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2024年の節分はいつ?
節分は「2月3日」と覚えている方も多いかもしれませんが、実は節分は必ずしも2月3日とは限りません。節分は、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」と4つある季節の変わり目のうち、「立春」の前日にあたる日です。
そして立春は、地球と太陽の位置関係によって決められ、だいたい毎年2月4日頃に訪れるため、節分はその前日である2月3日頃になるのです。
2024年の立春はいつ?
2024年の立春は2月4日(日)。そのため、節分は2月3日(土)になります。
ちなみに、2021年の立春は2月3日で、2021年の節分は、立春の前日の2月2日でした。
節分の由来や本当の意味
節分は「立春」の前日にあたりますが、立春は暦の上で春が始まる季節のこと。つまり、節分は冬の終わりの日で、翌日から新しい季節が始まる区切りの日となるわけです。
そのため、邪気や悪いものを落として、新しい年に幸運を呼び込むことを目的に、節分という行事が日本各地で行われてきたのです。
節分が始まったのはいつから?
節分では豆をまいて厄を払いますが、この豆まきが行われるようになったのは、室町時代頃と言われています。
当事は豆ではなくお米をまいたとされており、病気などの厄災を追い払っていて、その習慣が現代でも続いています。
子どもにもわかりやすい!節分の由来や意味の簡単な説明方法
子どもに「節分ってなあに?」や「なんで豆をまくの?」と聞かれたら、すぐに答えられず困ってしまうママやパパもいるかもしれません。
子どもでもわかりやすい説明をするのなら、こう伝えるとわかりやすいでしょう。
「節分は季節を分ける日で、みんなが健康で幸せに過ごせるように願って、悪いものを追い出す日」
特に豆まきにかかせない「鬼」は、悪いもののことと説明すれば、小さな子どもでも理解しやすくなるかもしれません。
保育園や幼稚園で人気!節分の教え方・進め方
保育園や幼稚園では、節分は大きなイベントのひとつ。子どもも張り切って豆まきなどを行いますが、保育園や幼稚園では、節分についてどのように説明をしているのでしょうか。
パネルシアター
子どもの興味を引きながら、節分の由来を理解してもらうのにピッタリなのが、パネルシアターや紙芝居。
邪気や悪いものの象徴として「鬼」が登場するストーリーを紹介すれば、節分というのは「鬼=悪いもの」を追い払う行事であることが、子どもにもわかりやすくなるでしょう。
パネルシアターバッチリキット
節分の説明はもちろん、誕生会のゲーム、隙間時間に使える遊び、自己紹介などにも使えるパネルシアターキット。絵人形とパネル布と脚本のセットで、買ったその日からすぐ使えます。
ペープサート
ペープサート(紙人形劇)も、幼稚園や保育園ではよく使われます。鬼が出てくるストーリーは、子どもたちの情緒を育てることにもつながるとされています。
鬼の紙人形は、他のキャラクターよりも大きめに作ることで、子どもたちにも見やすく印象を残すことができます。
0・1・2歳児がよろこぶかわいいペープサート
劇
子どもたち自らが、鬼が出てくるストーリーの劇をするという保育園や幼稚園もあります。
節分の劇で人気のストーリーには、「桃太郎」や「一寸法師」、「泣いた赤鬼」などの鬼が出てくる話があります。
心がぐんと盛り上がる!劇あそび音楽セット( おおきなかぶ・ももたろう・さんびきのこぶた・かさじぞう)
絵本
鬼が登場したり、節分をテーマにした絵本もあります。
「せつぶんだまめまきだ」、「ふくはうちおにもうち」など、節分でなぜ豆をまくのか、鬼にはどんな意味があるのか、子どもでもわかりやすく節分が理解できる絵本がたくさんあります。
ふくはうちおにもうち (えほんのマーチ)
「福は内、鬼は外」といいながら豆まきをする習慣は昔からありますが、この絵本は、いつも虐げられている鬼たちも誘って、いつのまにか福の神までやってくるという楽しいお話です。
節分のメインイベント「豆まき」を楽しもう!
節分といえば、やはり大きなイベントは「豆まき」でしょう。
特に子どもたちにとっては、大きな声を出して、豆をまいて鬼を退治する、という設定がわかりやすく、豆まきを楽しみにしている子どもも多いでしょう。
豆まきの意味
節分に豆まきを行うのは、季節の区切りとなる節分の日にその年の厄を払い、節分の翌日から始まる新しい年に福を呼びこむため。
豆まきに「豆」が使われるのには、「魔物を滅ぼす=魔滅(まめ)」に通じているとも言われています。
豆まきの方法
節分の豆まきで使われる豆は「福豆」と呼ばれ、炒った豆が使われます。豆まきを行った後に拾い忘れた豆があっても、そこから芽が出ないようにする意味があるとされています。
さらに豆まきを終えた後は、まいた豆を拾って、自分の年齢の数より1個多く食べると厄除けになると言われています。
やわらかサクサク 節分 福豆(北海道十勝産煎り大豆)
やわらかサクサク、そのまま食べられる福豆。畑の肉と呼ばれる良質なたんぱく質と豊富な食物繊維が摂れるため、子どもの節分にぴったりです。
神社での豆まき
全国各地にある神社でも豆まきが開催されます。特に年男や年女にあたる方や、厄年の人が参加して「厄を落とそう」と、豆まきに参加するといいと言われています。
有名な神社では、毎年芸能人や大相撲の関取などが参加する豆まきのイベントが行われることもあります。
節分にいわしの頭を飾るのはなぜ?
節分には、いわしの頭を玄関先に飾る風習もあります。これは「柊鰯(ヒイラギイワシ)」と呼ばれ、主に西日本で行われている風習です。
柊鰯(ヒイラギイワシ)の意味と飾り方
「柊鰯(ヒイラギイワシ)」は、いわしの頭を焼いて、それをひいらぎの小枝に刺して作ります。
昔から、臭いがきついものは、魔除けや厄払いによいと考えられていて、焼くとニオイが強くなるいわしで鬼を寄せ付けないという意味があるのです。また、ヒイラギにあるトゲが鬼の目を刺すとも言われ、これも厄除けになると考えられています。
柊鰯を飾る時期は、節分の日だけのところや、1月15日の小正月の翌日から節分の日まで2週間近く飾る場合など、地域によってさまざまです。
いわしを食べる意味
西日本では、節分の日にいわしを食べる習慣もあります。イワシは足がはやく、陸にあげるとすぐに死んでしまい、独特の臭いもある魚です。そのため、あえて弱くてクサい魚を食べることで、「陰の気を消す」という意味があるとされています。
子どもに食べさせたい、いわしのアイディアレシピ
臭いがあるため、いわしを苦手に感じる子どももいるかもしれません。しかし、鰯は栄養価が高い魚でもあります。そこで、子どもでも食べやすい、イワシを使ったアイディアレシピをご紹介しましょう。
【1】いわしとチーズのパリパリ餃子揚げ
パリパリの食感が楽しい餃子でいわしをくるんだら、目にも口にもおいしさがいっぱい!
◆材料
(作りやすい分量)
いわし(刺身用/皮なし) 1尾分
にんにく 1/5片
プロセスチーズ 20g
みそ 小さじ1/2
餃子の皮 10枚
揚げ油 適量
◆作り方
【1】いわし(※ポイント参照)は1cm角程度に切る。塩少々(分量外)をふって10分ほどおき、水気を拭き取る。にんにくはすりおろし、チーズは5mm角程度に切る。
【2】ボウルに【1】とみそを入れて混ぜる。10等分にして餃子の皮にのせ、縁の半分に水(分量外)を塗り、半分に折ってひだをつける。
【3】揚げ油を170℃に熱し、【2】をきつね色になるまで揚げる。
◆ポイント
※いわしを丸ごと仕入れた場合は、「手開き」が簡単!
≪下準備≫
頭を落として腹の薄い皮指でやぶいて広げ、溜め水の中で内臓などをサッと洗い流す。水気はキッチンペーパーでしっかり拭き取っておく。
【1】親指を尾に向けて滑らせながら尾下までしっかり開く。
【2】身を押さえながら、中骨を取る。
【3】表に返してまな板に広げ、皮をむく。
教えてくれたのは
松尾みゆきさん
管理栄養士・料理研究家・フードコーディネーターとして、テレビや雑誌、書籍等、幅広く活躍の傍ら、幼児がすすんで食べるおいしさと栄養にこだわったメニューを日々考案している。二児の母。
『めばえ』2018年7月号
【2】いわしハンバーグ
“開いたもの”を買ってくれば、とっても簡単!包丁でたたいて焼くと小骨は全く気になりません。
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
いわし(開いたもの) 小8尾分(約350g)
【A】
塩 小さじ1/2
長いも(すりおろす) 100g
れんこん(すりおろし、水けをしぼる) 100g
長ねぎ(みじん切り) 1/3本(60g)
植物油 大さじ2
えのきたけ 1/2袋(50g)
しめじ 1/2袋(50g)
【B】
だし 1/2カップ
しょうゆ、みりん 各小さじ2
かたくり粉、水 各小さじ1
◆作り方
【1】いわしは尾を切り落として皮をはぎ、包丁で一口大に切ってから、細かくたたく。ボウルに入れ、【A】を加えて混ぜ、6等分して俵形に整える。
【2】フライパンに植物油を熱し、【1】を並べて両面をこんがりと焼き、器に盛る。
【3】えのきたけとしめじは石づきを除いて食べやすく切る。
【4】フライパンに【B】を入れて熱し、【3】を加えてきのこがしんなりするまで煮る。かたくり粉と水を混ぜて加え、とろみをつけ、【2】にかける。好みで大根おろしを添える。
◆ポイント
左右の手の親指を腹の中央あたりにぐっと差し込み、そのまま横に動かして皮をはぐ。初めてでもスルッと簡単!
包丁で小骨も一緒に細かく刻む。
教えてくれたのは
栗原友さん
料理家。3歳の女の子のママ。築地市場の鮮魚店での勤務経験などを活かし、魚料理を気軽に楽しめるようにレシピを提案している。近著『寝ている間においしくなる』(祥伝社)には、忙しいママを救う〝仕込みテク〟が満載。
『ベビーブック』2018年10月号
節分にいただく恵方巻や食べ物
子どもが節分で大喜びするものといえば、節分だからこそ食べる縁起物の伝統食。それぞれの食べ物に、意味合いが込められているので、子どもに理由を説明しながら一緒に食べてみましょう。
節分といえば恵方巻き!
七福にちなんで7種類の具を入れた太巻き寿司が、「恵方巻き」。
商売繁盛や厄払いの意味を込めて、その年の吉方である「恵方」の方角を向いて一気に食べるのが基本です。
2023年の恵方は、「南南東」です。
まだまだある!節分の食べ物
恵方巻き以外にも、日本各地に節分で食べられる料理があります。
たとえば、節分は旧暦では大晦日にあたるため、「年越しそば」ならぬ「節分そば」を食べる人もいます。また、里芋やダイコンなどの野菜をたっぷり使った「けんちん汁」を食べて無病息災を願ったり、腸をキレイにすると言われる「こんにゃく」を使った料理を食べて、体内の大掃除をする地域もあるそう。
節分の由来を知って、子どもと一緒に楽しもう
節分は、豆まきをして恵方巻きを食べる日、というわけではなく、古くから言い伝えのある意味や願いが込められています。
ママパパも、ぜひこの機会に節分の由来について改めて確認して、子どもたちに文化を伝えながら、家族の健康と幸せを願いましょう。
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文・構成/HugKum編集部