかったです」(30代・長野県・子ども1人)
「しっかり保湿されている感じがしました。保湿剤も伸びやすくて、全身に塗りやすかったです」(30代・岐阜県・子ども3人)

ニベアクリーム(ニベア)

ニベアクリーム(ニベア)

肌にうるおいを与えるスクワラン、ホホバオイルが配合された保湿クリームです。顔にも身体にも、家族みんなで使えます。

「家族で一緒に使えて良かった」(30代・神奈川県・子ども3人)
「ニベアは低価格で手に入りやすいため気軽に使えました」(30代・大分県・子ども2人)

ヒルドプレミアム(有限会社 アイ・エス・エム)

ヒルドプレミアム
ヒルドプレミアム

保水機能のあるヘパリン類似物質、バリア機能のワセリン、抗炎症のGK2が配合された薬用クリームです。保湿効果の高いヒルドイドと同じ「ヘパリン類似物質」が含まれている医薬部外品なので、病院に行かなくても購入することができます。

「価格も手頃だったのでまた使いたい」(30代・三重県・子ども2人)

パックスベビー ボディークリーム(PAX BABY パックスベビー)

パックスベビー ボディークリーム
パックスベビー ボディークリーム

ベタつかず、伸びが良い保湿クリームです。無香料・無着色、合成化学成分を使用していないので、安心して使えます。

保湿で赤ちゃんの肌を健やかに

赤ちゃんの肌を保湿することは、肌のトラブルを防ぐためにとても重要です。こまめに保湿クリームを塗り、肌を健やかに保ちましょう。

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文・構成/HugKum編集部

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