【助産師監修】赤ちゃんの正しい抱っこ|パパママの姿勢や、抱っこ紐やスリングの使い方も!

赤ちゃんを抱っこすることは、赤ちゃんにもパパママにとっても重要なスキンシップのひとつ。しかし、抱っこしてもなんだかしっくりこない…というパパママもいるのではないでしょうか。それは、正しく抱っこできていないからかもしれません。

そこで当記事では、正しい抱っこの姿勢や赤ちゃんの抱っこが楽になる抱っこ紐、気になる「抱っこ癖」、乗り物に乗ったときの抱っこについてご紹介します。

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正しい抱っこの仕方とは?

赤ちゃんを正しく抱っこしないとどうなる?

赤ちゃんを正しく抱っこできないと、抱っこしている赤ちゃんはもちろん、パパママ自身にも悪影響を及ぼすこともあります。どんな悪影響やデメリットがあるのか、お教えしましょう。

赤ちゃんが泣いたり、のけ反ったりする

赤ちゃんを抱っこしても泣き止まない、のけ反るなど、落ち着いた様子を見せない場合は、抱っこの仕方に問題があるのかもしれません。

たとえば、赤ちゃんの両手や両足を閉じたまま、抱っこしてしまったとしましょう。そうすると、赤ちゃんは居心地が悪いため、「抱っこは嫌!」という意思表示が、のけ反ったり、泣いたりする行動に現れます。すると、パパママの手から落ちてしまうこともあるのです。

また、赤ちゃんの脚を伸ばしたまま固定し、横抱きしたり、赤ちゃんの股に手を入れて、片足をホールドした状態で横抱きすると、股関節が脱臼してしまうことも。赤ちゃんの脚は自由に動かせる状態にしておくことが肝心です。

パパママが腰痛を感じたり、腕が痛い、なんてことも

悪影響は赤ちゃんだけではなく、パパママにも及びます。たとえば、パパママの上体が反り返ったままの抱っこや、前かがみの状態での抱っこは、パパママの腰に負担がかかってしまいます。また、膝を曲げずに手だけで赤ちゃんを持ち上げようとすると、ギックリ腰になる可能性もあります。

さらには、手のひらを上に向けて抱っこしたり、手首で赤ちゃんの体重を支えるような抱っこの仕方では、「腱鞘炎」や、指の曲げ伸ばしの際に引っ掛かる「ばね指」になることも考えられます。

また、長時間続けていると、腕のしびれや肩凝りといった症状が出てくることもあります。

しかし、これらの症状は、正しい姿勢で抱っこすることで、解消できることがほとんどです。

赤ちゃんを抱っこする正しい姿勢

抱っこするときに、赤ちゃんとパパママの負担を軽減させるためには、正しい姿勢をとることが大切です。赤ちゃんを抱っこするときの正しい姿勢をお伝えしますので、やってみてください。抱っこが楽に感じられるはずですよ。

正しい姿勢の基本

抱っこには、横抱き、縦抱きなどがありますが、まずは、基本的な抱っこの姿勢のポイントを抑えておきましょう。

・パパママは背中を反らず、また反対に背中を丸めないように。まっすぐを意識して立ちます。
・赤ちゃんの自然な体勢であるCカーブ(背中のカーブ)を抱っこしているときもキープするようにして。
・赤ちゃんの足は、膝を軽く曲げ、M字に開いておきましょう。
・赤ちゃんを抱く位置は、高めの位置だと手首への負担が軽減されます。首から胸元のあたりに頭がくるようにするのがベストです。

横抱きの正しい姿勢

横抱きにする手順を説明しましょう。

  1. 赤ちゃんの首から後頭部に片手をさし入れます。
  2. もう一方の手を赤ちゃんの股の間にさし入れ、お尻を支えます。
  3. 首がぐらぐらしないよう、後頭部をしっかり支え、パパママの体を赤ちゃんに寄せてゆっくり抱き上げましょう。
  4. パパママの肘の内側に、赤ちゃんの頭を乗せ、胸に引き寄せます。

縦抱きの正しい姿勢

次に、縦抱きの手順です。

  1. 赤ちゃんの首から後頭部に片手をさし入れます。
  2. 赤ちゃんの股の間から、もう一方の手をさし入れ、お尻を支えます。ここまでは、横抱きと同じです。
  3. パパママの体を赤ちゃんに寄せ、ゆっくりと抱き上げます。このとき、パパママのおへそよりも高い位置に赤ちゃんのおしりがくるように持ち上げましょう。
  4. 赤ちゃんの膝が、お尻よりも高い位置にくるようにし、両足をM字に開きます。
  5. 片方の手で赤ちゃんを支えながら、腕に赤ちゃんのお尻を乗せます。もう片方の手で赤ちゃんの背中を軽く支えましょう。

赤ちゃんの抱っこが楽になる抱っこ紐

赤ちゃんを抱っこするときに便利なのが抱っこ紐です。ここでは、抱っこ紐が使える期間、選び方、使い方を解説します。

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抱っこ紐の選び方や使い方は?

抱っこ紐はいつからいつまで使える?

抱っこ紐は、新生児から4歳くらいまで使うことができます。ただし、抱っこ紐によっては、使える月齢はまちまちです。抱っこ紐には対象月齢が記載されていますので、それを参考にするとよいでしょう。

選び方

抱っこ紐には、大きく分けて、キャリータイプとスリングタイプがあります。

キャリータイプは、横抱き、前抱っこ、おんぶなど、いろいろな抱き方ができるタイプです。また、新生児から3、4歳までと、長い期間使えるのが特徴です。

一方、スリングタイプは、たすきがけにして使い、赤ちゃんを横抱きにして使います。キャリータイプにくらべ、コンパクトでさっと装着できるのがメリットです。

どちらのタイプがいいか吟味し、それに加えて、対象月齢やサイズをチェックしましょう。

また、機能や素材も確認しておくといいですね。首がすわっていない赤ちゃんの頭と首を支えてくれるパッドや、赤ちゃんの成長に合わせてストラップを調整できる機能などをもつ抱っこ紐もあります。

素材は、赤ちゃんの肌にも安心なコットンや、通気性のいいメッシュ生地などがおすすめです。

使い方

抱っこ紐は、正しく装着しないと、落下事故の原因となります。購入された抱っこ紐の取扱説明書をしっかり読み、それに従って装着するようにしてください。

自己流で装着したり、推奨されていない抱き方、使い方をするのは絶対にやめましょう。

スリング(布)や抱っこ布団も、赤ちゃんの抱っこに有効

キャリータイプの抱っこ紐以外にも、スリングや抱っこ布団も、赤ちゃんの抱っこを手助けしてくれるアイテムです。

スリングは、大きな布で子どもを丸く包み、斜め掛けにして横抱きする育児グッズです。赤ちゃんが胎内にいたときと同じような姿勢で抱っこできるため、赤ちゃんが安心し、落ち着きます。

抱っこ布団なら、抱っこ布団ごと抱えてそのまま寝かしつけでき、寝たあとそのまま降ろしても、すやすや寝てくれます。寝かせたまま移動ができるのもメリットです。

また、抱っこケープやよだれカバーなど、抱っこ紐のプラスワンアイテムは、お出かけ時の抱っこを快適なものにしてくれますよ。

また、スリングや抱っこ布団を使用するときの赤ちゃんの足は、M字型に開かせ、自由に動かすことができるのが理想です。日本小児整形外科学会では、横抱きのスリングは開脚の姿勢がとれず、また、両脚が伸ばされる危険もあると注意喚起しています。使用は短時間にするなど工夫が必要です。

参照:先天性股関節脱臼予防パンフレット – 日本小児整形外科学会

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赤ちゃんは抱っこが好き!だからいっぱい抱っこしてあげよう

赤ちゃんは抱っこしてあげると、ご機嫌になったり、泣き止んだりしますよね。これは、抱っこされることでママの心臓音を聞いて安心できたり、体が安定して不安な気持ちが解消され、リラックスできるからです。

また、抱っこによって、不安なことがあったときに、受け止めてもらえるという経験を積むことで、親子間の信頼にもつながるとされています。

そのようなメリットがある抱っこをたくさんしてあげるのは、決して悪いことではありません。
確かに昔は、抱っこしすぎると「抱っこ癖」がつくという意見もありました。

しかし、少子化となり核家族化が進むなど、昔と違う子育て環境となっているため、昨今の育児書には「たくさん抱っこしましょう」と書かれており、心配する必要はないようです。

抱っこできるのは幼少期のみ。抱っこは、赤ちゃんにとってもわかりやすい愛情表現です。お子さんが大きくなったら、抱っこする回数も徐々に減っていきます。ですので、今のうちにたくさん抱っこしてあげてくださいね。

乗り物に乗った時の抱っこはどうする?

乗り物に乗る時、抱っこのままでいいのでしょうか。車、自転車、それぞれのケースでの抱っこの注意点を解説します。

車に乗った時の抱っこの注意点

車に乗る時に、赤ちゃんを抱っこしたまま乗るのは道路交通法違反にあたります。これは、抱っこ紐をした状態であっても違反ですし、赤ちゃんを抱っこしながらの運転はもってのほかです。

6歳未満のすべての子どもには、チャイルドシートの着用義務があります。国土交通省の技術基準を満たしたチャイルドシートを購入して、設置しましょう。ただし、タクシーやバス、幼稚園バスに乗車するときや、応急救護の搬送時などは、チャイルドシートの使用義務が免除されます。

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自転車に乗ったときは、抱っこは控えたいもの

それでは、自転車に乗るときはどうなのでしょうか。
この場合、一般の自転車を16歳以上の運転者が運転する場合、6歳未満の幼児1人を抱っこ紐やおんぶ紐で背負って運転することが可能とされています。

ただし、赤ちゃんを前抱っこするのはNG。もし赤ちゃんと自転車に乗らなければならない場合は、必ず赤ちゃんを背負って、抱っこ紐で固定してください。

しかし、赤ちゃんと一緒に自転車に乗っていて「絶対に転ばない」という保証はありません。転んだときに一番ダメージを受けるのは、赤ちゃんです。抱っこしたまま自転車に乗ならなければならない理由を、もう一度考えてみましょう。

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記事監修

Kawai
助産師・看護師
河井恵美

看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。

エミリオット助産院

赤ちゃんの抱っこ紐のおすすめ

HugKum編集部がセレクトしたおすすめの抱っこ紐をご紹介します。

「LÍLLÉbaby (リルベビー) COMPLETE ALL SEASONS (オールシーズンズ) 6-in-1 6WAYベビーキャリア 」

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LÍLLÉbaby (リルベビー) COMPLETE ALL SEASONS (オールシーズンズ) 6-in-1 6WAYベビーキャリア

キャリータイプの抱っこ紐です。おんぶ、抱っこなど、赤ちゃんの成長に合わせて、6通りの抱き方ができます。また、コットン×メッシュの2重構造で、赤ちゃんもママ・パパも一年中快適に使えるのもポイント。

そのほか、「落下事故防止のハーネス」や、ママ・パパの腰への負担を軽減する「パッド付き腰ベルト」など、嬉しい機能も充実しています。

「love radius 抱っこ紐 フーディキャリア」

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love radius 抱っこ紐 フーディキャリア

フーディがついているのが特徴の抱っこ紐は、スタイリッシュなデザインで、ママのあらゆるファッションコーデにもぴったり。

高いデザイン性のみならず、機能も充実。軽く柔らかい極上のスウェット生地でできているから、縦横斜めと3Dに伸びるストレッチがきき、赤ちゃんの体に適度にフィットします。

また、通気性抜群なので、夏の暑い日も風や湿気をよく通して、気持ちよく使えるのもメリットです。

「ERGO Baby 抱っこひも」

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ERGO Baby 抱っこひも

対面抱き、腰抱き、おんぶの3つの抱き方ができるキャリータイプの抱っこ紐。ヘッド&ネックサポートが首を支え、成長や体型に合わせて合計9段階にシート調節ができる優れものです。

どの月齢でもフィットし、自然な“すわり姿勢”を支えます。3Dエアーメッシュをキャリア全体に採用し、高い通気性で、赤ちゃんもパパもママもずっと快適です。

正しい抱っこなら、赤ちゃんもママもハッピーに!

抱っこは親子にとって重要なスキンシップ。正しい抱っこをすることで、赤ちゃんに安心感を与え、パパママの負担も軽減でき、幸せな気持ちになれます。いっぱい抱っこしてあげてくださいね。

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文・構成/HugKum編集部

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