【助産師監修】赤ちゃんの麦茶はいつから? 飲ませる時の注意点・作り方・飲ませ方

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子どもから大人までごくごく気軽に飲める麦茶ですが、赤ちゃんが麦茶を飲めるようになるのはいつからなのでしょうか? また、赤ちゃんに麦茶を飲ませるときの注意点から、麦茶の作り方や飲ませ方、保存方法までをご紹介します。

編集部が厳選した、赤ちゃんにおすすめの麦茶も合わせてチェックしてみてくださいね。

赤ちゃんが麦茶を飲めるのはいつから?

赤ちゃん、麦茶
赤ちゃんに麦茶を飲ませるときには注意が必要です。

カフェインが含まれていない麦茶は、赤ちゃんの水分補給にピッタリの飲み物です。

興奮作用などがあるカフェインを摂取すると、赤ちゃんの体に負担を与える可能性があるので、コーヒーや紅茶など、カフェイン入りの飲み物は禁物。その点、麦茶ならカフェインレスなので、赤ちゃんにも安心して飲ませることができます。ただ、一般的な麦茶は赤ちゃんにとっては苦味が強いものも多くあります。

では赤ちゃんが麦茶を飲めるようになるのは、いつ頃からと考えるべきでしょうか。

赤ちゃん向けに薄い味付けで作られたベビー用の麦茶なら、たいてい「生後1ヶ月頃から」とパッケージに記載されています。しかし、生後1ヶ月頃は、まだ母乳やミルクを飲む時期なので、あえて麦茶をあげる必要はありません。

赤ちゃんにどうしても麦茶を飲ませたいのであれば、生後1ヶ月以降から少しずつ与えて、様子をみることも可能です。でも母乳やミルクの量が減らないようにしましょう。

月齢の低い赤ちゃんにとって、麦茶は水分補給にはなりますが、栄養補給にはなりません。そのため一般的には、離乳食が始まる生後5~6ヶ月頃から麦茶を飲ませるようにするとよいでしょう。

赤ちゃんに麦茶を飲ませる注意点

麦茶は健康に良い飲み物というイメージがあるかもしれません。しかし、赤ちゃんに麦茶を飲ませるときは、次のようなことに注意が必要です。

アレルギーが発生するリスクもある

食物アレルギーの3大アレルゲンとなるのが、鶏卵、牛乳、小麦です。

麦茶は小麦ではなく大麦から作られているので、小麦アレルギーとは直接関係ないと言われています。しかし麦茶でアレルギー症状がでることも考えられるので、初めて麦茶を飲ませるときは、スプーン1杯程度を飲ませてみて、様子を見て少しずつ量を増やすようにしましょう。

大人用麦茶は赤ちゃんには味が濃い

大人向けの市販の麦茶は、赤ちゃんにとっては味が濃すぎて苦味も感じやすい、ということを覚えておきましょう。そのためベビー向けの麦茶は、薄い味に作られています。

赤ちゃんに大人用の麦茶を飲ませるときは、2~4倍に薄めてあげましょう。

下痢のときに飲ませていいの?

赤ちゃんが下痢をしているときは、脱水症状になりやすくなります。赤ちゃんは自分で水分が欲しいと言えないので、ママやパパが赤ちゃんの脱水症状が進んでいないか、気にかけてあげなければいけません。

下痢で排出された水分や栄養を補うためにも、母乳やミルクはいつも通りに与えましょう。飲みたがらないようだったら、複数回に分けてこまめに飲ませてください。

また、ミルクを嫌がったときには、麦茶や湯冷ましを与えてみて様子を見ましょう。下痢の時は、水分補給が必要ですが、水分だけではなく栄養もしっかりと与えてあげることが必要なので、麦茶ばかりではなく、母乳やミルクもきちんと飲ませてください。

赤ちゃんの麦茶の作り方

ペットボトルの赤ちゃん用麦茶も便利ですが、毎日のように飲むのなら、煮出し用のパックタイプの麦茶が経済的です。では、煮出し用麦茶で赤ちゃんの麦茶を作るときの方法をチェックしてみましょう。

麦茶の種類

市販の麦茶には、ペットボトルタイプの他、粉末タイプ、煮出し用パック、水出しパックなどの種類があります。

粉末タイプの麦茶の作り方

粉末タイプは、水やお湯にパウダーを溶かして作ります。冷たい水にも溶けるものが多いですが、赤ちゃんにあげる麦茶なら、沸騰させたお湯を冷ました「湯冷まし」を使うのもいいでしょう。

お湯を10分間ほど沸騰させれば、水道水の中に含まれる残留塩素などの軽減が期待できると言われているため、沸かしたお湯で麦茶を作ると安心です。

煮出しパックの麦茶の作り方

煮出し用は、鍋に水とパックを入れて火にかけながら作るタイプです。

こちらは水を沸騰させて作るので安心です。ただし、煮出し過ぎると味が濃くなってしまうので、味を調整してから赤ちゃんに飲ませるようにしましょう。

水出しパックの麦茶の作り方

水にパックを入れておくだけで麦茶が作れる水出しパックもありますが、赤ちゃんに飲ませる場合は、沸騰させた水で作るのが基本。水出しで作るのは控えましょう。

赤ちゃんの麦茶の飲ませ方

赤ちゃんに麦茶を飲ませるときは、温度や量、タイミングにも注意が必要です。

温度

赤ちゃんが飲む麦茶は、温度にも注意しましょう。熱すぎると火傷をする危険がありますし、冷たすぎると下痢を起こしてしまう可能性もあります。

煮出して作った麦茶を冷蔵保存しておき、赤ちゃんに飲ませるときはお湯を加えて、人肌程度になるように調整するのがベストでしょう。

赤ちゃんが初めて麦茶を飲むときは、アレルギーを起こす可能性もあるため、スプーン1杯から始めてみましょう。アレルギーの心配がなく、赤ちゃんが喜んで麦茶を飲んでいることがわかったら、少しずつ量を増やしていきましょう。

タイミング

離乳食を始めている赤ちゃんが麦茶を飲むベストなタイミングは、食事中や食後、寝起きやお風呂上りでのどが渇きやすいときです。それらのタイミングで、水分補給として麦茶をあげてみましょう。

しかし、特に1歳未満の赤ちゃんには、母乳やミルクの量が減らない程度に与えることが大切です。

麦茶は決して毒ではありませんが、与えすぎると母乳やミルクの量が減ってしまうことがあり、栄養が不足してしまう可能性もあります。

また、離乳食前の時期で、母乳の出があまりよくない場合は、母乳の代わりに水や麦茶を与えようとしてしまうケースもあります。ですが、麦茶では栄養補給にはならないため、特に1歳未満の赤ちゃんに母乳やミルクのかわりにお茶を与えることはあまりおすすめしません。

ペットボトル・紙パック

ペットボトル入りの麦茶は、外出時の水分補給にピッタリ。

また、紙パックに入った少量入りの麦茶は、一度開けたら飲み切る必要がありますが、外出時には便利です。紙パックの麦茶がストロータイプなら、ストローで飲む練習にもなります。

マグ

赤ちゃんには、麦茶をマグや哺乳瓶に入れて飲ませるのがおすすめ。ただ、初めてマグや哺乳瓶を使った赤ちゃんは、ママのおっぱいとのギャップにびっくりして拒否反応を示すこともあります。

最初は離乳食用のスプーンで与えてみて、少しずつマグや哺乳瓶にも慣れていけるように様子を見てみましょう。

赤ちゃんの麦茶の保存法

麦茶はたくさん作って保存しておきたいところですが、赤ちゃん用の麦茶は、そのように保存しておいて大丈夫なのでしょうか?

保存期間

しっかり沸騰させて、煮出して作った麦茶であっても、決して長い期間保存できるものではありません。赤ちゃんが飲む麦茶なら、半日~1日以内には飲みきるようにしたほうが安心です。

保存容器

麦茶の保存容器は、清潔なものを使うことが大切です。煮出して麦茶を作ったら、保存容器に移して冷蔵保存しましょう。常温での保存は傷みが進んでしまうのでNGです。

冷凍してもいい?

麦茶は冷凍保存することも可能で、数日間は持つといわれています。

しかし、冷凍した麦茶を赤ちゃんに飲ませるためには、解凍したのちにそれを適温にしなければならないので、かえって手間がかかってしまうかもしれません。

記事監修

Kawai
助産師・看護師
河井恵美

看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。

エミリオット助産院

編集部が選んだ!赤ちゃんにおすすめの麦茶

赤ちゃんに安心して飲ませられる麦茶をご紹介しましょう。紙パックから煮出しパックなど、おすすめの麦茶を編集部が厳選してご紹介します。

紙パックタイプ「和光堂 ベビーのじかん むぎ茶」

125mlの紙パックタイプの赤ちゃん用麦茶。まだ飲む量が少ない赤ちゃんに便利で、ストロー飲みできるようになれば、そのまま飲ませることができます。風味豊かな国産六条大麦を使用し、赤ちゃんが飲みやすいよう、苦みを抑えて作られています。

煮出しパックの「ベビーザらス 家族みんなにやさしいむぎ茶 52袋入」

日本有数の麦の産地である佐賀県の大麦を100%使用。濾過紙は無漂白ペーパーが使われているので、赤ちゃんにも安心して飲ませることができます。

赤ちゃんも飲める大人用の「八女むぎ茶ティーバッグ」

福岡県・八女産大麦100%を使用した麦茶。国の安全基準にしたがって、JAふくおか八女が、大麦の栽培から製品化まで一括管理している製品です。

大事なポイントに注意して赤ちゃんに麦茶を

カフェインの心配がなく、味にクセもない麦茶は、多くの赤ちゃんが好んで飲める飲み物のひとつです。母乳やミルクを与えながら汗をたくさんかく季節の水分補給などに、ぜひ麦茶を利用してみてはいかがでしょうか。

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文/HugKum編集部 記事監修/助産師 河井恵美

 

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