【調査概要】調査期間:2026年5月13日~6月4日 回答者数:0~12歳の子どもがいる保護者1,250人
目次
学童に通っている子どもは「約4人に1人」という結果に
まずは、お子さんが学童に通っているかを聞いてみました。学童に「通っている」が263人、「通っていない」が706人、「検討中」が39人となっており、約4人に1人が、現在学童を利用していることが分かります。
利用を検討している家庭も一部見られる一方で、約7割の家庭は学童を利用していませんでした。

学童に通う子どもの約7割が「行きたくない…」と感じた経験あり
次に、現在学童に通っているご家庭に、子どもの行き渋り経験の有無を聞いてみました。もっとも多かったのは「ときどきある」の111人。続いて「ない」が81人、「よくある」が34人、「一度だけある」が33人となりました。
「よくある」「ときどきある」「一度だけある」を合わせると、約7割の家庭で、子どもが一度は学童への行き渋りを経験していることが分かります。行き渋りは珍しいことではなく、多くの家庭で直面しやすい悩みのひとつなのかもしれません。

行き渋りのタイミングは? 「理由が分からない」という声も…
では、お子さんが学童へ行きたがらなかったのは、どのようなタイミングだったのでしょうか。
もっとも多かったのは、「理由はよく分からない」の106人でしたが、「学童で嫌なことがあったとき」「学校で疲れているとき」「長期休み明け」などにも多くの回答が寄せられています。
行き渋りは、学童でのできごとだけがきっかけになるとは限りません。学校生活での疲れや環境の変化など、さまざまな要因が重なってあらわれることも多いようです。子どもの様子だけではなく、その背景にある気持ちや状況にも目を向けていく必要がありそうです。

※その他の選択肢には「学童に通っていない」を含む
学童に行きたくない理由は「家で過ごしたい」
さらに、子どもが「行きたくない」と感じた具体的な理由も聞いてみると、第1位は「家で過ごしたい」の163人、また第2位に「友達・人間関係」で136人、第3位「疲れ・眠さ」で81人となりました。行き渋るタイミングとあわせて見ると、「家で過ごしたい」という気持ちに加え、友達との人間関係も、子どもが「行きたくない」と感じるきっかけになりやすいことが分かります。

※その他の選択肢には「学童に通っていない」を含む
さらに、「その他」の自由回答には、進級や子どもの成長に伴う環境の変化などの理由も寄せられました。それぞれの子どもの気持ちに耳を傾けながら、丁寧に理由を探っていくことが大切になりそうです。
- ・学童に行っていない子と遊びたい。(兵庫県/女性)
- ・学年が上がるにつれて、学童に行く同級生が減っていき、自分も行きたくなかったみたいです。(愛知県/女性)
- ・まだ行き始めたばかりで先生も怖かった。(千葉県/女性)
- ・いろいろ遊び尽くしてしまったから。(和歌山県/女性)

保護者はどう対応した? 「様子を見る」が最多
学童への行き渋りがあったとき、保護者はどのように対応したのでしょうか。
もっとも多かったのは「様子を見ることにした」の171人でした。続いて「励まして送り出した」が118人、「休ませた」が116人となっています。
「様子を見る」がもっとも多かったものの、「励まして送り出した」と「休ませた」はほぼ同数となっており、対応は家庭によってさまざまであることが分かります。ときには励ましたり、思いきって休ませてみたり──各家庭が、子どもに寄り添いながら試行錯誤していました。

※その他の選択肢には「学童に通っていない」を含む
学童の行き渋りで「保護者が後悔したこと」とは?
ここからは、学童の行き渋りを経験した保護者から寄せられた、「あのとき、こうしてあげればよかった」というリアルな声をご紹介します。試行錯誤を重ねた保護者たちの後悔には、多くの家庭に共通する気づきや学びが詰まっていました。

後悔ポイント①【子どもの気持ちをもっと聞けばよかった】
もっとも多く寄せられたのは、「子どもの気持ちをもっと聞けばよかった」という後悔でした。どうしても仕事や家事に追われて余裕がなかったものの、後から振り返ると、もう少し子どもの気持ちに寄り添いたかったと感じている保護者が多いようです。
- ・寄り添って話を聞いてあげればよかったと今では思う。(京都府/女性)
- ・親の都合じゃなく、子どもの意見もよく聞けばよかった。(北海道/女性)
- ・いつも行きたくないということはなく、一度だけ友人とトラブルがありました。もう少し話を聞いて気持ちに寄り添ってあげればよかったと後悔しています。(東京都/女性)
後悔ポイント②【無理に行かせなければよかった】
「仕事を休めない」「行かせるしかない」という状況の中で、無理に送り出してしまったことの後悔も目立ちました。子どもの不安に寄り添えなかったことが、今でも心に残っている保護者も少なくないようです。
- ・無理やり行かせて申し訳なかった。(静岡県/男性)
- ・当初は焦って無理に連れて行こうとしていました。親側の心の余裕が子どもにも伝わるのかもしれないと感じた。(大阪府/女性)
- ・無理強いしたことで悪化してしまったので、気長に待つ余裕を見せればよかった。(埼玉県/女性)
・こちらも余裕がなく半ば強引に行かせてしまいましたが、時間をつくり、話をしっかり聞くべきだったと反省しています。(東京都/女性)
後悔ポイント③【もっと早く環境を見直せばよかった】
親の働き方や、学童の利用そのものを早く見直せばよかったという声も寄せられました。環境を変えることや周囲へ相談することが、解決につながったと振り返る保護者もいるようです。
・自宅で荒れて言葉遣いが乱れたり、きょうだいに手を上げることがあったりして大変でした。勤務時間の見直しをして子どもと一緒に過ごせる時間を増やせばよかったと後悔しました。(岡山県/女性)
・ほぼ利用していないのにずるずる続けてしまったので、早く辞めればよかった。(千葉県/女性)
・1年契約に縛られず、もっと早く辞めさせればよかったかもしれません。(秋田県/女性)
・子どもの話をよく聞いて、問題が大きくなる前に学童の先生へ相談すればよかった。(香川県/女性)
行き渋りはその後どうなった? 約半数が「自然に落ち着いた」
その後、学童の行き渋りは、どのような経過をたどったのでしょうか。
アンケート結果を見ると、約半数の家庭では、時間の経過とともに自然に落ち着いたことが分かりました。一方で、学童を変えたり利用をやめたり、家庭や学童での対応を見直したりすることで改善したケースも少なくありません。それぞれの家庭で試行錯誤を重ね、子どもに合ったかかわり方を見つけたことが分かります。

学童以外の選択肢は? 「自宅」「祖父母」「習い事」という声も
放課後の過ごし方は、学童だけではありません。今まで検討した、または利用したことのある過ごし方を聞いてみると、もっとも多かったのは「自宅で留守番」の297人でした。続いて、「親族(祖父母など)に預ける」が172人、「習い事へ行く」が146人となっています。
学童以外にも、放課後の過ごし方はさまざまあり、子どもの年齢やライフスタイルに合わせながら取り入れているようです。

保護者が実感!学童行き渋りの「乗り越え方」とは
最後に、保護者が「行き渋りを乗り越えた」と感じた工夫や経験をご紹介します。同じように悩む家庭にとって、参考になるエピソードが数多く寄せられました。

工夫ポイント①【子どもの気持ちに寄り添い、安心できる時間をつくる】
子どもの不安な気持ちを受け止め、「安心できる時間づくり」を意識したことで、少しずつ前向きな変化が見られたという声が多く寄せられました。
・夕方は本人がやりたいことを一緒に全力で楽しむ時間をつくりました。翌朝、少しだけ笑顔で「行ってきます」と言えました。
・何時ごろ迎えに行くかを伝えるなど、見通しが立つことで少しずつ安心していました。(岡山県/女性)
・夜寝る前に毎日ハグを続けると、少しずつ学童へすんなり行ってくれるようになりました。(兵庫県/女性)
・行きたくないと言われて後ろめたい気持ちがありましたが、帰ってからの楽しみ(おやつやバスボム)を工夫して楽しく通えるようにしました。(熊本県/女性)
工夫ポイント②【友達や先生など、周囲の力を借りる】
家庭だけで抱え込まず、友達や学童の先生、学校など周囲の力を借りたことで、状況が改善したというケースも多く挙がっています。
・厳しい対応をするスタッフについて自治体へ相談し、父親も話し合いに参加したことで改善しました。(神奈川県/女性)
・友達と仲直りしたことで行き始めた。(北海道/男性)
・学童で友達ができたことで、自然と落ち着きました。(北海道/女性)
・学童と学校に連携してもらって問題解決に至った。(岐阜県/女性)
工夫ポイント③【子どもの気持ち、ペースを大切にする】
すぐに結果を求めるのではなく、子どもの気持ちやペースを大切にしながら見守ったことで、少しずつ状況が変わることもあるようです。
・本人の気持ちを尊重して無理に通わせず、1年生の終わりに退会しました。(愛知県/女性)
・子どものペースに合わせて通えばいいのだと思えるようになりました。(東京都/女性)
・6年生になってからは、トップリーダーとして役割が増えた。行き渋りがなく、楽しく行くようになりました。(東京都/女性)
・あまり深刻に考えすぎないほうが、いい方向へ進みました。(茨城県/女性)
それぞれの家庭に合った向き合い方を

今回のアンケートからは、学童への行き渋りに悩みながらも、それぞれの家庭が子どもに寄り添い、自分たちらしい向き合い方を見つけている様子が伝わってきました。
子どもは日々少しずつ成長し、気持ちも変化していきます。今回寄せられた声も参考にしながら、各家庭に合った向き合い方を見つけてみてくださいね。
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この記事を書いたのは
子育てや教育分野を中心に取材・執筆。また、認定NPO法人で、不登校やさまざまな困難を抱える子どもたちと関わっています。2児の母としての子育ての実感も重ねながら、日々の悩みや、子育てのリアルな声を丁寧にすくい上げ、やさしく伝える記事づくりを心がけています。
