里帰り出産した場合、お礼は必要? 相場や品物の渡し方を解説

出産で里帰りするとき、自分の実家や夫の実家へのお礼に迷ってしまいますね。だからこそ、お礼の相場はいくらぐらいが適しているのか、どんな品物を渡すといいか、のし袋の書き方からお礼の品を渡すタイミング、誰が渡すべきかなどを、事前に確認しておきましょう。また、義両親への挨拶の仕方やお礼の手紙の書き方など、里帰り出産にふさわしいマナーもご紹介します。

里帰り出産のお礼はするべき?

出産にあたって、自分の実家や相手の実家に里帰りする方も多いでしょう。赤ちゃんのお世話でなにかと大変になる時期に、料理や洗濯などさまざまなことを助けてくれる人がいると心強いものです。

しかし、結婚して夫とともに新しい家庭を築いているのですから、親であっても別の世帯にお世話になるという認識は大切。里帰りしている期間の食費や水道光熱費を始め、さまざまな経費もかかりますし、親の負担を忘れてはいけません。

数週間から数カ月など、里帰りする期間は人によって異なりますが、その間お世話になるのですから、感謝の気持ちをお礼で表すと喜んでもらえるでしょう。また、二人目以降の出産で上の子の面倒もみてもらうのなら、なおさらきちんとお礼をするべきと言えるでしょう。

自分の実家で里帰り出産をした場合

自分の実家で里帰り出産をする場合は、実の両親と一緒に生活することになるので、気持ちの面でかなり楽だと言えるでしょう。夫は自分の家で過ごし、ママだけが実家でしばらくの間生活をするのなら、特別なお礼をしない場合もあるかもしれません。ただし、経済的にも体力的にも親に負担をかけることになるのは変わりはありませんから、なんらかのお礼をすると喜ばれるはずです。

夫の実家で里帰り出産をした場合

もし夫の実家に里帰りして出産する場合は、義両親への気遣いは忘れないでいたいもの。「お礼なんていらない」と言われたとしても、初日には夫と一緒に行って「お世話になります」ときちんとあいさつをしてお礼を渡すことで、感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。

Q.里帰り出産で実家や義実家へお礼を渡しましたか?

里帰り出産で実家や義実家へお礼を渡しましたか?

 

HugKumでは里帰り出産で実家や義実家にお礼を渡したかどうか、アンケートで聞いてみました。

「お礼を渡した(渡す予定)」と回答した方の方が多く、62.9%。「お礼は渡さなかった(渡さない予定)」と回答した方は37.1%となりました。渡した・渡さなかった理由もご紹介します。

お礼を渡した(渡す予定)

「家族とはいえ、約1カ月間食事や洗濯などお世話になるため、前もって生活費として渡しました。 感謝の言葉も大事だと思うが、お金がいちばんわかりやすい」(20代・宮城県・子ども1人)
「食費や光熱費、ベビー用品代などたくさんの費用がかさみ、それを出してもらうのはしのびないと思ったからです」(30代・神奈川県・子ども2人)
「自分の実家だが、一応妻に行った身のため、お礼は渡すようにした」(20代・長野県・子ども1人)

お礼は渡さなかった(渡さない予定)

「自分の家だったので、なんとなくしなかった。でも、義実家から私の実家に対してはお礼があった」(30代・京都府・子ども2人)
「もともと現金を用意して渡したが、『子どものために使って』と言われたので渡さなかった」(30代・大阪府・子ども1人)
「渡したかったが金銭面で余裕がなかったのと、もし渡しても受け取ってもらえなさそうだったので」(20代・福岡県・子ども1人)

里帰り出産のお礼の相場は?

里帰り出産で実家に帰る場合、用意するお礼の品の相場としては、どのくらいを見ておけばいいでしょうか?

1カ月あたり約2~3万円

一般的には、1カ月あたり2~3万円が目安。1カ月の里帰りなら2~3万円、2カ月の滞在なら4~6万円程度になります。もし上の子が一緒にいる場合は、この金額にプラスアルファを見ておくといいでしょう。

義両親から実親へお礼をしたい場合は?

里帰り出産で実家にお世話になる際、義両親が実親へ感謝の気持ちを伝えたいと考えるケースもあります。その場合、形式ばらずに気持ちの伝わる品を贈るのが一般的です。相場は3,000円〜1万円程度で、お菓子や果物の詰め合わせ、地方の特産品などを贈ることが多いようです。

金額よりも「お世話になります」「ありがとうございます」という気持ちを込めることが大切です。親しい間柄であれば、ひと言メッセージを添えるなどするとより丁寧な印象になります。

里帰り出産のお礼にはどんな品物を選ぶ?

里帰り出産のお礼の品として、具体的にどんなものを選べばいいでしょうか?

現金

里帰り出産のお礼にもっとも多いと考えられるのが、現金を渡すこと。両親または義両親の家庭に実質的にかかってしまう経済的な負担に対して、お金で返す意味があります。

現金を渡すことに抵抗感があるのなら、商品券や旅行券などを検討してみてもいいでしょう。

ママの体験談

「里帰りの間、休職させてしまい収入がなかったため」(30代・兵庫県・子ども2人)
「物よりもお金のほうが食費の代わりになると考えたので」(30代・愛知県・子ども1人)

カタログギフト

現金のお礼では露骨な感じがするけれど、せっかくなら贈った相手に喜んでもらえるものがいいですね。そんな方にはカタログギフトがおすすめです。両親や義両親が好みそうな商品が揃っているカタログギフトを選んで贈れば、感謝の気持ちを受け取ってもらえるでしょう。

ママの体験談

「お金は受け取ってもらえないと思ったので」(30代・山口県・子ども2人)
「喜んでもらえてよかった」(30代・宮城県・子ども2人)

お菓子・食べ物

相手にあまり気を使わせたくないという気持ちがあるときは、食べたり使ったりしてなくなる「消えもの」を選んではいかがでしょうか。両親や義両親の好みを考慮して、普段自分たちでは食べないような少し高級なものを選んでみるといいでしょう。お菓子の詰め合わせのほか、高級食材のお取り寄せやお米などを選ぶ方もいます。

ママの体験談

「現金は受け取ってくれたが、実際は出産祝いに上乗せして返されたので、品物の方が消費できていいかも」(30代・長崎県・子ども1人)
「お金は受け取ってもらえなかったので、気持ちで美味しいお菓子を渡した」(30代・三重県・子ども1人)

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のし袋の書き方とお礼の品物の渡し方

お礼の品物を渡すときは、一般的にのしをつけます。現金を渡すときも、のし袋に入れて渡すようにしましょう。水引にはさまざまな種類がありますが、出産では「何度おきても喜ばしい出来事」を意味する、紅白の蝶結びの水引を選ぶようにしましょう。表書きは「御礼」や「感謝」と書き、パパとママ2人の名前を書きます。お礼として渡す現金は、できるだけ新札を用意するのがマナーです。

表書きは、「感謝」「御礼」などがいいでしょう

また、お菓子などのギフトを贈る場合でも、のしを添えるようにしましょう。ただし、豪華なのしをつけるとかえって相手に気を使わせてしまったり、儀礼的に感じたりするかもしれません。そんなときは、カジュアルでかわいらしいデザインののしなどを使うようにしてみるのもひとつのアイデアです。

里帰り出産のお礼は誰が渡す?

里帰り出産のお礼は夫婦2人のどちらから渡すのかも大切になりますが、一般的には夫から渡すことが多いよう。ママは赤ちゃんと一緒に実家で過ごすことになりますが、夫は仕事に行って自宅で生活しているという場合も多いでしょう。そのため「妻と子どもがお世話になります」と、夫からあいさつするとスマートです。

妻の実家への里帰りの場合でも、夫の実家への里帰りでも、どちらの場合も夫からあいさつしてお礼を渡すとスムーズでしょう。

もし、お礼を断られたら?

里帰り出産のお礼を用意しても「気を遣わないで」「家族なんだから不要よ」などと、受け取りを辞退されることもあります。そんなときは無理に渡すのではなく、感謝の気持ちだけはしっかりと言葉で伝えましょう。「本当に助かりました」「ありがとうございます」と、一言添えるだけでも十分です。

また形式ばった贈り物ではなく、お菓子や日用品など、気軽に受け取ってもらえそうなものを改めて手渡すのもひとつの方法です。さらに帰省後やタイミングを見て、手紙や写真付きのメッセージカードを送るのも好印象です。大切なのは、感謝の心を忘れずに示すことです。

里帰り出産のお礼はいつ渡す?

では里帰り出産のお礼は、どんなタイミングでどうやって渡すべきでしょうか? ママやパパにとっても、親にとっても、気持ちよく里帰りの期間を過ごすために、最適なタイミングを確認しておきましょう。

里帰りしてすぐ

お礼を渡すタイミングは人によってさまざまなケースがありますが、もっともおすすめなのは、里帰りしたすぐのタイミング。里帰りする初日は、できれば夫も一緒に出向いて、2人で「これからよろしくお願いします」とあいさつすることが大切です。

そのときにお礼の品を渡せば、両親も2人の気持ちを快く受け取ってくれることでしょう。里帰りしてすぐのタイミングでお礼を渡せば、両親の方も喜んでママや赤ちゃんのお世話ができて、お互いが気持ちよく過ごせるというメリットがあります。

もしパパが仕事の都合などで、里帰りの初日に一緒にあいさつに行けない場合は、ママが代わりに「〇〇(夫の名前)と2人からの気持ちです」と伝えて渡すようにしましょう。

出産の後

お礼を渡すタイミングがなかなか作れなかったときは、出産した後、自宅に戻るときに渡すというケースもあります。「今までありがとうございました」というあいさつと一緒に手渡して、感謝の気持ちを伝えましょう。

堅苦しいことが苦手なタイプの両親なら、里帰りしてすぐのタイミングだと逆に気を使わせてしまうこともあるかもしれません。両親の性格も考えて、どんなタイミングなら喜んでもらえるか検討することが大切です。

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夫の実家に里帰りした場合

夫の実家に里帰りして出産する場合、ママ自身の実家に帰るのとは違って、義両親へ気を使うことも多くなるもの。お互いに気持ちよく過ごすためには、きちんとあいさつしておくことが大切です。

あいさつの仕方

夫の実家への里帰り出産でも、里帰りするときは夫と2人揃って出向き、2人であいさつすることが大切。「不慣れな出産で何かと助けていただくことが多くなるかもしれませんが、これからよろしくお願いします」ときちんとあいさつをするようにしましょう。

夫も「妻と子どもをよろしくお願いします」と改めてあいさつすることで、2人の誠意が義両親にも伝わることでしょう。

手紙の書き方

里帰り出産したら、自宅に帰ってきた後でもお礼のお手紙を書いて感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。

「不安だった出産ですが、優しくサポートしていただいたおかげで安心できました。ありがとうございました」などと書けば、きっと喜んでもらえるはず。赤ちゃんの写真も一緒に添えれば、さらに義両親の喜びも増すことでしょう。

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里帰り出産のお礼は感謝の心が一番大切

新しい家族の誕生は喜ばしいことですが、里帰り出産では両親に経済面でも体力面でもさまざまな部分で負担がかかることは事実です。「子育ては家族の協力があってこそ」とは言いますが、サポートしてもらえることに感謝する気持ちがなによりも大切。
その気持ちをぜひお礼として相手に伝えるようにしましょう。

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文・構成/HugKum編集部

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