“おもしろ消しゴム”の組み立てを実際に体験できる!

工場見学に行くと、写真のようなキットの組み立て体験をすることができます。1人1人に用意されていたパーツの袋にはこのようなものが入っていました。さて何ができるのでしょうか?

形をよく見て作り上げると、写真のような3種類の消しゴムが完成しました。大小さまざまなパーツの、3種の消しゴムが混ざっているので、どれがセットなのか、向きは合っているのかなど、想像以上に頭を使って組み立てを楽しめます。
見学後はお買い物も!

工場見学をしたあとは、工場直営のショップで消しゴムを購入することができます。食べ物、動物、セットになっているブリスターパックなどが所狭しと並べられていました。ここで購入をすると価格が割引されるので、小学生のお小遣いでもたくさん買えて、とても楽しい時間が過ごせます。

ちなみに、商品の中でいちばん人気なのは、「トイレとうんちの消しゴム」なのだそうです。
見学は消しゴム工場からスタート!
工場見学では、消しゴムを作る様子を間近に見ることができます。さまざまな材料、見たこともない機械によって成形され、大量に作られていく消しゴムを見るのは筆者も娘も初めてのことです。消しゴム自体はとても小さなものですが、こんなにもたくさんの工程を経てできあがっていくことを知り、時間を忘れて見入ってしまいました。
消しゴムの材料は「ゴム」ではない?!
消しゴムは「ゴム」と付いているので材料は「ゴム」だと思われがちですが、現在、日本国内で流通している消しゴムのほぼすべては「プラスチック」でできています。イワコーの消しゴムもプラスチックから作られます。

写真でボウルの中に入っているのが消しゴムの材料であるプラスチックの粒です。よく見ると左側にはきれいに粒状になったものが入っていますが、右側には形がバラバラなものがあります。これは、消しゴムを作るときにできてしまう不要な部分を粉砕機にかけてリサイクルしたものなのです。無駄なく消しゴムは作られています。
色の数だけ色の素があります
今回見学したときに作られていたものは「白」の製品でしたが、イワコーでは色がついた消しゴムも作られています。

色をつけるために使うものは「顔料」という色の素で、プラスチックと混ぜ合わせます。

取り扱う顔料は、例えば緑だけでも52種類。全体では300〜400種類だそうです。

色をつけるときには、決められた重さのプラスチックの材料に指定された量の顔料をいれ、混ぜるための機械で10分ほど処理をされてから消しゴムを作る機械へ入れられます。
材料が溶けて型に流し込まれます

材料を機械に入れて140度ほどに温めると、自由な形を作れるドロドロとした状態になります。材料は取り付けられた金型の穴から全体に行き渡るようにいきおいよく流し込まれます。

写真の拡大部分を見ると、ノズルのような部分の先から白い材料が紐状になって飛び出し、壁に当たって塊になっているのがわかるでしょうか? 娘も筆者もこの勢いよく出るところが、見ていていちばん印象に残りました。

ラーメンのようなこの写真の状態は、温めた材料を成形する前の状態です。触ってみると、ちょうどできたてのピザのような熱さで、長い時間は触っていられません。
いよいよ消しゴムに

溶けた材料は、商品の形になるように作られた「金型」という金属製の型に流し込み、冷やすことで形が決まります。粘土遊びで上下から押さえつける型を使って立体的な作品を作ったことがあるお子さんもいると思いますが、金型は粘土用の型の金属版とイメージするとわかりやすいと思います。

製作途中の消しゴムを見せてもらいました。ここから丸いパーツをつないでいる不要な部分を外し、パーツは次の工程へ進みます。外された不要な部分はリサイクルに回します。
材料を紹介した写真に、つぶつぶといびつなものがありましたが、そのいびつな形の材料は、ここで出た不要な部分を細かくしたものなのです。

この日、見学しているときに作られていたのは、カップうどんでした。ちなみに消しゴムは1時間で約2,000〜4,000のパーツを作ることができるそうです。
工場では組み立て体験へ
「おもしろ消しゴム」のこだわり
”おもしろ消しゴム”は「形が個性的なだけの消しゴム」と思っていませんか? イワコーでは本物らしさにこだわりを持って日々製造を行っています。

例えば、「いちご」の消しゴムを作るときには、実際のいちごを買ってきて、よく観察した上で作ります。よく観察すると、タネの大きさが一つ一つ違ったり、形が少しゆがんでいたりするのがわかります。それを再現するように作っています。

他にも、カニを作るときには鮮魚店で実際にカニを買って細かく観察をしました。インコの消しゴムを作るために会社の事務所でインコを飼ったこともあるそうです。このように一つ一つ自分の目で見て確かめることで、ただおもしろいだけではなく、リアルさを追求しているのです。
消しゴム作りに大切なこと その①「原型」
消しゴムの形の元になる「原型」を見せていただきました。

アタッシュケースに入れられ、手袋をした上で取り出されて見せていただいた「いちごの原型」。これは専門の技術を持った職人さんが作ったもので、「ろう」でできています。そのため、人間の手の温度でも変形してしまう可能性があります。逆にこのような素材だからこそ、細かな表現が可能なのです。
特に柔らかな形をしているパーツは「ろう」で作られていますが、最近は直線的・機械的なパーツの場合は3Dプリンターを使う場合もあります。
消しゴム作りに大切なこと その②「金型」

金型はとても高額で、2つのパーツでできているニンジンの金型代を例にしても300万円ほどかかるのだそうです。

金型はモノ作りにおいて大切なものです。イワコーは大切な金型に投資をし、素敵な商品を世に送り出しています。
創業者の言葉
イワコー創業者の岩沢善和さんは2024年に亡くなりましたが、生前、工場見学に訪れた子どもたちへこのような言葉を語っていたそうです。
【小さなことでもいいから一番になりなさい】
「おもしろ消しゴム」のジャンルで日本一であるイワコーの消しゴム。
「一番」になると自分に自信が持てるようになります。そうすると次の挑戦ができます。人よりちょっと得意なことがあるならばそれを磨いていこう。小さい世界で一番を取ったら、もう少し大きな世界で一番をとろう。
今回の見学でもこの言葉を教わり、筆者の心にとても響きました。そして、これからの世界を担うお子さんたちにもこの言葉をお贈りしたいです。
工場見学のお知らせ
イワコーでは社会貢献の一環として、土曜を中心に埼玉・八潮の自社工場の見学を行っています。
対象年齢は小学生以上(中学生以下の方は保護者同伴でお願いします)です。
詳細はこちらの公式ページをご覧ください
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この記事を書いたのは
文房具の情報を声と文章で伝える、文房具プレゼンターとして活動。ラジオパーソナリティとして、パートナーの他故壁氏と共に制作する「30分間文房具の話だけをする」ラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」ほか、他番組へのゲスト出演も。
子育て経験とラジオ番組制作・出演を通して学んだ知識をベースに、文房具ライターとしても活動中。2025年9月には、文房具の特徴を商品ごとに解説した本「支援が必要な子からちょっと不器用な子まで 子どもの困ったを解決するハッピー文房具図鑑」(学事出版)を刊行。