みんな大好き!レオ・レオーニの魅力的な作品
赤い色をしたきょうだいたちの中で、唯一黒い魚の物語『スイミー』。小学校の教科書に掲載され、日本全国で親しまれています。作者のレオ・レオーニ(1910-1999)は、イタリアやアメリカでグラフィック・デザイナーとして活躍した後、『あおくんときいろちゃん』で、初めて絵本の世界に足を踏み入れました。ねずみの『フレデリック』や、しゃくとりむしの『ひとあし ひとあし』など、小さな主人公たちが「自分とは何か」を模索し、学んでいく物語を、水彩、油彩、コラージュなどさまざまな技法を用いて描いており、親子で読むのにおススメの作品がたくさんあります。本展では、ヨーロッパとアメリカを移動し続けたレオーニの波乱の生涯を、作品と重ね合わせながら紹介します。絵本作家、アート・ディレクターとしての仕事、絵画、彫刻など幅広い活動が紹介され、レオーニが子どもの絵本に初めて抽象表現を取り入れるに至った経緯も分かるようになっています。
見どころ①レオ・レオーニとアート
芸術に囲まれて育ったレオ・レオーニは、子どもの頃から絵を描くことが好きで、画家になることを夢見ていました。本展のCHAPTER.1では、レオーニとアートの関わりをテーマに、自分の思いを投影させた絵本原画を中心に紹介されています。初めての個展に出品した作品や、9歳の誕生日プレゼントの思い出から生まれた油絵なども展示されているのも見逃せません!
見どころ②自分探し
レオーニは、両親の都合で欧米諸国を転々とし、多様な文化に触れながら育ちました。一方で「自分とは何者なのだろう」という疑問を抱き続けます。自分が自分であることをポジティブに描きだされた作品の数々は、私たちに生きる勇気を与えてくれます。自分探しの絵本『スイミー』の原画は、必見です。
見どころ③平和を求めて
20世紀の戦争の時代に生きたレオーニにとって「平和」は重要なテーマでした。「平和の大切さ」を著したレオーニの絵本が紹介されています。また、レオーニの「芸術家は、作品を通して社会に貢献しなくてはならない」という想いにも触れることが出来ます。レオーニの最初の絵本で、子どもの本に初めて抽象表現を持ちこんだ「あおくんときいろちゃん」の誕生秘話も親子でじっくり楽しみたいところです。
見どころ④リアル?フィクション?
「見るものすべてに物語を感じる」というレオーニは、身近なものからイマジネーションを膨らませていったそうです。レオーニのリアルとフィクションが入り混じった絵本や、実在する人と実在しない人を描いた「想像肖像」シリーズの油絵、架空の植物をモチーフにした「平行植物」シリーズが紹介されています。
見どころ⑤絵本が読めるコーナーも!
レオーニの絵本を読んだり、絵本の世界を映像や造作物で体感したりなど、親子で楽しめるコーナーもあります。
【開催概要】
会期:2019年7月13日(土)~9月29日(日)
休 館: 日月曜日(ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館、翌火曜日も開館)
会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
〒160-8338 新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン日本興亜本社ビル42階
開館時間:午前10時-午後6時
※入館は閉館30分前まで
観覧料:( )内は20名以上の団体料金および前売料金
一 般:1,300円(1,100円)
大学生:900円(700円)※学生証をご提示ください
高校生以下:無料 ※学生証、生徒手帳をご提示ください
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳を提示のご本人とその付添人1名は無料。被爆者健康手帳を提示の方はご本人のみ無料。
主催:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館、朝日新聞社協賛損保ジャパン日本興亜
企画協力:Blueandyellow, LLC、コスモマーチャンダイズィング、渋谷出版企画
協力:好学社、あすなろ書房、至光社
全国巡回:2019年12月7日(土)~2020年1月19日(土) 長島美術館(鹿児島)/ 2020年2月28日(金)~5月10日(日) 沖縄県立博物館・美術館(沖縄)
教えてくれたのは、LITTLE ARTISTS LEAGUEのメンバー。
LITTLE ARTISTS LEAGUEは母になった、アーティストママが立ち上げた、
親子へ向けた、本気でアートをやっていく活動団体です。