赤ちゃんとお風呂に入る時に使用するバスチェアは、育児を助ける便利アイテムです。大人1人で赤ちゃんを入浴させる状況では、なくてはならないものともいえるでしょう。今回は、バスチェアの使い方や選び方、おすすめの商品を紹介します!
お風呂用のバスチェアは必要?
バスチェアは育児にとって欠かせないものではありませんが、あると大変便利なグッズです。バスチェアが役立つ状況や、ベビーバスとの違いを解説します。
ワンオペ育児の救世主となる
赤ちゃんを大人1人でお風呂に入れる場合は、抱っこしながら自分の服を脱いだり、自分の体を洗ったりすることはほとんど不可能です。このようなときにバスチェアがあれば、赤ちゃんを座らせることで手が空くため、自分自身のことができるようになります。赤ちゃんを落としてしまう心配もありません。
また、年の近い兄弟がいる場合も、1人を座らせておけば、もう1人のお世話ができます。双子の赤ちゃんをお世話するような場合は、できれば2台欲しい状況であるともいえるでしょう。ワンオペ育児の入浴においては、もはや必需品ともいえる育児グッズなのです。
ベビーバスとの違い
バスチェアと同時期に使う育児グッズとして、『ベビーバス』があります。その名の通りベビー用のお風呂であり、お湯をためて赤ちゃんを沐浴させる小プールのようなものです。生まれたばかりの赤ちゃんは抵抗力が弱く、大人と一緒のお風呂に入ると雑菌に感染してしまう恐れがあります。また、よく汗をかくため、毎日の沐浴は欠かせません。そのため、少なくとも約1カ月間は、赤ちゃんを個別にお風呂へ入れてあげる必要があります。その際に使うのがベビーバスです。
一方の『バスチェア』は、ベビーバスを卒業した後に、赤ちゃんと一緒にお風呂に入る際、赤ちゃんを座らせるベビー用の椅子です。一緒に入浴できるため、お湯を張るような仕組みはありませんが、体を洗ってあげることは可能です。
バスチェアの使い方
実際にどのような使い方をすればよいのか、具体的な使用方法を解説します。清潔な状態を保つためのお手入れの仕方も覚えておきましょう。
座らせたまま洗う
バスチェアは浴室の中に置き、赤ちゃんをバスチェアに座らせたり寝かせたりしたまま、赤ちゃんの体を洗います。本体と接している背中やお尻などは、洗いにくければ抱っこして洗いましょう。大人が体を洗う間は、赤ちゃんを座らせたり寝かせたりしたまま待っていてもらいます。大人の手が空くため、バスチェアがあると非常に楽です。つかまり立ちをし始めるような時期は、じっとせずに足をすべらせてしまう可能性もあります。立てるようになったから大丈夫と安易に考えず、バスチェアを使った方が安心して入浴できるでしょう。
嫌がるときはどうする?
初めて見る物や触れる物に対し、赤ちゃんが泣き止まなくなることは多々あります。ベビーチェアを使うときには、最初はリビングなどで服を着たまま座らせて、徐々に慣れさせることから始めるとよいでしょう。
お風呂で使う場合も、いきなり裸で座ってもらおうとせず、膝にタオルをかけるなどしてゆっくりと環境に慣れさせることが大事です。お尻が冷たい場合にも泣いてしまうことがあるため、シャワーで温めたりガーゼを敷いたりして、人肌に近い温度にしてあげるとよいでしょう。お風呂用のおもちゃを与えたり、普段使っているおもちゃでお風呂に持ち込めそうなものを持たせたりするのも一つの方法です。
使用後は乾燥させて清潔に
バスチェアを使った後は、全体をシャワーで洗い流しましょう。その後は水気を取るために、裏返して壁に立て掛けたり、吊るしたりして保管します。できる限り、毎日風通しのよい場所へ干しておけば、カビを防止して衛生的に使えます。難しい場合は、換気扇を常時回したままの浴室などで乾かしましょう。月に1回、天気のよい日にベランダなどで天日干しすると、より清潔感が保てます。マットなどが付いている場合は、取り外して毎回干すようにしましょう。湿気の多い浴室へ置きっ放しにすることが、最も避けたい保管状況です。時間がない場合でもタオルで水気を拭き取り、お風呂の外へ出しておきましょう。
バスチェアの選び方
数多くの商品が販売されている中で、選ぶ際に気を付けたいポイントを紹介します。カラーやデザインを除けば、見るべき部分はある程度限られてきます。
素材を決める
ベビー用のバスチェアには、さまざまな素材が使われています。『プラスチック製』と『空気を入れて使う柔らかいタイプ』が主流です。
プラスチック製のバスチェア
プラスチック製はほとんど準備が要らず、手入れも楽ですが、硬くて冷たい肌触りになってしまうことがデメリットといえます。
空気を入れて使うバスチェア
空気を入れて柔らかくするタイプは、ベビーバスでもよく見られる素材です。空気を入れる作業が必要であるため、準備がやや面倒です。しかし、長い間使用しない場合、空気を抜いて畳んでおけば、収納スペースには困らないでしょう。プラスチック製ほど冷たくはならず、柔らかいため肌触りも比較的良好です。
リクライニング型か固定型か
バスチェアの形状は、『座らせる固定タイプ』と『寝かせるリクライニングタイプ』の二つに大別できます。
リクライニングできるバスチェア
首がすわらない生後1~2カ月であれば、リクライニングタイプがおすすめです。赤ちゃんの体に負担がかからず、沐浴から入浴への移行もスムーズに行えるでしょう。ただし、体が大きくなると赤ちゃんが不安定になりがちです。サイズ調整が可能で、安全に使える商品を選ぶことが重要です。
固定型のバスチェア
月齢6カ月頃になり、首や腰がしっかりとすわってきたら、固定タイプを選びましょう。赤ちゃんも座りながら両手が使えるようになるため、おもちゃを渡せば遊んでいてくれることもあるでしょう。
機能性抜群のおすすめバスチェア
さまざまな機能が付いたバスチェアを3点紹介します。それぞれの特徴や魅力をチェックしましょう。
★ココがポイント!
機能性の高いバスチェアは、2ヶ月以降から使えます。リクライニング機能が付いているもので、首が座ってない状態でも赤ちゃんを寝かせた状態で安心して座らせておけるタイプを選びましょう。さらにフロントガードがついていればより安心です。
アップリカ はじめてのお風呂から使えるバスチェア
新生児~2歳頃まで、長く使えるバスチェアです。生まれてすぐの赤ちゃんも安心のフルリクライニグ仕様で、165度まで倒して使用できます。赤ちゃんの成長に合わせて、リクライニングの角度は3段階に設定可能。首がすわった状態や、ひとり座りが可能な状態に対応した角度にできるため安心です。従来品より広いサイズの柔らかなマットとフロントガードが付き。フロントガードが邪魔になってきたら、外した状態での使用もできます。パーツが分解できるため、全て外して隅々まできれいに洗浄できて清潔に使えます。
アガツマ アンパンマン コンパクトおふろチェア
生後2カ月頃の首すわり前~2歳頃まで使用できるバスチェアです。月齢や用途に合わせて、3段階に角度を調整できるリクライニング機能が付いています。赤ちゃんが大好きな音や手遊びが数多く付いたセーフティーバーが付いているため、これ1台で楽しめます。タオル取付パーツがついているので、本体が冷たくなる状態を手軽に解消できます。背もたれをコンパクトに畳むことが可能で、本体も縦に自立するため邪魔になりません。また、本体には持ち手が付いているため、持ち運びにも便利です。
日本育児 ソフトバスチェア
新生児をバスタブやシンクで沐浴させられる上、リクライニングチェアにもなるバスチェアです。シートの角度が3段階に変えられるリクライニング機能が付いています。沐浴時と同じ物をチェアとしても継続して使うことになるため、入浴に移行しても赤ちゃんが戸惑いにくいメリットがあります。新生児の頃から体重が11kgになるまでの長い間使用可能です。赤ちゃんの頭をやさしく守るヘッドサポートも付いています。本体をコンパクトに折り畳めるため、収納や持ち運びにも便利です。
シンプルで使いやすいバスチェア
手間を掛けずにすぐ使用できる、シンプルなバスチェアを紹介します。使いやすさを重視するならおすすめのものばかりです。
★ココがポイント!
つかまり立ちをする前の赤ちゃんを寝かせておけるシンプルなバスチェアは、手入れの楽なタイプを選ぶのがおすすめです。空気を抜いて収納できるタイプもあるので、スペースや普段の使い勝手を考えて選びましょう。
西松屋 簡易バスチェア抗菌マット付き
柔らかいマットで冷たくなりにくい簡易バスチェアです。抗菌加工が施されていて、安心して使用できます。シンプルな構造で、手軽に洗えてメンテナンスの手間がかかりません。重量が軽い上に取っ手が付いており、持ち運びにも便利です。対象年齢は3~10カ月頃までで、つかまり立ちをする時期まで使えます。シンプルで使いやすく、初めてのバスチェアにも適した商品です。
リッチェル ふかふかベビーチェアR
低座面・低重心で、赤ちゃんが前倒れしにくい構造となっている安心のバスチェアです。フロントガードがなくても安定した座りができるため、足がフロントガードにぶつかってしまう心配がありません。プラスチック製のベビーチェアと異なり、やわらかい素材と空気層で、赤ちゃんを後ろからそっと包んでくれるような安心感を持っています。
足で踏んで本体を固定できるストッパーが付いているため、赤ちゃんを抱きあげたときにチェアが付いてくるような現象が起こりにくく、赤ちゃんをスッと抱き上げることができます。空気入れが内蔵されているため準備が簡単な上に、数分で空気を入れられます。コンパクトに折り畳めば、旅行や帰省の際にも楽に持ち運べます。
OK Baby ソフトネットバスチェア
ヨーロッパで人気のイタリアブランド『OK Baby』のバスチェアです。デザインが特徴的なイタリア製の商品です。裏面に付いている脚を開くだけで、すぐに使用できます。使用後はコンパクトに収納でき、吊り下げようのフックで保管すれば、水切り効果で乾燥速度もアップするでしょう。寝かせる部分はSBS樹脂でできているため、非常に柔らかな肌触りを実現しています。適度な沈み具合で赤ちゃんを支え、安心してお世話ができます。
赤ちゃんとのバスタイムをもっと快適に
赤ちゃんとの入浴時に活躍するバスチェアは、ワンオペ育児の必需品ともいえるアイテムです。つかまり立ちをする頃まで使え、赤ちゃんと一緒でも大人が快適に入浴できます。商品を選ぶ場合は、素材や形状を重視し、機能や使いやすさも考慮しながら、環境に合ったものを選びましょう。
文・構成/HugKum編集部